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金子信雄

金子信雄 出演映画作品

  • 幕末太陽傳〈デジタル修復版〉

    幕末太陽傳〈デジタル修復版〉

    制作年:2011年12月23日(金)公開

    『洲崎パラダイス 赤信号』『女は二度生まれる』など数々の名作を世に送り出した川島雄三監督の代表作を、日活が創立100周年を記念してデジタル修復。今から50年以上前に撮影された日本映画史に残る名作を最高の映像で上映する。川島監督の軽妙洒脱な演出と、お調子者だがどこか陰のある主人公の佐平次に扮すフランキー堺の名演が印象深い。

  • 日本の首領〈ドン〉 完結篇

    制作年:

    片岡千恵蔵が、政財界の黒幕役で登場する。政財界の黒幕・大山は任侠団体の統一合体を提唱するが、佐倉も大石も乗ろうとしない。そこで……。片岡、佐分利、三船という三大スターの顔合わせが迫力満点。

  • ずらり俺たちゃ用心棒

    制作年:

    その腕を買われて大須賀組の用心棒になった竜崎四郎と、彼に助けられた玉突屋の鬼子、正一、そして大須賀の身代わりで刑務所に入ったが、出てきたら幹部にするという約束を反古にされ、激怒する新吉の3人が、大須賀組の陰謀に挑んでいく。二谷英明のクールなガンさばきも見もののアクション編。

  • 東京騎士隊

    制作年:

    前年の「くたばれ愚連隊」に続く、鈴木清順監督、和田浩治主演の第2作。父の急死で松原組三代目を継いだ高校生の孝次が、父の死に陰謀が絡んでいることを知り、真相を突き止める。和田浩治の若さにまかせたアクションが見られるが、主演を張るには貫祿不足。

  • 吸血鬼ゴケミドロ

    制作年:

    岩山に不時着した旅客機の乗客が、宇宙から来襲した吸血生物ゴケミドロによって一人、また一人と血を吸われていく……。怪奇派・佐藤肇が、ガッチリと演出した怪奇SF映画の佳作。特にゴケミドロが人間の血を吸うシーンのサディスティックな描写、一片の救いもない冷徹なラストなどは見事だ。

  • 愛は降る星のかなたに

    制作年:

    日米間に緊張した空気が流れ始めた昭和16年、ヒトラーの信任厚いゾルゲによる赤色スパイ事件に関与したかどで、元内閣嘱託・坂崎秀美は逮捕される。残された妻・栄子や秘書・くに子は坂崎の真意を世に問うべく、彼の手紙の整理を始めるが……。ゾルゲ事件に連座した尾崎秀美をモデルにしたメロドラマ。

  • ごろつき

    制作年:

    ベテランのマキノ監督、高倉健主演によるアクション映画。北九州の炭鉱が廃鉱になり上京して来た主人公が、ボクサーと流しの歌手を目指して猛練習に励むが、暴力団に恩人を殺され殴り込む。菅原文太が高倉健の素朴な友人役を神妙に演じて印象的。

  • 仁義なき戦い 代理戦争

    制作年:

    今回の舞台背景となるのは昭和35年から38年の高度成長時代。前2作ではまだ組員だった広能も広能組の組長になるなど、組織的に固まってきた広島ヤクザの陰謀と裏切りが渦巻く抗争を描く。昭和35年、広島最大の暴力団・村岡組の跡目の座をめぐって、打本と山守が対立していた。打本は神戸の明石組に広能を介して盃を申し入れた。それを快く思わない村岡は跡目を山守に譲り、山守組は広島最大の暴力団となった。打本は孤立し、明石組に逃げ込み正式に明石組の傘下に入った。一方、山守も神戸の神和会と縁組みし、代理戦争の幕が切って落とされた。

  • 仁義なき戦い 頂上作戦

    制作年:

    昭和38年、広島は西日本広域暴力団・明石組と神和会の代理戦争の場と化していた。相次ぐ抗争事件への市民の批判から、警察は頂上作戦を敷く。明石組系の打本組と広能組、神和会系の山守組の双方は激しく対立。広能の組員が槙原の組員に射殺されたことから抗争は一段と激化する。一方、山守組系の早川組の組員が女を巡り、打本組の組員を射殺したため、明石組が大挙して広島へなだれ込む。しかし、老獪な山守の画策によって広能は別件逮捕され、形勢は逆転する……。

  • 今日に生きる

    制作年:

    裕次郎が演じる城俊次が、北関東の鉱山町にふらりとやって来て、山一運輸に嫌がらせをする三国運輸の連中をやっつけて去っていく。これはのちの小林旭“渡り鳥”シリーズの原型を思わせる作品。悪玉・金子信雄の子分として宍戸錠が登場し、すご味を見せる。

  • 影の軍団 服部半蔵

    制作年:

    家光の死後、世継ぎ争いに揺れる徳川幕府の裏舞台で、実力者の下で影のように暗躍する服部家の忍者(上家と下家の二つの家系がある)と、甲賀軍団との死闘を描く時代劇。工藤栄一のダイナミックな演出、奇抜なコスチュームなど、徹底した娯楽性が面白い。

  • 自分の穴の中で

    制作年:

    主人公・多美子の一家の家庭崩壊劇。将来有望な青年医師に多美子を嫁がせようとする戦争未亡人の義母。医師は義母と関係を持とうとたくらむ。妻に逃げられた兄は株に失敗、肺病が悪化して死ぬ。多美子は義母を追い出し、一人ぼっちになってしまう。北原三枝の美しさといい、木村威夫の美術の出来といい、見ごたえ十分の作品。

  • 緋牡丹博徒

    制作年:

    女任侠スターとして一時代を築いた藤純子主演による“緋牡丹博徒”シリーズ第1作。九州の博徒矢野組の一人娘・竜子は、闇討ちで殺された父の仇を求めて、全国津々浦々の賭場を流れ歩き“緋牡丹のお竜”の異名をとる。ようやく仇を探しあてたお竜は、一匹狼のヤクザ片桐の助けで仇を討つ。

