キャプテン・マーベルとの“ある過去”の因縁から、復讐を誓う謎の敵が現れる。狙いは地球をはじめ彼女が守ってきたすべてを滅ぼすこと。危機が迫る中、彼女に憧れるアベンジャーズオタクの高校生ミズ・マーベルと、敏腕エージェントのモニカ・ランボー、3人が入れ替わる謎の現象が発生。これまで一人で戦ってきたキャプテン・マーベルは仲間との運命的な繋がりからチームを結成し、新たな強さに目覚めていく――。

――鑑賞し終えたばかりの皆さんです。まずは感想から伺えますか？

岩城：これまで「ヒーロー＝強くてみんなを守る」もので、とにかく正義というイメージがありましたが『マーベルズ』を観て覆されました！　ヒーローだけど、その前にまずは生身の人間なんだと。ストーリーの中で守れるものと守れないものがあるというシーンが出てきましたよね。美化しないヒーローの映画を初めて観たので、すごく衝撃を受けました。人間っぽさも感じつつ、それでいて、戦っているシーンは最先端の技術を駆使した派手さがあり、ものすごく見応えがありました。

中村：とにかく壮大なストーリーにワクワクしました。チームがひとつひとつの惑星を訪れるたびに、自分も実際に旅をしているような感覚になりました。あとは、（岩城）星那が言っていたように、もともとヒーローは輝くような存在だと思うんです。けど、その裏には努力や困難があって、すごく繊細な部分を持ち合わせている。弱いところはあるのにカマラの前では少し強くあろうとするキャプテン・マーベルの振る舞いもわかるというか、自分の現実と重なる部分があり共感しました。

山田：僕、マーベルが大好きでディズニープラスにも登録しているくらいなんです（笑）。今回、自分を犠牲にしてでも成し遂げないといけないシーンが出てきますよね。そこが『アベンジャーズ』のアイアンマンとすごく重なって、改めてマーベルが描く人間関係の複雑さに感動しました。

――本作では「チームワークゼロのこじらせ系チーム」が描かれていました。LIL LEAGUEの皆さんも結成当初から今に至るまでチームの変化など、重なる部分はありましたか？

中村：はい。僕たちは6人グループで、育ってきた環境、年齢、特技、性格…すべてにおいて異なっているんです。最初はどうしてもかみ合わず、ケンカもありました。でも「6人で何がしたい？」と話し合ったとき、最終的に「夢を叶えたい」という共通項があって。意識が同じ方向に向いてからはとにかくコミュニケーションを取っていきました。その前は、自分は弱いところを見せようとしなかったんです。完璧主義なので、全部一人で完結しようとして抱え込んでしまっていて。そんな時、星那が中心になってケアしてくれました。全部打ち明けた上で活動していくことが、僕たちがまとまっていく要因のひとつになったんじゃないかな、と今振り返って思います。
『マーベルズ』の3人も過去にいろいろあったけど、誤解を解いたり、自分の弱さを全部さらした上で「世界を救いたい」とひとつになっていきましたよね。そこは僕たちと共通するところだと感じました。

岩城：相手のことが必要だと思ったとき、団結力は欠かせないと観ていてすごく思いました。『マーベルズ』の3人は「1、2、3」のカウントで入れ替わりますけど、3人の息が合わないと一人が変わらなかったりして。何度も繰り返していく中で「3人で一緒にやらないとダメなんだ」という意識が芽生えていくのを、ストーリーが進むごとに感じました。
相手のおかげで自分が今いられること、自分がいるから相手がいること、お互いの信頼関係こそが（作品のテーマである）「一人ではたどり着けない、最強へ」を示していると思いました。「一人ではたどり着けない」ことをまず自覚することが大事だと思いますし、メンバーとの関係に通ずるところがあるなと観ていました。

――「一人ではたどり着けない、最強へ」を体現するために、LIL LEAGUEとしてどのようなチームを築いていきたいですか？

山田：星那くんと（中村）竜大くんが話したことにつながりますが、お互いを理解することを大事にしていきたいです。それぞれの得意・不得意を補い合いながら、誰かがピンチのときは誰かが助けられる関係性でいたいんです。
僕らはファンの皆さんやスタッフさんに日頃から助けていただいていますけど、何よりも自分たちを固めないとグループとして成立しないと思っています。まずは自分たち同士が一番理解し合って、強みも弱みも明確にしたら、いろいろな困難や壁もメンバーの力だけで超えられる「最強」になると信じています。

岩城：本当にそうだね。作中に何回か出てきた「より高く、より遠く、より速く」という言葉がすごくいいよね！　考えれば考えるほど、自分たちのこれからの夢に通じる部分があるのかなと思いました。これからステージに立つときもこの言葉をイメージしたいですし、そうしたら「最強」になれるのかなと思いました。

――最後に、これから本作を観賞する方に向けて、見どころを改めてお願いします！

岩城：人間関係において「あ、わかる！」というところが絶対に出てくると思います。年齢関係なく、いろいろな世代の方にすごく刺さる映画だと思いました！

中村：自分が知らない世界を想像するという意味で、『マーベルズ』は観る価値が絶対にある作品だと思います。人間関係でもそのほかの生活の部分でも、いろいろインスピレーションを受けられます！

山田：今の自分に勇気が欲しい、自信が欲しいといった方に特に向いている作品です。これまでのマーベル映画にはなかったようなチームワークの連携をハラハラドキドキしながら観られるので、観て損はないです！

映画『マーベルズ』は大ヒット公開中。