クランクイン!

  • クランクイン!ビデオ
  • クラインイン!コミック
  • クラインイン!トレンド

  • ウェブ全体を検索
  • このサイト内を検索
no image

小池朝雄

小池朝雄 出演映画作品

  • 蜘蛛巣城〈4Kデジタルリマスター版〉

    蜘蛛巣城〈4Kデジタルリマスター版〉

    制作年:2022年11月18日(金)公開

    シェイクスピア4大悲劇のひとつ『マクベス』の舞台を日本の戦国時代に置き換え、能の様式を取り入れた映画『蜘蛛巣城』を4Kデジタルリマスター版として上映する。忠義に厚いふたりの武将と老婆の不気味な予言を描く。黒澤明監督は本作をモノクロ・スタンダードサイズで撮影し、後世に影響を与えた。出演は三船敏郎、山田五十鈴、志村喬ら。

  • 動乱〈4Kデジタルリマスター版〉

    動乱〈4Kデジタルリマスター版〉

    制作年:2020年11月6日(金)公開

    日本を代表するスター、高倉健と吉永小百合が初共演を果たしたことで当時大きな話題を集めた、歴史ドラマ。五・一五事件から二・二六事件までという混迷の昭和初期を背景に、寡黙で実直な青年将校と、その妻が貫いた愛を“海峡を渡る愛”“雪降り止まず”の2部構成で描き出す。監督は『日本沈没』や『八甲田山』などで知られる名匠、森谷司郎。

  • 長靴をはいた猫

    制作年:1998年3月7日(土)公開

    脚本の井上ひさし、山元護久から美術の浦田又治、土田勇に至るまで、スタッフがそれぞれの個性をフルに発揮し、それらがバランスよくまとめ上げられた会心作。原作となったペローの童話に、猫の殺し屋トリオやネズミの泥棒たちなどコメディ・リリーフが加えられ、東映長編動画中でも最上質の“笑い”に満ちている。美しいローザ姫が暮らす城に現れた魔王ルシファが、姫と3日後に結婚すると王様たちに宣言した。それを知った猫のペロは、二人の兄に家から追い出された若者、ピエールを公爵と偽らせ、姫の婿にと推薦する。だがピエールに好意を持った矢先、姫はルシファにさらわれてしまう。魔王の城に乗り込んだピエールとペロは、ルシファの弱点が首にかけたペンダントであることを知る……。クライマックスの舞台となる魔王の城には、様々な仕掛けがほどこされ、巧みにスリルを盛り上げている。宮崎駿が原画マンとして参加している。

  • 青べか物語

    制作年:

    山本周五郎の名作を、川島雄三が散文詩的に描いた叙情味あふれる作品。映画の舞台となった浦安は、今では東京ディズニーランドができてにぎやかだが、当時はさびれた漁村だった。その田舎の人間の生活感や、美しい水辺の風景を捉えた映像が秀逸。

  • 蜘蛛巣城

    制作年:

    シェイクスピアの原作『マクベス』を日本の戦国時代にあてて翻案した作品。謀叛を起こした敵を破り主家の危機を救った鷲津武時は、帰城途中に出会った老婆の予言通り大将に任ぜられた。武時は妻・浅茅にそそのかされて城主を殺害し、自ら城主となったが、妻は再び親友・義明を殺すことを迫る。武時は今また義明を討ち、良心の呵責ゆえ半狂乱に。一方、身ごもっていた浅茅は死産し重体に陥る。義明の子・義照は城主の一子を奉じて軍勢を率い、蜘蛛巣城へ押し寄せてくる。城内の将兵は不安におののき、浅茅も発狂。武時は首を矢で射抜かれて死ぬ。黒澤は演出に能楽の様式を持ち込み、見事に成功させている。三船=マクベスが無数の矢にさらされるシーンが圧巻。

  • 悲愁物語

    制作年:

    異才・鈴木清順が、“わけのわからない映画を撮る監督はいらない”と日活を追い出されて以来、実に10年振りにスクリーンに復活した作品。しかし、一般の客のみならず、鈴木清順復活を待ち望んでいたファンの頭をもかしげさせるような、いわゆる“失敗作”の烙印を押されてしまい、興行的にも惨胆たるものであった。CFのモデルとしてデビューし、成功の道を駆け上がっていく女子プロゴルファーの栄光と破滅を描いた、故・梶原一騎原作による物語。ガラスを使ったり、原色を多く用いたセットには、10年の隔たりを感じさせない清順美学が貫かれている。

  • 仁義なき戦い 頂上作戦

    制作年:

    昭和38年、広島は西日本広域暴力団・明石組と神和会の代理戦争の場と化していた。相次ぐ抗争事件への市民の批判から、警察は頂上作戦を敷く。明石組系の打本組と広能組、神和会系の山守組の双方は激しく対立。広能の組員が槙原の組員に射殺されたことから抗争は一段と激化する。一方、山守組系の早川組の組員が女を巡り、打本組の組員を射殺したため、明石組が大挙して広島へなだれ込む。しかし、老獪な山守の画策によって広能は別件逮捕され、形勢は逆転する……。

  • 仁義なき戦い 広島死闘篇

    制作年:

    前作は主人公・広能がヤクザ社会に身を置いてから、抗争事件に疲れ、山守に盃を返すまでを、欲望渦巻く人間の集団劇として描いたのに対し、今回はその中で生きる若者にスポットを当てている。時代は第1作のラストからさかのぼり、朝鮮動乱。工員だった山中は博奕のトラブルがもとで刑務所に服役する。出所した山中は、村岡組組長の姪・靖子のところへ身を寄せ、村岡組の組員になる。やがて村岡組に盾つく大友との間で抗争が起こる。山中は広能たちと違って、戦争には行かなかった遅れてきた世代であり、その痛恨がいたるところに描かれている。

