日本語吹き替え版に異変!? プロの人気声優、続々起用の背景

『パシフィック・リム』 に豪華声優陣が集結

『パシフィック・リム』 に豪華声優陣が集結(c)2012 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.AND LEGENDARY PICTURES FUNDING,LCC

 8月9日公開のハリウッド大作『パシフィック・リム』。同作の監督を務めるのが、映画ファンから世界中から熱狂的な支持を集めているギレルモ・デル・トロだ。彼は日本のポップ・カルチャーに幼い頃から親しみ、『鉄人28号』や円谷プロの特撮シリーズに大きな影響を受けたと自身が語っているだけあり、『パシフィック~』での怪獣と巨大ロボットの戦いは、日本人にとって涙ものの出来映えであることは間違いない。

続きを読む »

 さらに、同作で注目を浴びているのが、日本語吹き替え版の声優陣の顔ぶれ。主人公ローリー役の杉田智和を筆頭に、林原めぐみ、玄田哲章、古谷徹、三ツ矢雄二、池田秀一、千葉繁、浪川大輔など、プロの人気声優が揃っているのだ。

 今回の起用に関して、配給のワーナー・ブラザースによると、「タレントさんを使った日本語吹き替え版は、インターネット等でバッシングされることも多いんです。『パシフィック・リム』は、日本の特撮ファンだけでなく、特撮にかかわる人や専門家も納得するよう、しっかりとつくられた作品です。その世界観を壊さないよう、ベテランの声優さんを起用させてもらいました」とのこと。

 現在、『パシフィック~』は3Dで300スクリーン、2Dで300スクリーンの計600スクリーンでの上映を予定しており、そのうち、字幕が240スクリーンに対して、吹き替え版は360スクリーンと、ワーナーの期待の高さがうかがえる。

 また、別の映画関係者も、「露出目当てでタレントを起用した結果、クオリティの低さやイメージとの違いを、映画ファンや作品を期待する人たちから指摘され、演じている俳優のイメージに合い、クオリティの高い吹替えを実践できるベテラン声優、つまり“プロ”への依頼が増えています」と、現状を明かす。

 では、今後の吹き替えは、どう変わっていくのだろうか。配給会社の宣伝マンは、こう話す。

 「タレントや芸能人の起用は諸刃の剣です。ただ、映画を観る人が少なくなっているなか、芸能人を起用してお祭り的に盛り上げたことでその作品を知り、観に行ってみようかとなる人は多いので、バッシングがあるとはわかっていても、なかなかそこから抜け出せません。だからこそ、『パシフィック~』の結果が持つ意味合いは大きい」。

 さらに、『パシフィック~』に続けとばかり、8月10日公開のパニック大作『ワールド・ウォー Z』でも、玄田哲章、浪川大輔、大塚芳忠、若本規夫、坂本真綾などの声優陣での吹き替えが発表されたばかり。

 6月22日から限定公開された韓国映画『10人の泥棒たち』では、山寺宏一、朴ロ美、平田広明、平野綾、石塚運昇、小山茉美、小山力也、野島健児、小松由佳、中井和哉の起用も話題になった。

 現在、芸能人起用よりも、本数が減っていたプロの声優起用のほうが目新しくて注目度も高くなり、バッシングも避けられるとあれば、迷う必要はない。しかし、目新しさがなくなったとき……本当の正念場は、そのときかもしれない。

誕生日

もっとみる

PAGE TOP