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芸能リポーター・駒井千佳子、流出スキャンダルを描く『パム&トミー』を語る「皆さんが当事者意識をもって観てほしい」

海外ドラマ

提供:ディズニープラス

  • 『パム&トミー』を鑑賞した芸能リポーターの駒井千佳子にインタビュー

     1990年代に、ハリウッドスター夫妻のセックステープ流出というセンセーショナルなスキャンダルが勃発。その実話を基にした衝撃のオリジナルドラマ『パム&トミー』が、ディズニープラスの「スター」にて独占配信中だ。盗まれたプライベート動画がネット上にばらまかれていく…という拡散事件の走りともいえるスキャンダルを間近で目撃しているような感覚を味わえるだけでなく、デジタル社会で深刻化しているプライバシー問題までもが浮き彫りとなる本作。芸能リポーターとして数々の有名人を直撃してきた駒井千佳子が、本作を通してかみ締めた芸能報道のあり方を語った。

  • リリー・ジェームズの女優魂に驚き! パム&トミーは「ぜひとも取材したい2人」

     ドラマ『ベイウォッチ』やプレイボーイ誌で名を馳せたパメラ・アンダーソン(リリー・ジェームズ)と、ヘヴィメタバンド、モトリー・クルーのドラマー、トミー・リー(セバスチャン・スタン)の波瀾万丈な結婚生活を明らかにする本作。夫妻のセックステープが流出し、2人が世界中の人々の好奇にさらされていく様を描く。

    ――本作をご覧になった率直な感想をお聞かせください。

     私は海外ドラマ『ダウントン・アビー』でリリー・ジェームズが演じているローズが大好きで、なんて愛らしいんだろうと思っていつも観ていたんです。今回のリリーは、顔つきも佇まいもローズ役のときとはまったく違うので、「本当にリリーなの!?」と三度見、四度見してしまいました(笑)。腹筋もバキバキになっていて、ボディメイクにも励みながらパメラを演じ切ったんだなと。リリーは、パメラを演じたことで女優としての階段をさらに上がったんだなと思います。作品自体もものすごく面白かったですね。パメラとトミーがとても興味深い人物として描かれていて、リポーターとしてはぜひとも取材してみたい2人だなと思いました!

    ――物語の舞台となる90年代、すでに駒井さんはワイドショーの芸能リポーターとして活躍されていました。この流出事件は、当時の日本でも報道されたのでしょうか。

     日本のテレビではほぼ報じられていないと思います。というのも当時の日本のテレビのワイドショーは、芸能人のプライバシーに踏み込んだ報道はありましたが、「性の問題」に関してはタブーとして扱っていたようなところがあって。今よりもずっとセンシティブだったと思います。日本でもこの話題を扱っていたのは、主に男性誌とか一部のスポーツ新聞ぐらいだったかなと。私自身も雑誌で知って「アメリカってすごいな」と思った記憶があります。

  • ――セレブカップルのセックステープが盗まれてネット上に流出してしまうというのは、とても衝撃的な事件です。

     90年代というとネット黎明期ですので、ネット上にプライベートな写真や動画が流出してしまうという問題の先駆けとなる事件ですよね。ドラマを観ていても、「ここから始まったのか!」という衝撃がありました。また今の時代に置き換えたとしても、誰にでも起こりうることだなと思いますし、そういった恐ろしさも感じますよね…。

     ネットに拡散されたら一生消えないわけですから、この流出でパメラもトミーもきっと人生が変わってしまったはず。ドラマ1話の冒頭では、トーク番組のMCから「あのビデオを暴露された心境は?」とパメラが質問される場面がありましたよね。そこで苦笑いをしながらも、ずっと表舞台に立ち続けている彼女は本当に強いなと思いました。その強さこそ、彼女がスターであるゆえんなのかもしれません。

  • 芸能報道のあり方「伝えるべきことは、スキャンダルだけではない」

    ――本作をご覧になって、パメラの印象は変わりましたか?