  • 男の紋章

    制作年:

    大島組の組長・大島庄三郎の一人息子・竜次は、ヤクザ稼業を嫌って医者になるが、父が悪徳ヤクザに殺されたことを知り組へ戻り跡目をつぐ決心をする。しかし父の仇の悪徳ヤクザの黒幕である村田組の女組長・村田きよは、竜次の実母であった……。高橋英樹はデビュー当時、浜田光夫・吉永小百合・和泉雅子らとともに、グリーン・ラインの一員として青春映画に出演したが、今一つイメージにあわず、この作品が日活唯一の任侠スターとしての地位を確立させた。

  • 座頭市血煙り街道

    制作年:

    座頭市は旅篭で病死した母親から、夫・庄吉のもとに息子を連れていくことを頼まれた。悪代官に監禁されていた庄吉を助けた市は、公儀隠密の赤塚多十郎と対決する……。剣豪スターの近衛十四郎が、堂々たる風格をみせる。

  • 現代やくざ 人斬り与太

    制作年:

    深作欣二監督のバイオレンスが爆発するエキサイティングな一編。川崎の売春街に育ち、感化院とシャバを往復していっぱしの愚連隊番長にのし上がった勇。街を二分するヤクザのボスたちにたてついて、がむしゃらに暴れまくった果てに、野良犬のように撃ち殺される様が壮絶。

  • 忍者武芸帖・百地三太夫

    制作年:

    父・百地三太夫を殺された鷹丸の仇討ちと、謎を秘めた百地家の財宝探しの絡む忍者合戦を、曲芸的なアクションの連続で荒唐無稽に描いた時代劇。天守閣からのダイビングシーンなど、JACのメンバーによるアクションが冴える。アクション監督は千葉真一が担当。

  • 博徒外人部隊

    制作年:

    沖縄が舞台。10年の刑期を終えてシャバに戻って来た横浜の浜村組の元代貸・郡司は、様変わりした横浜に見切りをつけ、新しい縄張りを築こうと昔の子分を連れて沖縄の那覇に乗り込むが……。

  • 七人の野獣 血の宣言

    制作年:

    「七人の野獣」の続編。丹波扮する元刑事が、5人の仲間を集めて競馬場の売上金を強奪しようと画策する。前作では悪役だった宍戸錠が、逮捕された6人が出所してくるラストにちょっと出てきて、初めてタイトル通り“七人の野獣”になるあたりなかなか人を食った作品である。

  • 黒い賭博師

    制作年:

    東京に舞い戻った氷室浩次は、国際賭博団マルコムの団員・楊と対決する。初めはイカサマと見破れずに負けるものの、再度の対戦では見事に見破って一矢を報いた。ところが、彼の腕を恐れるカード師・犬丸が氷室の左手を痛撃。氷室は奮然と船中の大賭博に乗り込み、傷ついた左手でダイスを握る。

  • 新座頭市物語・折れた杖

    制作年:

    勝新太郎自らが監督。行きずりの老人から形見を娘に届けるように頼まれた座頭市は、銚子の宿で女郎になっている娘を身請けしようとするが、地元の顔役に利き腕をつぶされてしまい……。勝新の演出はポルノ・シーンの挿入など、なかなかサービス精神旺盛である。

  • 御用牙・鬼の半蔵やわ肌小判

    制作年:

    シリーズ3作目は、2作目の監督・増村保造が脚本を担当。1、2作目ほどの圧倒的なパワーはないが、それなりに楽しめる。江戸城のお濠ばたに出るという幽霊のウワサを聞いた半蔵は、その裏に盗まれた小判が隠されていることに気づくのだが……。

  • 明治・大正・昭和 猟奇女犯罪史

    制作年:

    “異常性愛路線”と呼ばれて当時、大ヒットしたシリーズものの一作。タイトル通り、実際に女が犯した猟奇犯罪の始終を再現した全5話で構成されるオムニバス作品。特に1936年に起こった有名な“阿部定事件”は、のちに「愛のコリーダ」などの映画化作品で盛んに取り扱われた。愛する男を殺害した後、男性器を切り落として逃亡した犯人、阿部定本人が特別出演。彼女がインタビューに応じる映像まで挿入するという徹底ぶり。

  • 野球狂の詩

    制作年:

    万年最下位チームにやってきた、魔球“ドリーム・ボール”を擁する美少女サウスポー・水原勇気。そんなヒロインのの活躍を描いた水島新司による野球マンガの映画化。うだつのあがらぬ若手選手を演じる男優陣が魅力的。可憐なイメージで売り出した木之内みどりが主人公に扮する。

  • 大脱獄

    制作年:

    高倉健と菅原文太共演のアクション・ドラマ。二人が演じるのは、濡れ衣で死刑囚となった男・梢と、ガンで苦しむ母を殺し服役した国岩。彼らが極寒の網走刑務所を脱獄し、梢を陥れた男に復讐するまでを描く。石井輝男脚本・監督の“網走番外地”シリーズの番外編ともいえる。

  • 日本の首領〈ドン〉 やくざ戦争

    制作年:

    飯干晃一の原作をオールスター・キャストで映画化した東映久々の大型シリーズ。全国制覇を目指す暴力団中島組の首領・佐倉一誠の苦悩の日々を描く。

  • 江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間

    制作年:

    江戸川乱歩原作の『パノラマ島奇談』ほか数編を石井輝男監督が映画化した“エログロ”ものの最終作。夢野久作の『ドグラ・マグラ』風な導入部から近親相姦の兄妹が花火の筒から火花とともに空中に四散するラストまで、石井輝男独自の世界が展開される。

  • 新網走番外地・嵐呼ぶダンプ仁義

    制作年:

    刑務所で殺された兄弟分の妻の窮地を救うために、末広勝治は悪徳ボスと死闘を演ずる。結局この作品が最終作となり、7年間続いてきたロング・シリーズはここに終わりを告げたが、有終の美は飾れなかった。

  • 日本の首領〈ドン〉 完結篇

    制作年:

    片岡千恵蔵が、政財界の黒幕役で登場する。政財界の黒幕・大山は任侠団体の統一合体を提唱するが、佐倉も大石も乗ろうとしない。そこで……。片岡、佐分利、三船という三大スターの顔合わせが迫力満点。

  • 関東テキヤ一家 天王寺の決斗

    制作年:

    関西の四天王寺を縄張りに、露店商から絶大な人気を集めている三輪会。その三輪会の帳元に菊水会の国分が惚れられる。いずれは一人娘の婿にと、えらい惚れこみよう。暴力団あがりの新興勢力と三輪会と対立する組が共謀、三輪会の縄張りを横取りしようと企んで……。

  • 現代やくざ・血桜三兄弟

    制作年:

    大組織とチンピラの抗争を描いた一編。全国制覇を狙う大阪誠心会が岐阜に乗り込んできて、地元の広道会と抗争がはじまった。広道会の邦夫、宏、信男、そして今は堅気になっている武らが、力を合わせて殴り込みをかける。

  • 子連れ狼 親の心子の心

    制作年:

    尾張藩士加藤某の妻に、夫の仇である別式女のお雪を斬るべく依頼された拝一刀は、柳生の執拗な襲撃をかわしながら、お雪の隠れ場に向かう。そしてお雪のうらみを果たしたあと、彼女を斬る。日活アクション出身の斎藤武市の演出は、スピーディーだが重量感に欠けた。

  • 秋津温泉

    制作年:

    藤原審爾の小説を、岡田茉莉子が企画し、吉田喜重が脚色・監督した作品で、「ろくでなし」での鮮烈デビュー後やや低迷していた吉田の代表作となった。敗戦の直前、岡山県の山奥の温泉“秋津荘”に結核の治療でやって来た青年が、宿の娘の看病で一命をとりとめる。敗戦の知らせを聞いて、涙を流す純情で無邪気な娘に、暗い時代に絶望していた青年は、感動を覚え精神的にも救われた思いをする。その後も、彼は幾年かおきに秋津を訪れるが、年を追うごとに、堕落した俗悪な中年男に変貌していく。女も旅館の経営に行きづまり、時の流れを受け入れられずついには心中を図るが……。戦中戦後をくぐり抜けてきた男と女の情念を、美しい日本の四季を背景に描いた本作は、これまでの、松竹メロドラマの偶然のすれ違いによって結ばれないという定型を、思想的精神的なすれ違いに置き換えるという吉田の意図によって、戦後日本人の歩みをも表現。吉田と岡田はのちに結婚して、二人で数多くの作品を作ることになる。

  • 黒い画集 あるサラリーマンの証言

    制作年:

    松本清張の原作を橋本忍脚色、堀川弘通監督で映画化した社会派推理映画の秀作。某社の課長・石野は、部下の女性との情事の帰り道に知人・杉山に会う。数日後杉山は、殺人事件の容疑者になり、アリバイ立証のために石野に証言を求めるが、石野は自分の地位や家庭を守るために証言を拒否する。杉山は逮捕され石野は愛人との仲を清算しようとするが……。日本の社会生活に密着し、なおかつミステリーとしての面白さも兼ね備えた松本清張の原作は、映画化にはもってこい。「張り込み」を筆頭に数多くの傑作が生まれているが、この作品は一連の松本清張のもののなかでは、特にエンターテインメント的な面白さを持った作品。この作品の成功により“黒い画集”シリーズが連作される。

  • 非行少女

    制作年:

    デビュー作「キューポラのある街」で、一躍名をあげた浦山桐郎が、和泉雅子を主演に起用した監督第2作。金沢へ帰ってきた三郎は、幼なじみの若枝と再会するが、彼女は絶望的な環境のなかで身も心もすさみきっていた。ついに若枝は非行少女の保護機関である北陸学園に入れられるが、三郎は彼女を励ます。浦山桐郎はともすればセンチメンタリズムに陥りやすい題材を、1歩手前で抑制をきかせ、これをシャープな佳作に仕上げた。日活時代は始終吉永小百合の影に隠れた存在だった和泉雅子が、一世一代の好演を見せる。

  • 日本大侠客

    制作年:

    九州の侠客議員として知られる吉田磯吉の長男・敬太郎が書いた自伝をもとに、マキノ雅広監督が鶴田浩二主演で映画化した任侠映画。明治中期の北九州の港町・若松を舞台に、若き日の吉田磯吉が沖仲仕の側に立ち、賃金の上前をはねる悪徳ヤクザ一家に敢然と闘いを挑む。藤純子が、主人公のピンチを救う鉄火芸者・お竜に扮して画面をさらう。この役は後年、藤純子の当たり役となった“緋牡丹博徒”シリーズの女侠客・緋牡丹のお竜の原型となった。1970年の「玄海遊侠伝・破れかぶれ」では勝新太郎が吉田磯吉に扮し、鶴田浩二とは対照的な主人公を熱演した。

  • 温泉こんにゃく芸者

    制作年:

    1968年の「温泉あんま芸者」(石井輝男監督)に始まる一連の“芸者”ものの一編。孤児の珠枝はコンニャク屋の徳助に育てられたが、徳助の窮状に発奮、温泉芸者として働く。やがて珠枝の名器ぶりが評判となり、剛の者が次々と挑んでくる。性具の研究に没入する徳助役を演じる殿山泰司がハマリ役。