  • 王手

    制作年:

    「どついたるねん」「鉄拳」と、パワフルな作品を作り続ける阪本順治が、これまでのボクシングの世界から一転した“真剣師(かけ将棋)”の世界に挑んだ意欲作。大阪・新世界に住む真剣師の飛田と、プロの棋師を目指す香山は幼なじみで、対照的な性格でありながらも二人は将棋が取り持つ腐れ縁の仲だった。そんな二人の前に伝説の老真剣師・三田村が現れる。三田村を演じた若山富三郎は、本作が遺作となった。

  • 実録三億円事件 時効成立

    制作年:

    昭和43年12月10日に発生した“3億円事件”を題材に架空の犯人像を想定して犯行の一部始終が再現される。時効が間近に迫り急きょ作られた一種のキワもの映画だが、石井輝男のツボを押さえた演出で一気に見せきる。警部役の金子信雄が巧演。

  • 日本の首領〈ドン〉 やくざ戦争

    制作年:

    飯干晃一の原作をオールスター・キャストで映画化した東映久々の大型シリーズ。全国制覇を目指す暴力団中島組の首領・佐倉一誠の苦悩の日々を描く。

  • 座頭市血笑旅

    制作年:

    5人組の殺し屋に狙われる座頭市は、自分の身代わりに殺された若い母親の赤ん坊を抱え、子守旅を続ける。5人組は好機とばかりに市に襲いかかり……。市の居合いも三隅研次の演出も冴え、大ヒットを記録。

  • 男の怒りをぶちまけろ

    制作年:

    21歳の若さで事故死した“和製ジェームス・ディーン”こと赤木圭一郎主演のアクション映画。圭一郎扮する新聞記者が、時価2億円のダイヤをめぐるギャング団同士の抗争に巻き込まれる。小品ながら彼のキビキビしたアクションで楽しめる一編に仕上がっている。

  • 影なき声

    制作年:

    社会派ミステリー・ブームのなか、鈴木清順が、巨匠・松本清張の原作を得て演出したミステリー映画。清順としては初期の習作の一編だが、アクションのカッティング処理や、一見無意味とも言えるオブジェの突然の画面挿入など、後年の清順美学の片鱗がうかがえる。

  • 8時間の恐怖

    制作年:

    鈴木清順としては珍しい本格サスペンス。台風のため列車が立往生。臨時バスに乗り込んだ15人の乗客は、2人組のギャングによって恐怖の8時間を過ごすはめに……。といっても、やはり清順。これを喜劇映画にしてしまい、会社は激怒。再編集のあと、公開された。バスという密室空間の生かし方が巧み。

  • 波濤を越える渡り鳥

    制作年:

    滝伸次は行方不明の兄を探すためタイのバンコクに渡り、そこで日本軍が戦時中に埋めた貴金属を奪おうとする悪玉と対決する。香港・バンコクに大ロケーションが敢行されたが、シリーズ特有のロマネスクな魅力が失われてしまった。

  • 助っ人稼業

    制作年:

    宍戸扮する黒川哲のケンカっぷりに一目惚れした妖艶な女性・洋子は、警察に拘置されていた哲を引き取る。福田組の助っ人として、関西の小池組の殴り込みに備えるためだった……。しかし、小池組組長が何者かに殺され、哲が犯人にされてしまう。日活の任侠アクション。

  • 清水の暴れん坊

    制作年:

    石原裕次郎と赤木圭一郎の記念すべき初共演作。裕次郎扮する敏腕ラジオ・プロデューサーと、赤木扮する麻薬組織のチンピラの心の交流が、痛快なアクションを交えて描かれる。裕次郎があまりに立派すぎるキャラクターで、二人のギャプも見どころ。

  • 新網走番外地・嵐呼ぶダンプ仁義

    制作年:

    刑務所で殺された兄弟分の妻の窮地を救うために、末広勝治は悪徳ボスと死闘を演ずる。結局この作品が最終作となり、7年間続いてきたロング・シリーズはここに終わりを告げたが、有終の美は飾れなかった。

  • 嵐を呼ぶ友情

    制作年:

    「嵐を呼ぶ男」同様バンドマンの世界を背景とした男たちのドラマ。ジャズ喫茶“ジャズボート”では岡辺と川添のトランペットが人気を呼び、連日満員であった。二人は名トランペッター・旗から演奏を一から叩きこまれたのだった。そんなある日、恩師・旗の息子がチンピラとなっているのを知った二人は、彼をジャズの力で更生させようと誓う。

  • 月蝕

    制作年:

    男への復讐に身をやきながら、自らも堕ちていく女の恋愛心理を井上梅次監督がモダン・タッチで描いた作品。ナイトクラブで殺された一人の女・綾子のことを、彼女に惹かれていたバンド・マスターの和馬が回想する。かつて婚約者に去られた綾子は、男への不信感と彼への復讐心だけを頼りに生きてきた……。

  • 嵐を呼ぶ男〈1957年〉

    制作年:

    石原裕次郎を一躍国民的スターにした大ヒット作。この1作のヒットにより、それまで赤字経営だった日活は再建を果たした。この年の興行ベスト5のうち、2本が裕次郎の主演作品。このほかにも配収が2億円以上あったものが3本あったことを見ると、当時の裕次郎人気がうかがわれる。国分正一は銀座で評判の暴れん坊。そこで弟の英次は兄を売り出そうと、女流マネージャー・美弥子に頼み込んだ。ジャズドラマーを目指した激しい猛練習の中で、正一と美弥子はお互いに惹かれるものを感じ始める。いよいよライバル・チャーリー桜田とのドラム合戦の前日、正一はトラブルに巻き込まれ、右手をケガする。当日、右手の痛みから苦境に立った正一は、マイクを握り歌を歌い、満場の拍手を浴びる。屈辱を受けたチャーリーは、美弥子に横恋慕する芸能界の黒幕・左京とともに正一の右手を完全に潰す。

