ロメロ監督追悼『マーティン/呪われた吸血少年』 声優陣熱演! アフレコ現場に潜入
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ホラー映画界の巨匠で、2017年7月に他界したジョージ・A・ロメロ監督。初期の傑作として名高い『マーティン/呪われた吸血少年』(1977)の初のブルーレイ化に伴い、日本語吹き替え版に豪華声優陣が集った。実はこれ、出演声優を充実させるためのクラウドファンディング・プロジェクトが立ち上がり、ファンからの熱い支援があってこそ、可能となったもの。そこで本作のアフレコ現場に潜入し、吸血少年のドラマにどのように息が吹き込まれたのかを目撃するとともに、川本克彦、玄田哲章、潘めぐみに“吹き替えへの想い”も語ってもらった。
【写真】ロメロ監督追悼企画『マーティン/呪われた吸血少年』アフレコ現場に潜入!
本作は、生き血を欲する少年・マーティンを主人公とした物語。彼の吸血行為を知っている老人・クーダが監視する中、凶行を続けるマーティンの姿を描く。ロメロ監督自身「自分の作品群の中で最も気に入っている」と公言している作品で、そんな監督を追悼するためにも「最高の吹き替え版を作りたい!」との思いから、一流の制作スタッフ・声優陣が結集して作品に臨む“凄ワザ吹替えプロジェクト”の第4弾として本作の吹き替え版制作がスタート。クラウドファンディングによりサポーターを募り、支援額に応じて出演声優が決まるというスペシャルな企画となった。
『マーティン/呪われた吸血少年』場面写真(C) 1977 MKR Group Inc.
当初から決まっていた声優陣は、クーダ役の玄田哲章、その孫娘・クリスティーン役の潘めぐみ、マーティンと心を通わせていくサンティーニ夫人役の深見梨加の3人。クラウドファンディングで支援が集まったおかげで、マーティン役に川本克彦、ロメロ監督自身が扮したハワード神父役に大塚明夫、アーサー役として江原正士が参戦。なんともゴージャスな顔ぶれがそろった。
記者が訪れたのは、川本、玄田、潘、江原によるアフレコ日。マイク前に立った川本は、年齢も正体も不明なミステリアスな青年・マーティンを熱演。不安定な心の揺れ、彼の痛みまで伝わってくる名演に息を飲む。潘の演じるクリスティーンは、祖父の前では厳しさ、マーティンには優しさを見せる女性で、クーダとのケンカシーンは迫力も満点。これには、初共演となった川本も「潘さんは小柄なのに、ものすごく声量があって伸びのある声をされている。びっくりしました」と驚きを隠せない。
(左から)潘めぐみ&川本克彦、『マーティン/呪われた吸血少年』吹き替え収録の様子
ベテラン声優の玄田のアフレコ第一声は、マーティンに投げかける「ノスフェラトゥ(悪魔め)」との言葉。現場がざわつくほどの重厚な声が響き渡り、作品の重みもグッと増したかのよう。また急きょセリフが追加される一幕もあったが、玄田は「はい、わかりました」と対応。すぐさまクーダとしてセリフを発すると、スタッフ陣からも「さすが!」と笑顔がこぼれる。「アーサーから、青春のパワーのようなものを感じていただけたら最高」と意気込む江原も、スタッフ陣の要求に応え、テンポよくアフレコは進行。まさに「打てば響く」といったプロの仕事に圧倒された。
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