     ハリウッドのセックスシンボルと言われるパメラですが、本作には、パメラが一生懸命に女優という仕事に向き合っていたんだとわかる場面も描かれていました。特にパメラがミュージカル映画『王様と私』が大好きで、セリフや歌まで覚えていることをトミーに打ち明けるシーンは、彼女のひたむきさを感じて涙が出てしまいました。流出によって、そういったパメラの努力やひたむきさも傷つけられてしまったと思うと、なんて悲しいことだろうと…。こうやって話していても、涙が出てきます。

    ――ひとつのスキャンダルで人生が変わってしまったり、世間にそのイメージで判断されてしまうこともありますよね。

     例えば日本の芸能界でも、あるスキャンダルがあって記者会見が開かれた場合、その対応によっては、世間のその人を見る目がまったく違うものになってしまう。ひとつの対応、発言で、その後の芸能人生が終わってしまうこともありうるわけです。だからこそ、伝える側としても真剣に向き合わないといけないなと思っています。

     不倫などプライベートの問題でイメージを落としてしまったけど、お仕事では、本番中だけでなく裏でもスタッフさんのために心を尽くしていたり、誰にでもものすごく丁寧に接しているタレントさんもいらっしゃいます。個人的には、スキャンダルの一面だけを報じるのではなく「この人にはこういう一面もあるよ」「こういうすばらしい仕事をしているよ」と紹介することも、私たちの仕事だと思っています。本作を観て、改めて「人の一面だけを見ていてはいけないんだ」と突きつけられた気がしています。

    ――そう思うようになったきっかけがあれば教えてください。

     (十八代目)中村勘三郎さんの存在が大きいです。コクーン歌舞伎の第一回目のときだったと思いますが、勘三郎さんにインタビューをさせていただけることになりました。勘三郎さんにちょうど、不倫報道があったときで。私がインタビューの流れでそのことに触れたときに、周りの方々が止めようとしたんです。でも勘三郎さんは「聞いていいよ。でも舞台も観て行ってね」と言ってくださった。実際に舞台を観させていただき、それが本当にすばらしくて!「私はこれを伝えなくちゃいけない」と強く思いました。芸能人の方々の本当の姿や、仕事、いいところも必ず伝えること。これは私のポリシーです。

  • 芸能人のプライバシーは、SNSの普及によって爆発的に変化した

    ――パメラとトミーはプライバシーがネット上に晒されてしまいますが、日本でもネットの登場によってスキャンダルの形や、芸能報道に変化はありましたか?

     このドラマは95年から物語が始まりますが、日本ではその10年後となる2005年に個人情報の保護に関する法律が全面施行されました。その10年の間は、ネットの普及によって、芸能人や政治家などの情報漏洩が相次いだりしていて。個人情報保護法が施行されたことで、その辺りが整備されたり、テレビ報道のあり方もだいぶ変わりました。テレビは今、「〇〇さんが記者会見を開きます」となったり、裏が取れていることは報じますが、それまではネットの不確かな情報だけで、芸能人のプライバシーに関わることを報じることは基本的になくなりました。

     ただ、今はSNSが普及したことで、また新たな問題が起きています。誰もが写真を撮って、すぐにネットに上げてそれを拡散できたり、著名人に向かって直接攻撃をできたり…。芸能人の方々の中には、生きづらいと感じている人も多くいるのではないでしょうか。

     特にコロナ禍では車に乗って出かけようとしているだけでもなにか言われてしまうこともありますから…。あとネットニュースもSNSもどうしてもいいことよりマイナスなことの方が拡散されやすいですよね。中には、嘘の情報が拡散されても堪えるしかない人もいる「いつまで我慢すればいいんですか」という芸能人の声を聞くこともあります。

     思えば、みんながSNSをやるようになって10年以上が経ちましたよね。ネットの普及から個人情報保護法が施行されるまでの闇の10年と、今は少し似ているような気もしていて。それぞれが責任を持ってSNSに向き合うことはもちろん、なにか制御するものが必要なのかもしれません。

    ――本作もネットの危険性について考えさせられることもあり、いろいろな角度から楽しめる作品になっています。

     私も本作を観て改めて「面白そうな話題だから」と飛びつくのではなく、報道をする上でも、きちんとリスペクトを持って対象者に向き合っていきたいなと気を引き締めました。パメラも当時彼女の本質に触れてくれる方がいればまた違った結果になっていたのかなと思います。

     でも、トミーは自業自得というか…本作でテープを流出させちゃう“拡散源”は、トミーにひどい目に遭わされた人なので、芸能人の方にとっては「悪い行いをしたら報いを受けることになる」という戒めにもなるのかもしれませんね(笑)。もちろん芸能人だけでなく、それは一般の方にも言えることなので、そういう意味ではネット社会の今、皆さんが当事者意識をもって観てほしい作品でもありますね。

    ドラマ『パム&トミー』は、ディズニー公式動画配信サービス「Disney+ (ディズニープラス)」の「スター」にて日本初独占配信中。


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取材・文:成田おり枝、クランクイン!編集部/写真:高野広美

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