  • 野獣の青春

    制作年:

    白黒画面の中、コップに差された一輪の花だけが赤く浮かび上がっている。清順美学の真の誕生と、当時の映画ファンを躍り上がらせた作品で、この冒頭シーンから鈴木清順の特異な色彩感覚がきわ立ち、最後まで息もつかせぬドラマ(反ドラマ?)運びになっている。暴力団つぶしと殺人犯を追う元刑事の活躍を描いた大藪春彦の『人狩り』が原作で、ガラスを使った室内セット効果、あるいは映画館の裏にある暴力団事務所など、清順世界がたっぷりと楽しめる。“きわめて耽美的な暴力映画(石上三登志)”“日本映画史上もっともアメリカン・ハードボイルドに近づいた作品(小林信彦)”と絶賛されている。

  • 日本暴力列島 京阪神殺しの軍団

    制作年:

    大阪で起きた暴力団の抗争事件が波及して山陰、北海道、岐阜などに飛び火するさまを描いた実録ヤクザ映画。小林旭以外は“悪役勢ぞろい”といった感のあるキャスティング。それぞれの性格もよく描き分けられていて、典型的パターンだが実録ヤクザ映画の集大成的作品といえる。

  • 新仁義なき戦い

    制作年:

    “仁義なき戦い”シリーズは5作目の「完結篇」をもって終了したが、装いも新たに製作されたのが本作。時代背景になるのは昭和25年。金子信雄演じる山守義雄は前シリーズと同じだが、登場人物は役名を変えて登場し、広島を舞台に陰謀と流血の抗争が描かれる。

  • 赤穂城断絶

    赤穂城断絶

    制作年:

    元禄14年に起こった赤穂四十七士による吉良邸討ち入り事件、いわゆる“忠臣蔵”の25回目の映画化。大石内蔵助を萬屋錦之介、浅野内匠頭を西郷輝彦、吉良上野介を金子信雄が演じる。従来の美談調に終わらせることなく、赤穂城断絶から討ち入りまでの630日を「仁義なき戦い」の深作監督らしく実録ふうに描くことに徹し、萬屋錦之介らの好演を得ていい仕上がりになった。

  • 真空地帯

    制作年:

    陸軍刑務所から原隊復帰した木谷一等兵の反抗ぶりと、ひそかに彼を支持する曽田一等兵。皇軍の兵隊を作り出す内務班教育の非人間的な残酷さの中で、木谷は上官に復讐し脱走しようとするが失敗し、外地へ送られる。野間宏の小説を山本薩夫がリアルに描く。

  • 生きる

    生きる

    制作年:

    ベルイマンの「野いちご」などとともに、老人を主人公にした世界的名作の1本として、観る者に深い感銘を与えずにはおかない作品。黒澤明の最高傑作と賞する人も多く、現在ハリウッドでリメイクを製作中。市役所の市民課長・渡辺勘治は、30年間無欠勤という模範的な役人だが、ある日自分が胃ガンで余命いくばくもないことを知る。早くに死に別れた妻との間の息子にも冷たくされ、絶望と孤独に陥った渡辺は、街へさ迷い出て飲み慣れない酒を飲む。“自分の人生とは一体何だったのか……”。しかし、元気な女性と出会い渡辺は人間が本当に生きるということの意味を考え始め、人生の最後に少しでも市民の役に立つことをしようと、下水溜りを改善して小公園を作ることに情熱を注ぐ……。黒澤明は、非人間的な官僚主義に対して痛烈に批判するとともに、人間が生きることについての哲学的な問題をも提示している。真面目一徹の渡辺が、老いて初めて夜の歓楽街を取り憑かれたようにさまようシークエンスの、めくるめく映像センスも忘れがたい。

  • あした来る人

    制作年:

    月丘夢路と新珠三千代が美しさを競う井上靖原作による川島雄三作品。すれ違う男と女の姿を独自のタッチで描く。大貫克平と、八千代の仲は冷えきっていた。ささいなケンカから八千代が実家に帰ったあと、克平は友人とカラコルム山脈征服の計画を実行しようとしていた。助監督はチーフを今村昌平が、セカンドを浦山桐郎が務めている。

  • 暴動島根刑務所

    制作年:

    「脱獄広島殺人囚」に続く、東映の“刑務所”ものの第2作で、監督・脚本・出演も前作と同じ顔ぶれ。主人公たちの自由を欲するエネルギーの爆発を描く。時にユーモラスな描写に、囚人たちの人間臭さが漂う。

  • 博奕打ち 総長賭博

    制作年:

    昭和9年の東京・江東地区。博徒・天龍一家は組長が病に倒れ、跡目相続を決めなければならなくなる。大幹部会は中井組組長・中井信次郎を推すが中井は辞退し、服役中の兄弟分・松田を推す。しかし大幹部・仙波は石戸を強引に二代目に据え、あくまでも反対する松田を破門にし、中井に殺させる……。壮麗なまでに様式化された画面の中に、悲劇的な男女の相剋が、一分の隙もなく刻み込まれた東映任侠映画の最高傑作である。ラスト、中井は自分の叔父貴で、すべての元兇である仙波に刃を向け“俺はただのケチな人殺しなんだ”と刺し殺す。鶴田浩二、一世一代の名演技であった。

  • 山びこ学校

    制作年:

    無着成恭が編集して、当時大ベストセラーになった作文集『山びこ学校』を原作として映画化したもので、脚本の八木保太郎が自ら設立した独立プロ“八木保太郎プロダクション”の第1回作品である。山村で起こる生徒と先生、村人とのふれあいを、ドキュメンタリー的なタッチで描いたさわやかな一編。

  • 幕末太陽傳

    制作年:

    川島雄三の代表作。元ネタになるのは落語の『居残り佐平次』だが、これに『芝浜の革財布』『品川心中』のネタを取り入れている。あと5年で明治維新という、文久2年の11月、品川の遊廓街で、佐平次は仲間を連れて大尽遊び。ところが、金は一文も持っていない。かくして佐平次は居残りとなって、しばらくそこに腰を落ち着けることになる。宿にはもう一組居残り組がいる。高杉晋作を中心とする勤皇の志士たちである。佐平次は、この高杉と仲良くなったり、廓の仕事を要領よくこなし、たちまち廓の人気者となる。映画はこれらの人物を絡ませ、佐平次のバイタリティーをテンポよく活写していく。佐平次は胸を患っており、時折、咳き込みながら見せる暗い顔には死の匂いが漂っていて、そうしたニヒリズムがバイタリティーの裏に見え隠れし、川島の体質を体現した傑作となった。

  • 地獄の用心棒

    制作年:

  • 大森林に向って立つ

    制作年:

    南アルプス。津山木材が所有する路線を乗っ取ろうとたくらむ神戸産業は、津山木材の人夫を一人残らず引き抜いていまう。仕方なく集められた臨時の人夫は、風来坊、賭博好き、酒飲みといったありさま。だが津山木材に恩があるヤクザの伊吹がやって来て、山は急に活気づき……。アルプスの広大な自然を背景にしたアクションもの。

  • 峠を渡る若い風

    制作年:

    鈴木清順=和田浩治コンビの青春映画。放浪学生と旅芸人の一座の交流を描く。作品中、主人公の白いシャツに氷水のシロップがかけられると、シャツの色がイチゴ色やメロン色に照明で変わるというシーンがあり、のちの清順美学の片鱗が見られる。人情喜劇風の生活感とパロディ・アクション風の軽みがミックスした珍品。

  • 兄弟仁義 逆縁の盃

    制作年:

    海に廃液を流す工場の工場長と結託し、暴利をむさぼる岩井組と、漁師の味方の巽組が対立する四日市。この地に流れて来た小島松男は岩井の義兄弟、寅次郎に出会って意気投合する。だが真相を知った寅次郎は岩井組に殺されてしまう。すべての陰謀を見破った松男は単身、岩井組に乗り込む。

  • 日本女侠伝 侠客芸者

    制作年:

    石炭ブームにわく明治末期の博多。馬賊芸者と評判の高い信次は、男まさりの気っぷと度胸で人気を呼んでいた。鉱業会社社長の大須賀は、土地のヤクザと手を組み炭鉱主にのし上がろうとたくらむが、清吉や信次によって阻まれる。

  • 仁義なき戦い

    制作年:

    “仁義なき戦い”シリーズの第1作で、シリーズ化は撮影直前に決定された。このため最初、菅原文太は本作で殺される坂井役に決まりかけていたが、急きょ広能昌三役へと変更になった。深作はそれまでも実録タッチのヤクザものを何本か作り、暴力の世界に生きる若者の激烈な青春像を戦後史を絡めて描いてきたが、本シリーズはその集大成といえるだろう。敗戦直後の広島県・呉市。戦争から復員してきた広能はヤクザのいざこざに手を貸して殺人を犯し、刑務所に服役する。広能はそこで土居組の若杉と知り合い、盃を交わす。山守に保釈金を出してもらって出所した広能は、やがて山守組の組員となる。山守は次第に勢力を伸ばし、土居組との間で抗争事件が起こる。広能は土居を殺し、再び刑務所に戻る。その間、山守組では組員の坂井が勢力を伸ばし、内部抗争が激化していた。荒々しい手持ちカメラで撮られた暴力描写とともに、テーマ音楽もドラマを盛り立てている。

  • 柳生一族の陰謀

    柳生一族の陰謀

    制作年:

    徳川二代将軍秀忠の死後、次期将軍の座をめぐり、幕府内部、柳生一族、浪人、朝廷など様々な人間の策謀が交錯するという大型時代劇。本編が時代劇初演出となる深作欣二監督は、跡目争いを骨子に据え、ある大きな流れの渦に飲みこまれていく人々の姿を、「仁義なき戦い」と同様、群集抗争劇として捉えている。三代将軍に家光を擁立しようとする柳生但馬守を演じた萬屋錦之介は、大時代がかって重々しいながらも、腹黒く権力に執着する男を怪演。息子・十兵衛を演じた千葉真一の奔放さと好対照をなす。千葉にとっては一世の当たり役といえるだろう。ラスト、権力争いに勝ったと思った但馬守の前に、十兵衛が家光の首を投げ捨て、これを拾った但馬守が“夢じゃ、夢でござる”と叫ぶ、凄絶なシーンは衝撃的。

  • 神阪四郎の犯罪

    制作年:

    石川達三のベストセラー小説を映画化。女の持つダイヤ目当てに偽装心中したという疑いをかけられた男・神坂四郎。犯行について4人の証人が現れるが真実はヤブの中で終わる。不敵な男・神坂四郎に森繁が扮して、新境地をみせた異色の推理サスペンス。

  • われらの時代

    制作年:

    兄はパリ留学の懸賞論文に入賞することを、弟は仲間たちと一緒に日本中を演奏してまわることを夢見て生きている兄弟。しかし、弟は総理大臣襲撃の計画に参加、仲間が爆死して警察に追われる身となる。そんな折り、兄に論文入賞の通知がくる。大江健三郎の書き下ろし長編小説の映画化。長門裕之が好演。

  • ダイナマイトどんどん

    制作年:

    昭和25年、北九州一円で昔堅気の岡源組と新興ヤクザの橋伝組の間での抗争がエスカレートし、民主的に抗争を解決しようという警察署長の提案で、野球大会が開かれる。愛する女をめぐる争いも絡んで、一筋縄ではいかない、まさに懲りない面々の戦い模様が笑わせる。背番号が花札のカードになっていたり、小指がないために誰も打つことのできない魔球できりきり舞いさせるなど……。次第にスパイクを尖らせ、バットに鉛を埋めた一人一殺の殺人野球に発展して、観る者はあっけにとられ、彼らのあくなき闘争心に脱帽させられるに違いない。岡本監督の変化球がコーナーいっぱいにキマった作品。DVDは「岡本喜八・邂逅編/STRANGERS DVD-BOX」に収録。