  • 暗夜行路

    制作年:

    志賀直哉唯一の長編小説を、豊田四郎がドラマチックに映画化。原作では、主人公・時任謙作は意志の強い青年として描かれているが、ここでは池部良のキャラクターもあって、出生の秘密に悩むインテリとして登場する。謙作の妻となるお直に扮した山本富士子の演技も見もの。

  • 名もなく貧しく美しく

    制作年:

    松山善三が自らのオリジナル脚本を演出した第1回監督作品。戦争末期から終戦後までの困難な時代を生き抜いた、ろうあ者夫婦の姿を感動的に描く。成瀬作品で知られる玉井正夫の撮影が素晴らしく、高峰秀子も迫真の名演技。二人の手話の内容は字幕によって表される。

  • ひとり狼

    制作年:

    村上元三の原作を池広一夫監督、市川雷蔵主演で映画化した正統派股旅映画の佳作。“人斬り伊三”の異名をとる一匹狼のヤクザ追分の伊三蔵は、博奕も剣の腕も確かでヤクザ仲間からも一目置かれていた。しかし彼には奉公先の主人の娘との仲を裂かれ、許婚の武士を傷つけて逃走したという暗い過去があった……。中年ヤクザ・孫八の回想という形式を取り“人斬り伊三”の過去が次第に浮かび上がってくるという直居欽哉のシナリオ構成はなかなか巧みである。“人斬り伊三”に扮する市川雷蔵は折り目正しい演技で時代劇スターとしての貫禄を示し、晩年の代表作とした。

  • 鉄砲玉の美学

    制作年:

    黄金期の東映で、数多くの商業映画の名作を生み出した中島貞夫監督が、ATGで撮った作品。報酬につられ、九州征覇を目論むヤクザの手先となって宮崎に乗り込んだ一人のチンピラを描く。自爆にも似たラストシーンの壮絶な死が強い印象を残す。

  • 夜霧のブルース

    制作年:

    菊田一夫の原作を石原裕次郎と浅丘ルリ子主演、野村孝の監督で映画化したムード・アクションの代表作。横浜港、船の荷役を牛耳る野上組は商売仇の岡部組を叩きつぶして得意の絶頂にあった。そんな時、西脇と名乗る男が野上に会見を申し込んでくる。殺気立つ子分たちの前で西脇は話を始める……。主人公の長い回想のあとにクライマックスがくるという大胆な構成のなかに、主役の男女のひたむきな愛を盛り込んだ一編。叙情派・野村孝の演出が冴えわたり、日活アクション史上に残る秀作に仕上がった。菊田一夫の原作は、1947年に松竹で大曽根辰夫監督、水島道太郎と月丘夢路主演により、「地獄の顔」という題でも映画化されている。

  • まむしの兄弟・懲役十三回

    制作年:

    今回は昭和10年頃の浅草六区興行街が舞台。13回目の懲役を終えたゴロ政と勝は、ムショで兄弟分になった浅草南村一家の弥之助を頼って東京へ向かう。ところが、弥之助は吉原東竜会の岩淵に殺され、怒った二人は東竜会へ殴り込む。

  • 渡世人列伝

    制作年:

    鶴田浩二に高倉健、そして藤純子の顔合わせで描く任侠映画。大正末期。浅草三社一家の親分・三田政之助が、闇討ちされた。犯人は背中に大蛇の刺青を背負った渡世人。刑務所から出所したばかりの三社一家の代貸・稲垣長吉は、親分の仇を求めて旅に出るが……。小沢茂弘のツボを押さえた演出が光る。

  • アフリカの光

    制作年:

    さいはての港町を舞台に、マグロ漁船に乗ってアフリカ行きを夢見る主人公の二人の若者と、土地に流れて定着しようとするヤクザたち、風土に縛り付けられて生活する漁師たちの三者をからめて描く、神代辰巳の文芸青春もの。萩原=田中のコンビが熱演。

  • 博奕打ち

    制作年:

    鶴田浩二扮する賭博師が、イカサマ博奕で素人衆を騙しては、店や財産を巻きあげている悪玉ヤクザと賭博で対決する。悪玉側の賭博師に扮した小池朝雄がもうけ役。

  • 戦国自衛隊

    戦国自衛隊

    制作年:

    大演習に向かう途中、自衛隊の一個小隊21名が、戦車、ヘリコプター、装甲車、哨戒艇もろとも400年前の戦国時代にタイム・スリップ。2万人の武田信玄軍対近代兵器の凄絶な戦いが展開される。半村良原作による大掛かりなSF大作で、2005年にも新たな角度よりリメイクされた。

  • 日本暗殺秘録

    制作年:

    桜田門外の変の大老、井伊直弼暗殺から二・二六事件まで、江戸~昭和の歴史を血に染めた数々の暗殺事件をドラマ化した異色作。先の二つ以外に取り上げられているのは、大久保利通暗殺事件、ギロチン社事件、血盟団事件など。“仁義なき戦い”シリーズに取り組む以前の笠原和夫が、脚本に参加している。

  • 新・夫婦善哉

    制作年:

    豊田四郎の代表作といわれる「夫婦善哉」から、8年ぶりに製作された後日譚とでもいうべき作品。すでに中年にさしかかった柳吉と蝶子のカップルのその後が描かれている。蝶子は小料理屋を雇われの女将として、店をまかされるほどになっていたが、柳吉の方はすでに娘が結婚適齢期を迎えているにもかかわらず、相変わらずの道楽ぶり……。森繁・淡島コンビの息もピッタリの演技が見もの。

  • 緋牡丹博徒・花札勝負

    制作年:

    渡世修行を積むお竜は、名古屋の西之丸一家へワラジを脱ぐ。対立する金原一家は国会議員と結託し、名古屋一の貸元の座を狙っていた。お竜は若い男女の恋を叶え、たちの悪い金原一家に殴り込む。ニセお竜を演じる沢淑子が好演。

  • 吸血髑髏船

    制作年:

    「吸血鬼ゴケミドロ」に続く、松竹怪奇映画の第2作。数億の金塊を積んだ貨物船の乗組員が、金目当ての5人組によって皆殺しにされる。やがて貨物船は幽霊船と化し、殺された船員の妹に霊が乗り移って、5人組への恐ろしい復讐が始まった。

  • シルクハットの大親分 ちょび髭の熊

    制作年:

    四国一の大親分・熊虎の活躍を描く任侠シリーズ第2作。一家を引き連れて熱海の温泉にやって来た熊虎は、ひょんなことから天皇に献上する第1号自動車の運搬と警備を任せられるが、地元のヤクザたちの妨害により、自動車は爆破、雇い主は殺されてしまう。怒りの熊虎はお竜とともに敵陣へ殴り込む。

  • 動脈列島

    制作年:

    新幹線がもたらす公害に抗議し、これを爆破しようと狙う若者と、それを阻止する警察側との息詰まる駆け引きを描いた極上のサスペンス映画。日本推理作家協会賞を受賞した清水一行の原作を、増村保造がスピーディーな画面展開で映像化。近藤正臣が迫真の演技を見せる。

  • 殺人者を消せ

    制作年:

    石原裕次郎と舛田利雄監督のコンビによるコメディ・アクション。裕次郎扮する平凡なサラリーマンが、大倉庫会社の二代目に顔が生き写しのためその身代わりとなって、会社を乗っ取ろうと画策する悪玉と闘う。ギャグに新味がなく凡打に終わった。

  • 銭形平次

    制作年:

    長谷川一夫が演じて以来、銭形平次はずっと彼のハマリ役だったが、TVシリーズで大川橋蔵の平次が登場してからは人気を二分するようになった。目明かし銭形平次の誕生からその初手柄までを、ダイナミックな映像で描く。

  • 蘇える金狼

    制作年:

    大藪春彦・村川透・松田優作のトリオで次々ヒットを生み出したハードボイルド・シリーズの口火を切った作品。昼間は平凡なサラリーマンを装いながら、夜は身体を鍛えて巨大資本を乗っ取る企みを持つ男の姿を描く。都会を冷たく、また迫力ある映像で切り取った仙元誠三のカメラワークも光る。

  • 現代やくざ・盃返します

    制作年:

    任侠道と組長の命令との板ばさみになる若者を描く。堂本組の関根は親分・堂本から、大阪空港の拡張地や観光利権を握っている大阪箕面の博徒・萩原組組長を暗殺せよと命じられる。関根は堂本組とは兄弟同様の萩原を殺すことに疑問を感じるが……。

  • 現代任侠史

    制作年:

    ヤクザから足を洗い、すし屋を営む島谷は、戦死した亡父の遺品である日本刀を受け取りに週刊誌記者とともにアメリカへ。一方国内では、自分の代わりに組を継いでくれた松田が、ほかの親分衆によって圧迫されつつあった。切れ目なしに続いていた東映任侠映画路線がいったん途切れたあとの、新味を模索した復興作。

  • 駿河遊侠伝 度胸がらす

    制作年:

    清水港の親分になった次郎長は男っぷりと度胸の良さで貫禄十分、次第に子分も増えてきた。ある時、大恩を受けた五郎親分の死を知り、単身甲州に乗り込み、仇を討つが同時に深でを負ってしまう……。任侠時代劇の人気シリーズで、“次郎長“ものの第2作。

  • 残侠の盃

    制作年:

    任侠道を誇った辰巳組が暴力団化するのを嘆いた元幹部で、今は一匹狼の島村吾郎が粛静に立ち上がる。“犬“シリーズや“黒“シリーズのスマートな主演ぶりで人気を博した田宮二郎のバタ臭いマスクは、任侠映画にはそぐわなかった。

  • 男の紋章・竜虎無情

    制作年:

    シリーズの第10作で最終作。竜次の服役中、悪玉ヤクザに村田組の縄張りが荒らされる。竜次は出所後、組を再建して悪玉ヤクザを倒し、晴子と晴れて結婚式をあげるが、流れ者のヤクザ・遠州虎が竜次を狙う。宍戸錠が遠州虎に扮しシリーズ最終作に花を添えた。

  • 男の紋章・俺は斬る

    制作年:

    修行の旅を続ける竜次は、土地の人々を苦しめている悪徳ヤクザを斬る。竜次は新興ヤクザに母が殺されたとの知らせを聞き旅先から飛んで帰り、悲しみと怒りを刃に託し、見事に母の仇を討つ。

  • 男の紋章・花と長脇差

    制作年:

    大島竜次は、県の役人の依頼で弾丸道路建設のために住民説得に協力する。しかし、悪徳ヤクザ一家が工事を請け負いながら、裏で自ら土地を買い占め、住民たちを操って暴利を得ようとしていることを知り、単身ヤクザ一家に乗り込む。

  • 日本悪人伝・地獄の道づれ

    制作年:

    沖仲士・黒川は悪徳刑事の小野塚によってアヘン密輸の罪をきせられ、5年も冷や飯を食わされた。出所後怨念の鬼となった黒川はひょんなことに巻き込まれ宿敵と再会するのだが……。人間の心の奥底に横たわる魔性を描いたリベンジもの。さらにノワールの要素も加えた。

  • 戦後秘話 宝石略奪

    制作年:

    闇屋の大原を助けたことから彼の相棒となった山田慎一。大原は政界の黒幕、岡村に政治献金を流して、製鋼会社の社長におさまる。ひょんなことから時価50億のダイヤ“大蒙古“を手に入れた岡村は、彼の理想とする大アジア主義のために使おうと、“大蒙古“をシンガポールに届けるよう、山田に頼むのだが……。戦後の動乱を背景に描く、色と欲に目がくらんだ人々の、ドロドロとした人間ドラマ。

  • 続・男の紋章

    制作年:

    出所した竜次はヤクザ稼業をやめる決心をし、堅気の土建業に専念しようとするが、大工事の指名争いで、母の率いる村田組に敗れる。しかし母は、息子の代理人という役割を演じ竜次の顔をたてたのだった。竜次は最後に前作で討ちもらした父の仇を討つ。

  • せんせい

    制作年:

    原爆病をテーマに実在の女教師の一生を綴った感動のドラマ。長崎の小学校へ赴任してきた川口竹子は、明るく生徒たちの人気者になる。しかしある日、急病で倒れ入院し、白血病であることが判明する。彼女は幼かった頃、原爆投下まもない長崎を母に連れられて通ったことがあったのだ。長崎のオール・ロケが美しく、五十嵐の明るい個性が生かされている。

  • 男の紋章・風雲双ツ竜

    制作年:

    竜次は父の仇を殺したあと、自責の念にかられて寺にこもるが、母の率いる村田組の危機を知り寺を出て悪玉を倒す。4年ぶりにメスを持った竜次は射たれて傷ついた母の手術を行う。この作品によって主人公と母との確執は決着を見る。

  • 遥かなる走路

    制作年:

    義兄の会社経営のもとで自動車の研究を続け、シボレーを解体して模倣品を作ることに始まる、現在のトヨタ自動車を築き上げた豊田喜一郎の一代記。トラックの需要が増えて自動車生産が軌道に乗った戦時中の話など興味深いが、美談調の宣伝映画でもある。

  • 眠狂四郎 悪女狩り

    制作年:

    江戸城大奥の醜い権力争い、そして仲間を救うため大奥総取締のいうがままに狂四郎になりすまし、幕臣を切り捨てる隠れキリシタン。“人肌蜘蛛“の直後に入院した雷蔵の手術を経ての復帰作だが、病気のため殺陣は少ない。この年の7月に雷蔵は永眠し、シリーズは本作で終わる。

  • 二十歳の恋

    制作年:

    フランス、イタリア、日本、西ドイツ、ポーランド5ヵ国の当時の新鋭監督が競作したオムニバス映画。パリ、ローマ、東京、ミュンヘン、ワルシャワの5都市を舞台に、若者たちの青春が描かれている。各編の間をG・ドルリューによる主題歌が流れ、アンリ・カルチエ・ブレッソンのスティール写真が挿入されている。トリュフォー編のみ「柔らかい肌」に併録されてビデオ発売されていた。DVDは「フランソワ・トリュフォー 14の恋の物語(1)」に収録。

  • 男の紋章・喧嘩状

    制作年:

    ヤクザの賭博を見逃すかわりにワイロを要求して私腹をこやす悪徳刑事が、悪玉ヤクザと組んで正月の飾りものを仕切る権利を奪い、竜次の子分たちをささいな罪で逮捕し次々に拷問にかける。しかし激怒した竜次は、伝家の宝刀を抜き悪玉を倒す。

  • その後の仁義なき戦い

    制作年:

    題名に“仁義なき戦い“と銘打っているものの、本シリーズとは直接関連のない、いわば番外編。監督は深作欣二から工藤栄一にバトンタッチ。暴力組織の内部抗争という設定の中で、ほんろうされる若者たちに焦点を合わせ、友情、裏切り、激烈な生きざまを描く。大阪の大暴力団・石黒組の若頭の地位を巡り、傘下の浅倉組と花村組の対立が深まる。そんな中で、浅倉組系津川組の相羽と、同じ浅倉組系竜野組の根岸、水沼は意気投合、友情を深める。だが浅倉は対立する花村を蹴落とすために、竜野組をつぶし、そのいざこざに花村を巻き込もうとした。

  • 必殺仕掛人・梅安蟻地獄

    制作年:

    出演者をTVのレギュラー陣に入れ替えた第2作。梅安と浪人・小形十五郎は、裏で悪事をたくらむ伊豆屋と医者の宗伯の殺しを頼まれ、衆人環視の中で伊豆屋を殺す。梅安のテクニックが見ものだが、全体的なまとまりに欠ける。

  • 千夜一夜物語

    制作年:

    “大人のための(劇場用)アニメーション“の製作を目指した手塚治虫が、“アニメラマ“と銘打ってそれを実現した第1作。バクダッドの水売り商人・アルディンがたどる数奇な運命を描いたもので、題材となった古典『千夜一夜物語』から“船乗りシンドバッドの冒険“、“アリババと40人の盗賊“などが引用され、自由奔放な物語を構成している。やなせたかしが手掛けたメイン・キャラクターのデザイン、アニメならではの官能シーンの描写、さらに声の主演に青島幸男を据えての、プレスコ方式による絵作りなど、意欲的な試みが多くなされた。な

  • 赤い靴とろくでなし

    制作年:

    “ろくでなし“シリーズの第2作。ろくでなしコンビのジョーと圭介は、南国のある港町で赤い靴の女・ユリと知り合う。そして彼女からある会社乗っ取りの計画を持ちかけられた彼らは即、実行。まんまと成功して数億円の現ナマをせしめるのだが……。

  • 無頼 人斬り五郎

    制作年:

    藤田五郎は、刑務所の中で獄死した弟分の林田の姉を探して林田の故郷を訪ねると、彼女が赤線の女になっていることを知る。地元の暴力団・名振会は、五郎を煙たがり、刺客をさしむけるが……。

  • 少林寺拳法

    制作年:

    和製カンフー・スター第1号の千葉真一が“喧嘩坊主”といわれた宗道臣に扮し、敗戦の傷痕生々しい日本に、少林寺拳法を定着させていく姿を描いたアクション作品。縦横無尽にバッタバッタと悪をなぎ倒す千葉のカンフー・シーンは必見。

  • 小説吉田学校

    制作年:

    1940年代末期から1950年代半ばに至る日本の保守政界の主要人物をほぼ全員登場させて、スケール豊かに描く政界群像劇。保守政治の大きな流れを作り上げた吉田茂を中心に、鳩山一郎・池田勇人・佐藤栄作・田中角栄・宮沢喜一らの姿が描かれる。

  • 泥だらけの純情〈1963年〉

    制作年:

    チンピラの次郎は、不良学生に絡まれている外交官の令嬢・真美を助けた。ところが乱闘のさなか、相手は誤って自分のナイフを刺して死に、次郎もケガをしてしまう。次郎は自首するが、真美の尽力ですぐに釈放される。それから二人は毎週デートを重ね、次郎はデートの資金を捻出するため悪事を繰り返す。組長は、次郎が真美を助けた時にヤクを落としたことを警察が嗅ぎつけ、次郎を泳がしていると疑って、彼に自首を勧める。一方、真美は父の仕事で外国へ行くことに。追いつめられた二人は雪山へ逃がれ、睡眠薬を飲んで心中を遂げる。ヌーヴェル・ヴァーグに影響を与えた才人・中平康が、身分の違う若い男女の純愛を描いた作品。心中を決意した二人が、雪の中でじゃれ合うシーンが印象的で、許されない愛の悲しみが痛切に描かれる。

  • 霧の夜の男

    制作年:

    「激流に生きる男」(1962)からアクション俳優に転じた、高橋英樹の初期の主演作。家業であるヤクザを嫌って船員になった青江舜次は、父が殺人罪の汚名を着せられていると知り、調査に乗り出す。殺人を裏で操っていたのが、悪徳ボス、伍堂と知った舜次は……。ヤクザの家業を捨ててカタギの生活を送る青年という設定は、のちの高橋英樹のヒット・シリーズ“男の勲章”を思わせる。

  • 砂の上の植物群

    制作年:

    吉行淳之介の同名小説を中平康が映画化した風俗もの。化粧品セールスマンが、マリンタワーで会った美少女に姉を犯して欲しいと頼まれるが、その姉はマゾヒストで、二人は次第に倒錯的な関係にのめり込んでいく。日活きってのテクニシャン中平康が、映像化の難しい原作をソツなくこなした。

  • ひとりぼっちの二人だが

    制作年:

    好色な社長のもとを逃れた少女・ユキは、チンピラの三郎やボクサーの英二に助けられる。ストリップ小屋で働く九太も加勢。3人はユキを守るために団結する。当時の日活を代表するスターを集めた青春もので、三枚目役の坂本九がとぼけた役どころで印象深い。

  • 日本の首領〈ドン〉 野望篇

    制作年:

    三船敏郎が暴力団会長に扮して登場する。昭和46年、勢力を回復した中島組は、関東進出の第一歩として桜商事を作る。東京の暴力団松風会の会長・大石は右翼の大物・大山を顧問に迎えて、暴力団連合“関東同盟“を結成し、これに対抗する。

  • 撃たれる前に撃て!

    制作年:

    通称コブラとして恐れられる、すご腕の刑事小村。銃砲店人質事件の犯人が何者かに殺されたのをきっかけに、彼は暴力団と政財界を結ぶ巨悪に挑み、汚職をぶっつぶしていく。「恐れ毒蛇・目撃者を消せ!」(1974)に続く田宮二郎主演の刑事もの。すさまじい執念と行動力をもった、タフな刑事像が描かれる。

  • 木枯し紋次郎

    制作年:

    人気を博した笹沢左保の股旅小説を、中島貞夫が映画化。TVでは中村敦夫の当たり役だった紋次郎を、菅原文太が演じている。内容は、身代わりの罪で島流しにあった紋次郎が島を脱け出したものの、兄弟分に裏切られ、あてのない旅に出るというもの。

  • 憎いあンちくしょう

    制作年:

    愛が形骸化した男女が、ふとしたきっかけで日本縦断の旅に出ることになり、愛を取り戻すという物語。マスコミに生きる男女を描く一方、無医村で働く医師と遠く東京に離れて暮らす恋人の純愛を設定し、2組の愛を互いに照射させながら物語は展開していく。蔵原惟繕監督のスピーディーで歯切れのいいカッティングやカメラワークも冴え、時にスクリーン・プロセスを使ったラブ・シーンの処理も鮮やか。人気スター、北大作にはマネージャー兼恋人の榊典子がいるが、このところ多忙から二人の仲は倦怠気味。そこへジープを九州まで運ぶという仕事が舞い込んでくる。九州の無医村で働く恋人のために、美子が新聞広告を出したのだった。大作はこの話に共感して、その運転手を買って出る。一方、マスコミもこのニュースを聞きつけ、ジープを運転する大作のあとを追いかけまわす。典子はあわてて大作を連れ戻そうとするが……。

  • 新男の紋章 度胸一番

    制作年:

    第4作で監督は松尾昭典からベテランの滝沢英輔にかわった。竜次は、軍医として中国戦線に赴き、いちだんと成長して帰国する。戦友の実家の組の窮地を救うために竜次は、母の義弟で自分には叔父にあたる男と闘うことになる。

  • 三匹の牝蜂

    制作年:

    人の波に埋まった万博会場を舞台に荒稼ぎをするズベ公3人組が、暴力団と争いながらもしぶとく生きていく。新人時代の大原麗子が、イキのいいズベ公を演じる。

  • 博多っ子純情

    制作年:

    長谷川法世原作の人気マンガの映画化。性に目覚め、いまだ見も知らぬ女性の神秘に興味を抱く男子中学生3人組が、憧れの女性とのデートを夢見たり、不良に囲まれた同級生をカッコ良く助けようと意気がったりする様をコミカルに誇張を込めて描いている。“嗚呼!!花の応援団“シリーズでマンガの映画化には定評のある曾根監督が、素人の男子中学生をいきいきと動かしていて、小便の掛け合いをする場面などは、大らかな楽しさにあふれている。最後に繰り広げられる決闘場面は、「けんかえれじい」を彷彿とさせるハチャメチャさ。

  • 日本暗黒史 情無用

    制作年:

    工藤栄一監督と安藤昇のコンビによる“日本暗黒史“もの第2作。真の任侠道を信じる男として生きようとする一匹狼が、不良どもを集めて組を設立。地方歓楽街の浄化のために暴力団組織の統合をはかるが……。安藤昇の生の迫力が生かされた一編。

  • 東京市街戦〈1967年〉

    制作年:

    秀作「紅の流れ星」に続く渡哲也の主演作。終戦直後の東京の闇市を舞台に、善玉のテキヤ一家と悪玉の新興暴力団の抗争を描いたアクション編。西村の演出は今一つ歯切れが悪いが、渡哲也は飛行服姿の復員兵として登場し、カッコいいところを見せる。

  • 斜陽のおもかげ

    制作年:

    太宰治の『斜陽』の中で描かれた彼の愛人の子である町子。その重い宿命を背負いつつ元気な彼女はある日、太宰の研究をしている大学生、谷山と出会い恋に落ちるが……。太宰治の遺児、太田治子の原作手記の映画化で、斎藤光正の初監督作品でもある。

  • 仁義と抗争

    制作年:

    「沖縄やくざ戦争」「北陸代理戦争」に続くローカルヤクザものの第3作。大阪の巨大ヤクザ組織が、東京進出の拠点とした北関東の温泉街を舞台に、地元のヤクザ、関東の尖兵隊、そして大阪の巨大組織が三つ巴の抗争を展開する。アクションの醍醐味と、息づまるストーリー展開が特長のヤクザ映画。

  • 懲役十八年

    制作年:

    名匠・加藤泰監督が時代劇から任侠路線に移る過渡期に撮った「男の顔は履歴書」「阿片台地・地獄部隊突撃せよ」に続く安藤昇主演の3部作の一編。敗戦後の混乱期、戦没者の遺族を救済することで自らの戦争責任を全うしようとする川田と同じ志を抱きながら、次第に彼らを食い者にして戦後を生き延びようとする塚田の二人の復員兵の生き方とその対決が、戦中世代の表裏一対を成す精神として鮮烈に描かれている。独特のローアングル、長回しを主体とする綿密な画面設計が見事で、女たちの割烹着と、ヤミ米の白で埋まる遺族会の集会所や、真紅の囚人服と吹き出す血に染まる刑務所など色彩処理も秀逸。

  • 総長の首

    制作年:

    昭和10年代の浅草を背景に、暴力団同士の抗争から相手の組長を狙撃、逆に相手から報復を受ける格好になった若きチンピラたちの生と死を強烈なリアリズムで描いた作品。時代の底なる“飢え“の形が、作品中の随所に表れている。東映ヤクザ映画の佳作。

  • 喜劇 大誘拐

    制作年:

    長距離通勤で知り合った男女4人組がお婆さんを誘拐する。ところが、日頃から家族に不満を持つお婆さんに逆に振りまわされ……。前田監督の演出は渋谷実ゆずりの社会を諷刺する精神で貫かれているが、硬質な中にもほのぼのとしたタッチをにじませ、夢見心地にさせる力を持っている。天藤真の推理小説で、のちに岡本喜八監督により映画化される「大誘拐」をヒントにしている。

  • 安藤昇のわが逃亡とSEXの記録

    制作年:

    安藤昇主演の実録タッチの異色作。昭和3年6月11日、安藤昇は組員に命じて極東船舶社長・早川哲司を襲撃する。警視庁は大捜査網を始動。安藤は組員全員に徹底的な逃亡を命じ、自分は都内の愛人宅を転々とし……。34日目についに逮捕されるまでの刹那的なセックスを、「実録阿部定」などにっかつロマンポルノでならした田中登監督が濃厚に演出している。

  • 犬笛

    制作年:

    大企業の謀略による殺人の現場を目撃してしまった娘が誘拐され、父親と愛犬の決死の追跡行が始まった。父と娘を結ぶのは、1本の犬笛と愛犬・鉄。父は鉄を連れて北海道から沖縄へ……。スリルとサスペンスの連続の三船プロ創立15周年記念映画。西村寿行のベストセラー作の映画化。

  • ある殺し屋

    制作年:

    もっぱら時代劇俳優として伝説的なまでの人気を博した市川雷蔵が、珍しく現代劇に取り組み、しかも殺し屋を演じるという作品。原作は藤原審爾の『前夜』で、普段は小料理屋の無口な板前だが、裏の顔は名を知られた殺人請負業で生きているという男の話である。暴力団・木村組から敵対するボス・大和田の殺人を2千万円で請け負った主人公・塩沢は競馬場、大和田邸、大和田の妾宅と大和田を狙ったが果たせず、遂に大和田主催のパーティーに芸人として潜入。畳針で一気に刺殺するというあざやかな仕事ぶりをみせる。しかし塩沢の報酬の横取りを狙う者がいた……。ニヒルなキャラクターにぴたりとはまった市川雷蔵の殺し屋ぶりが実に素敵だ。

最新ニュース

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る