  • 蝦夷館の決闘

    制作年:

    群像劇仕様のアクション時代もの。徳川幕府の崩壊寸前。公儀御用達の漕船問屋・越後屋の命を受け、蝦夷館の当主に拉致されているロシアの伯爵令嬢・ワルサを救出しようとする江戸三界を食いつめた8人の男たち。彼らとロシア軍、幕府軍が絡んで凄絶な戦いが始まる。

  • 江戸城大乱

    制作年:

    江戸城を舞台に徳川五代将軍の座を狙う争いを描いた娯楽色の強い時代劇。1680年。大老・酒井雅楽守は、四代将軍・家綱が病弱で子供がないことから五代目継承の人選を進める。家綱の弟・綱重か、綱吉か? それとも尾州、紀州、水戸御三家から出すか? ところが、そんな時に綱重が襲撃され暗殺されたことから事態は二転三転する。

  • 姿なき追跡者

    制作年:

    復讐に燃える男の正体探しをメインにした、アクション作品。秋津組の跡目相続人、黒住俊道が殺された。ボスの秋津は残った幹部に、黒住の弟・健次を相続人とし、彼が必ず復讐に来ると遺言して死ぬ。まもなく、秋津組の縄張りに、ニセ刑事の島亮太郎と殺し屋の吾郎が現れる。幹部たちは、二人のどちらかが健次に違いないとにらむのだが……。

  • やくざの詩

    制作年:

    小林旭が、殺された恋人の復讐を誓う男を演じたアクション・ドラマ。犯人を探す手がかりとして、スペイン製の銃ゲルニカの銃弾が、効果的に使われる。恋人を殺した犯人を探すため、ピアノ弾きと称して佐伯組にもぐり込んだ哲也。彼は、狙う相手が、かつて自分が命を救った拳銃ブローカー、相川一郎の弟・次郎だと知り……。垂水悟郎が次郎を怪演。

  • 探偵事務所23〈ツースリー〉 くたばれ悪党ども

    制作年:

    大藪春彦の原作を鈴木清順監督が映画化。探偵事務所ツー・スリーの所長、田島英雄は旧知の警部に協力して、銃器取引をめぐって銃撃戦を繰り広げる二大ギャング組織を壊滅させる。この全編奇妙でモダンな感覚にあふれたアクション・コメディは、鈴木清順監督の神話化のきっかけとなった作品であり、これに続くハードボイルド映画の傑作「野獣の青春」への橋渡し的な役割も兼ねていた。宍戸錠が歌い、踊りそしてマシンガンを乱射するというファンにはこたえられないごきげんな主役ぶりを見せてくれる。なお、同年第2作「探偵事務所23・銭と女に弱い男」が作られた。

  • 帰らざる波止場

    制作年:

    石原裕次郎と浅丘ルリ子のコンビによるムード・アクションの後期代表作。麻薬組織のために臭い飯を食わされた世界的ジャズ・ピアニスト・津田史郎は、復讐を誓い出所後組織と接触するため横浜へやって来るが、そこで財閥の未亡人・冴子と出会い、恋に落ちてしまう。横浜というバタ臭い土地を背景に、石原裕次郎と浅丘ルリ子が息のあったところを見せる。特にラスト、傷を負った裕次郎とルリ子がタラップの上でひしと抱き合うシーンの甘美さはなかなかのもの。主人公をつけまわす刑事役で珍しく志村喬が出演。

  • 将軍〈1980年〉

    制作年:

    もとは1975年出版のベストセラー小説が原作の12時間のTVミニ・シリーズで、これを再編集して日本では劇場公開された。高視聴率をマークし、“ショーグン現象“と呼ばれる日本ブームをアメリカに起こした作品。1598年、日本に漂着したイギリス人、ブラックソーンは、戦国大名、虎長のもとで日本の戦国時代の戦いの嵐に巻き込まれていく。

  • 若い突風

    制作年:

    父のいる税関で、押収された麻薬が持ち逃げされるという事件が発生。同じころその息子・健次はタクシー会社に就職、不審な行動を取るチンピラ・ロクの存在を知る。ロクのお抱え的運転手・安さんも怪しい。安さんを気絶させ、その車に乗り込んだ健次だが……。和田浩治主演のアクションとサスペンスのドラマ。

  • 現代やくざ・新宿の与太者

    制作年:

    ムショ帰りの一匹狼・勝又五郎は、同じ与太郎仲間の秀男と組んで、ユスリ、タカリなどをしながら新宿の街で次第にのし上がっていく。新宿のくろがね興行からライバルの郷原組への挑発を請け負う五郎の、狂犬ぶりが見どころ。

  • カラテ大戦争

    制作年:

    大山倍達の門弟で原作者・梶原一騎の実弟・真樹日佐夫が主人公を演じるカラテ巨編。さすがに本物の達人がやるだけあってアクション・シーンは迫力満点。大神達矢はライバルのタイ式ボクシングの英雄キング・コブラと命賭けの戦いを繰り広げる。なかなか決着のつかない男同士のラスト・ファイトは感動的だ。

  • 男の紋章・花と長脇差

    制作年:

    大島竜次は、県の役人の依頼で弾丸道路建設のために住民説得に協力する。しかし、悪徳ヤクザ一家が工事を請け負いながら、裏で自ら土地を買い占め、住民たちを操って暴利を得ようとしていることを知り、単身ヤクザ一家に乗り込む。

  • 日本悪人伝・地獄の道づれ

    制作年:

    沖仲士・黒川は悪徳刑事の小野塚によってアヘン密輸の罪をきせられ、5年も冷や飯を食わされた。出所後怨念の鬼となった黒川はひょんなことに巻き込まれ宿敵と再会するのだが……。人間の心の奥底に横たわる魔性を描いたリベンジもの。さらにノワールの要素も加えた。

  • 山と谷と雲

    制作年:

    雪山から救助された山岳カメラマンの次郎は、有馬家の一人娘・寿々子の看護を受けた。彼女は、次郎の兄・一朗からプロポーズされており、寿々子はそのことを次郎に相談した。次郎は、兄との結婚を勧めるが、彼もまた彼女を愛し始めていた……。裕次郎主演の三角関係ものメロドラマ。原作は、檀一雄の「女の山彦」。

  • 女犯破戒

    制作年:

    江戸中期文化爛熟の頃、妖しき悪の殿堂・延命院を舞台に、無理心中で一人生き残り仏門に入った元人気役者の日当。彼は戒を破って次々と女を抱き、大奥にまで色祈祷を施して大僧正の地位を狙う大悪僧となる。あげくの果てに心中で死んだ女と瓜二つの女が現れて破滅する、というお話。工藤栄一の爬虫類的な冷たい感触の映像が印象的だ。

  • 旗本やくざ

    制作年:

    元禄泰平の江戸。幕府の財政を立て直すべく米価の値上げを老中、丹波守がはかる。納得のいかない江戸っ子たちは市中で大騒ぎを起こし始めた。町を鎮めるために旗本を使い警備にあてるがその裏では……。大川橋蔵を主演に、中島貞夫と倉本聰のコンビで描いた人情時代劇。

  • 戦後秘話 宝石略奪

    制作年:

    闇屋の大原を助けたことから彼の相棒となった山田慎一。大原は政界の黒幕、岡村に政治献金を流して、製鋼会社の社長におさまる。ひょんなことから時価50億のダイヤ“大蒙古“を手に入れた岡村は、彼の理想とする大アジア主義のために使おうと、“大蒙古“をシンガポールに届けるよう、山田に頼むのだが……。戦後の動乱を背景に描く、色と欲に目がくらんだ人々の、ドロドロとした人間ドラマ。

  • 燃える南十字星

    制作年:

    羽田空港で中国人女性リンヤンを助けた謎の男・三木丈太郎は、彼女の父パイミンの用心棒となる。パイミンは日本で武器を密造して海外へ売りつける死の商人なのだ。彼は丈太郎に契約解除を申し入れた工場主の暗殺を命じたが……。“エースのジョー“こと宍戸の早撃ちが見事に決まった日活アクションの快作。

  • 丹下左膳 乾雲の巻

    制作年:

    妖刀に呪われ無益の殺生を重ねる左膳は、今や越前守にも追われる身となってしまった。彼は岩城藩・下屋敷に行き、斬りかかる藩士と闘いながら、乾雲を求めて主水正を追い詰める。

  • 怪竜大決戦

    制作年:

    家老、結城大乗によって、父である近江城主、尾形左馬亮を殺された雷丸。飛騨の国に逃げた雷丸は、そこで蟇道人と出会い忍術を仕込まれた。ところがかつての弟子であり雷丸の父を殺した大蛇丸によって、蟇道人も殺害されてしまう。父と蟇道人の仇を討つべく、自雷也と名乗り近江へと雷丸は旅立った。当時の怪獣ブームにあやかった東映が、独自の味つけで描いた時代劇の怪獣バージョン。

  • 国会へ行こう!

    制作年:

    政治に無関心の大学生、直哉はひょんなことから松平代議士の秘書を始める。倫理観の違いに戸惑いながらも政治の世界に情熱を見出した彼は、松平とともに政治改革法の立案に挑むが……。現実との類似にドキリともさせられる政界コメディ。カリスマ的な代議士、松平に扮した緒形拳のとぼけた演技が笑いを誘う。

  • 関東兄弟仁義・仁侠

    制作年:

    東京、深川の賭場で出会った、名勝負師の清吉と勇三。勝負は熱戦の末、勇三に軍配があがるが、清吉は勇三のイカサマを見抜いていた。イカサマには理由があった。3年前、イカサマ師を斬った勇三は、その男の女房、お桂を案じ、捜した結果、彼女は幼い息子を預けて遊廓で女郎をしており、その身受金をつくるためだったのだ。薄幸な母子の存在を知った清吉はひと肌脱ごうとするが……。

  • 赤い鷹

    制作年:

    人気絶頂期の橋幸夫主演の正月映画。東京新報社会部の記者・旗雄次は、ヤクザ組織巽組が芸能界を食いものにしていると知り、その記事を週刊誌に持ち込んだ。実は巽組組長は雄次の兄で、巽組の対抗勢力が雄次を利用していたと分かり……。恋人役は、当時橋幸夫との共演作が多かった倍賞千恵子。

  • 抜き射ち風来坊

    制作年:

    韓国の抑留漁夫収容所から脱出を図った3人組。だが、入り江に待たせてあった船に乗り込んだのは一人だけ、残りの二人は彼に裏切られたのだった。やがて一人は監視兵に狙撃されて死亡、たった一人残されたジョーは激しい怒りを胸に、復讐の日を待つ。男たちの熱気がギラギラほとばしるリベンジ・アクション。

  • 夏の嵐〈1956年〉

    制作年:

    浅井家では、長女の妙子が婚約者を家に連れてくる。ところが次女・稜子にとって、姉の婚約者は赤の他人ではなかった。2年前、キャンプ地で衝動的に身をまかせた男だった。その男が今、姉の婚約者として姿を現わしたのだ。その日以来、稜子は清算しようにもしきれない危うい関係の中を生きはじめる……。女子大生が書いた芥川賞ノミネート小説を、中平康が映像化。“太陽族映画“として注目の的に。

  • 女を忘れろ

    制作年:

    「完全な遊戯」と並ぶ小林旭の初期の代表作。ボクシングの試合で相手を失明させてドラマーに転向した主人公は、浅丘ルリ子扮する美しい娘に心惹かれ彼女のために悪徳土建屋と戦う。恋人と別れて異国へ旅立つ小林を乗せた車が、冬の夜道を静かに去っていくラストシーンの余韻は忘れがたい。

  • 邪魔者は消せ

    制作年:

    熊井啓のオリジナル脚本による日活アクション映画。和製ジェームス・ディーンこと赤木圭一郎が主演している。麻薬Gメンの秋津は麻薬王クレイグ逮捕のために、売人の元締めである岩瀬組に潜入。元警官でありながらその身を暗黒街におとしめている長塚は、秋津の素性に疑問を持つのだが……。

  • ろくでなし稼業

    制作年:

    過剰な気取りが独特のパーソナリティーとなり、無国籍アクションを量産する日活のカラーにマッチして、敵役ながら1作ごとに人気が上昇してきた宍戸錠の第1回主演作。宍戸錠の主演の話はかねてからあったが、石原裕次郎の事故、赤木圭一郎の急死という不測の事態によりダイヤモンドライン強化のため急きょ実現した。このため日活では宍戸錠に“エースのジョー”というニック・ネームをつけ積極的に売り出すことになり“渡り鳥”シリーズで小林旭を売り出した斎藤武市を監督にあたらせた。宍戸錠と二谷英明が息の合ったコンビを見せ、メリハリのきいた斎藤演出と相まってコメディ・アクションの佳作に仕上がった。

  • 明日は咲こう花咲こう

    制作年:

    吉永小百合が迷信深い土地で奮戦する保健婦に扮した一編。恋人と口ゲンカして僻地医療に携わる決意を固めた娘・ひろ子は、赴任先の住民の想像を絶する貧困と無知に驚く。不衛生な水を飲み、コンコリ教なる信仰だけで病気を治すという彼らは、彼女をまるで邪魔者扱いするが、やがて赤痢が発生してしまう。

  • 日本の首領〈ドン〉 野望篇

    制作年:

    三船敏郎が暴力団会長に扮して登場する。昭和46年、勢力を回復した中島組は、関東進出の第一歩として桜商事を作る。東京の暴力団松風会の会長・大石は右翼の大物・大山を顧問に迎えて、暴力団連合“関東同盟“を結成し、これに対抗する。

  • 早射ち野郎

    制作年:

    宍戸錠主演のおなじみウエスタン調アクション。ダム景気に沸く新開地にやって来たエースのジョー。折しも工事の事務所から現金が奪われる事件が続発していた。流れ者に絡まれたジョーは土地の有力者・三島に助けられるが、その三島は元刑事のジョーの兄を殺した犯人で、一連の事件の首謀者だった。

  • 用心棒稼業

    制作年:

    宍戸錠と二谷英明の“ろくでなしコンビ“によるコメディ・アクション“稼業“ものの第2作。殺し屋・ジョーと悪徳保険屋・藤木は、お互いの利益のために協力して、熱海のキャバレー“ラスベガス“の権利書をめぐる悪玉同士の抗争を終結させる。冒頭のタイトルで、宍戸錠がデキシー調のジャズに合わせて拳銃の曲撃ちを見せるシーンは楽しませてくれるが、第1作「ろくでなし稼業」でのノリにノリまくったエースのジョーと、ダンプガイ・二谷の名コンビもここでは、ギャグやアクションも不発気味で今一つ冴えない。結局この“稼業“ものは、第3作「助っ人稼業」で打ち止めとなる。

  • 正義だ!味方だ!全員集合!!

    制作年:

    横浜・伊勢浜町、インチキ広告屋の錨長太郎は、レジャービル建設をめぐって住民を腕ずくで立ち退かせようとする暴力団・大神組に対し、町内新聞を発行して正義を大衆に訴える。久しぶりにシリーズの原点に戻ったハチャメチャ編。

  • ずべ公番長・夢は夜ひらく

    制作年:

    新人・山口和彦監督が大信田礼子と賀川雪絵のコンビで映画化した“ずべ公番長“シリーズの第1作。“女ネリカン“と呼ばれる赤城学園を仮退学した影山リカは、ネリカン仲間の集まるキャッチバーのホステスになるが、大羽興業はことあるごとに嫌がらせをしかけてくる。仲間の死をきっかけに、ついにリカたちは殴り込みをかける……。

  • 真紅な海が呼んでるぜ

    制作年:

    この年、宍戸錠主演の「あばれ騎士道」でデビューした渡哲也の主演第2作。商船大学を卒業したての主人公が、密輸組織に利用されている兄を救うために、同じ船に乗り込み真相を探り始める。後年“無頼“シリーズなどで渡哲也とコンビを組む松原智恵子が初共演。

  • やくざ対Gメン・囮

    制作年:

    飯干晃一の同名小説を工藤栄一監督、梅宮辰夫、松方弘樹主演で映画化したヤクザ映画。保釈を条件に警察のスパイになったヤクザ組織の幹部と、すご腕の麻薬Gメンが、ヤクザ組織に潜入する。梅宮辰夫と松方弘樹が、暗黒街に生きる男の心意気を熱っぽく演じる。

  • 遠い明日

    制作年:

    殺人囚として獄中にいる父のえん罪を晴らすために北九州へ行った青年が、犯行現場階下の時計店主、元刑事、目撃者のOLなどを次々と味方に引き入れるが、やがて彼の前に次席検事正の影が立ちはだかる……。社会派ミステリーの体裁を取りながら、怠惰をかこつ青年が人間関係の深さとはかなさを体験していく。神代監督、異色の青春映画となった。原作は、A・J・クローニンの『地の果てまで』。

  • 眠狂四郎無頼控 魔性の肌

    制作年:

    90年前の島原の乱の折りに、ポルトガルから天草四郎に送られた秘宝マリア像を京都に献上する役目を命じられた武士とその娘。娘の出生の秘密を知った狂四郎は彼女に同行するが、謎の教団・黒指党が行手を阻む。工夫を凝らした殺陣と快調なテンポで水準以上の出来。

  • 雲ながるる果てに

    制作年:

    ベストセラーとなった同名の学徒航空兵の手記集をもとに、家城巳代治監督が松竹退社後初のメガホンを取り、鶴田浩二・木村功主演で映画化した反戦映画の代表作。太平洋戦争末期の昭和20年春、本土南端の特攻隊基地を舞台に、様々な思惑を胸にした学徒航空兵の短い青春が綴られる。家城巳代治監督は、特攻隊の学徒航空兵という後戻りできない悲運の青春群像を通して、決して力むことなくむしろ淡々としたタッチで、戦争に対する怒りをぶつけた。戦争の臭いがまだ生々しく残っている時代だけに、鶴田浩二・木村功らの出演者が実にリアリティーあふれる学徒兵ぶりである。

  • 続・警察日記

    制作年:

    田舎の警察署に勤務する好人物たちが、右往左往するさまをスケッチ風に描いたもの。ヒット作の続編だが、ストーリーは独立している。森繁、東野、杉村などの人気者が抜けた穴を、前作では脇だった伊藤の格上げをはじめ、大坂、安部、林、北林ら通好みのキャスティングで埋めているあたりが憎い。風速50メートルの台風が近づき、磐梯山のふもとの牛方町は大騒ぎ。結婚を明日に控えた娘の鉄道自殺未遂に始まって、ストリッパー上がりの女の無責任な予言騒動、バス会社の女車掌身体検査をめぐる悶着、公金横領犯の出没、もぐり産婆の逆襲など、気の良い警察官たちを悩ます数々の難事件(?)が展開する。

  • 昭和極道史

    制作年:

    この年の3月に藤純子が引退。翌年1月に「仁義なき戦い」が封切と、時期的に任侠から実録路線への転換期に作られた、東映の現代ヤクザもの。物語は、新興暴力団・大関組に組を潰された、元・吉井組の幹部、沢木が、舎弟の神谷や、同じく大関組に怨みを持つ女胴師・夜桜の美佐とともに、大関たちを倒すというもの。

  • 赤いハンカチ

    制作年:

    日活ムード・アクション最盛期の傑作。石原裕次郎=浅丘ルリ子の共演作には「夜霧よ今夜も有難う」「夕陽の丘」「帰らざる波止場」など佳作が多いが、本編はそれらのなかでも代表的な1本。横浜麻薬ルートを追っていた刑事の三上は、参考人の男を殺してしまう。彼は自分の過失を悔やんで辞職し、北海道へと流れるが、土屋警部補から、誤射事件は同僚の石塚刑事の罠だと聞かされる。三上が横浜に舞い戻ると石塚は大実業家に変貌していた。石塚は、三上が殺した男の娘と結婚したが、彼女は以前知り合った三上の面影をひきずっている。麻薬を扱う裏稼業を三上に詮索され、彼に妻の心も奪われそうになった石塚は、三上を殺そうとするが……。大ヒットした主題歌、三上のストイックな愛など、ホロ苦いトーンが全体に漂う。さらに、この映画が魅力的なのは、下町の娘として登場する浅丘ルリ子の陽から陰への変貌ぶり。特に三上に抱いてくれと迫り、ベッドに身を投げ出した時の彼女のアップは、女優の美しさのきわみともいえる。

  • 新網走番外地

    制作年:

    マキノ雅広が石井輝男から受け継いで監督した一編。昭和23年、復員した末広勝治は、新橋で石津組と華僑連合の対決に巻き込まれ犠牲者となった親友の死に怒り、悪徳ヤクザをカービン銃で葬る。マキノ雅広らしいにぎやかな顔ぶれによる新シリーズだが、今ひとつしっくりこない。

  • 渡り鳥いつまた帰る

    制作年:

    佐渡に流れて来た“渡り鳥“滝伸次は、戦時中に日本軍が隠匿した貴金属を独り占めにしようとする悪玉の野望を阻止する。宍戸錠が主人公のライバル“ハジキの哲“として登場し敵対するが、最後は協力して悪玉を倒す。

  • 百万弗を叩き出せ

    制作年:

    同じ夢を抱きながらも、違った運命に引き裂かれていく二人の青年を描く鈴木清順監督のボクシング映画。チャンピオンを目指す二人に和田浩治と野呂圭介。ボクシングに憑かれた貧乏ジムの経営者兼トレーナーに金子信雄が扮し、好演している。栄光と転落が背中合わせのボクサー物語の定型を押えつつ、そこに時代のうっ屈した気分をも塗り込めてしまう、清順流プログラム・ピクチャーの真骨頂。

  • ニッポン警視庁の恥といわれた二人組 刑事珍道中

    制作年:

    やることなすことドジばかりのズッコケ刑事二人組を主人公にしたコメディ。銀行強盗の模擬訓練中に、本物の1億2000万円を盗まれたズッコケ・コンビ。さっそく捜査に乗り出すが、手掛かりとなる人物は次々と殺されて……。中村・勝野のコンビネーションが絶妙。

  • こわしや甚太

    制作年:

    仕事は遅い、金もない、女にもモテないさえない男。しかしこの男、こと“コワす“ことに関しては無類の才能を発揮する。縁談、浮気、就職、商談、なんでも派手にぶち壊していくが、ついには自分の恋までも壊してしまう……。情報屋役で伴淳三郎が好演。

  • 渡世人

    制作年:

    東映任侠路線の変化球的極道映画。昭和初期、満州での利権をめぐって正宗一家3代目の塚本は、上毛組組長・藤井の放った刺客に殺され、代貸の新太郎も襲われるが逆に相手を殺してしまい、服役することに。刑務所で刺客の名前を知った彼は、出所後藤井の陰謀のすべてを察知。一方刺客の一人、三上も藤井のやり方に嫌けがさして……。

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