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ぼる塾・田辺さん、『すべて忘れてしまうから』を鑑賞 「ユルい会話と心打つセリフに引き込まれる」

ドラマ

提供:ディズニープラス

  • ぼる塾・田辺さん、ディズニープラスの「スター」で独占配信中の『すべて忘れてしまうから』を鑑賞!

     ディズニープラスの新ブランド「スター(STAR)」にて、日本発のオリジナルドラマシリーズ『すべて忘れてしまうから』が好評配信中。本作は、阿部寛演じる主人公が、ハロウィンの夜に突如消えてしまった恋人を探すミステリアスなラブストーリーだ。今回、クランクイン!では、ぼる塾の田辺智加に『すべて忘れてしまうから』の魅力をたっぷり語ってもらった。

  •  『すべて忘れてしまうから』は、話題の作家・燃え殻の同名エッセイを基に、監督・脚本の岨手由貴子、沖田修一、大江崇允が映像化したミステリアスなラブストーリー作品。ミステリー作家のM(阿部寛)が5年間交際した恋人F(尾野真千子)はハロウィンの夜に失踪。Fを知った気でいたMだったが、人々の口から語られるFの姿が彼の知っていたものと全く異なっていたことを知り自分が本当はFのことをよく知らなかったと気づいていく。Chara、宮藤官九郎など注目のキャスト陣が織りなすビタースウィートな会話劇にも注目だ。

  • 26年ぶりに映像作品出演を果たしたCharaの魅力

    ――本作の第一印象を教えてください。

    田辺:出演者の方々が豪華すぎて驚きました! 失踪したFの行方を調べる過程で出会う人々は皆一癖あって、主人公Mとの会話がめちゃくちゃ面白い。Fが失踪した理由、Fの人物像が気になりすぎちゃって、みんなと一緒に謎を共有したい気持ちにもなりました。

    ――特に気になった役者さんはいましたか?

    田辺:私は Charaさんの世代なんです! 高校生の頃、「好きな人が出来たら、まずCharaを聞いた方がいい」と同級生に言われるくらい、世代でした。Charaさんがまた、味のあるいいお芝居をされてましたね。Charaさんのナレーションの声で謎が深まるし、一気にあの世界観に引き込まれていきました。

    ――Charaさんのお芝居も含め、独特のエモーショナルな空気感も作品の魅力になっていましたね。

    田辺:なぜか聞き入ってしまう、独特の“ユルさ”がある会話が魅力的でした。それでいて、心を打つセリフもある。特に、失踪したFの同僚の男性がMと話していた「興味示さないくせに、何も話してくれないとかないっすよ」というくだりにはハッとさせられましたね。私自身は他人に興味を示さないタイプなんですよ。自分自身のことはよく話すけれども、友達のことは曖昧だな…とか、作中の会話の一つ一つのフレーズを自分の日常に置き換えることができる。そこに感動がありました。

    ――毎回、歌唱するアーティストが変わるエンディング演出もすごかったですね。

    田辺:歌詞に、物語に通ずる意味があるのかと気にかけて観ていました。本当のライブを観ているようで豪華ですよね。普通はエンディングが流れると「作品、終わり!」という気持ちになるのですが、作品の延長として、エンディングシーンの最後までドラマの世界に浸って愉しめました。

  • F失踪の理由を、ぼる塾・田辺が推理!

    ――Fの同僚の男性以外からも、MのFに対する態度は度々指摘されていましたね。

    田辺:確かに、Fの友人関係を知らないことや、Fが好きな食物が曖昧なことを指摘されていましたね。この作品、1回じゃなくて何回も見た方がいいと思いました。何度も観る内に隠されているヒントに気づくような気がして。例えば、MがBar灯台でオムライスを美味しくなさそうに食べるシーン。本当にまずそうでしたよね。そういう仕草ひとつからも、キャラクター像と関係性を想像できる。「まずそうに食べる姿はFも嫌っていて、何度も指摘していたのかな?」とか。

    ――Fが失踪した理由は想像できましたか?

    田辺:謎だらけで、まだわからないことばかりです。MとFの会話も、Fがお風呂に入っている時のシーンしかありませんし…。とにかくFが自分の周りにはいないタイプの女性なので、困惑しています。ただ一つ言えるのは、Mに嫌気がさしたとか、Mに興味を持って欲しいとか、そういう単純な理由ではない気はします。F本人に大きな悩みがあるわけでもなさそうですし、ある種、図太さを感じますし。幼稚園のお楽しみ会のシーンとか(笑)

    ――Mの周囲の人間が語るFという女性は、Mの知るFとは全く異なっていましたが、 田辺さんご自身、ご友人から「ギャップがあるね」と指摘された経験はありますか?

    田辺:私にはギャップがないんですよ。だからギャップが欲しくて、相方の酒寄さんとギャップを作ろうと考えたこともありました。でも、どうやっても“田辺が強すぎて”しまってギャップは諦めたんです。

    ――Fのようなミステリアスでつかみどころのない女性には、憧れる部分もありますよね。

    田辺:憧れますね。他のぼる塾のメンバーとも私のギャップをテーマに話し合いをしたことがありましたが「田辺さんにギャップがあったら嫌じゃない?!」という結論に至りました(笑)。私のギャップといっても「少食」とか、そんなのしか思い浮かばない。でも私が小食だったところでモテるわけがないし、私が少食だったら何か裏切られた感がありますよね(笑)。

  • 「Bar灯台」に集う人間模様がとにかく素敵

    ――田辺さんは人にあまり興味を持たないとおっしゃっていましたが、大切な人のことをよく知るための気遣いなどがあれば教えて下さい。

    田辺:私がやっていることは少ないのですが、酒寄さんは、ぼる塾のメンバーがお互いよく理解し合えるように、毎日、質問を投げかけてくれますね。メンバー3人それぞれに個別のLINEで「これどう思う」、「今日は何か楽しいことはあった?」みたいな些細な質問を送ってくれます。それでみんなが答えたことを “おもしろエピソード”に変えてくれたりもします。特に私と酒寄さんは出会って10年になりますが、毎日連絡を取っています。

    ――最後に、『すべて忘れてしまうから』の魅力を田辺さんの言葉でまとめていただけますか。

    田辺:現在の年齢、このタイミングで、この作品を観ることができて良かったと思っています。ただ謎を追うだけではなく、自分の生活を振り返るきっかけになるようなシーンもあり、人間関係・人との関わり方について考えさせられました。そして、行きつけの居場所がある、というのも大事だと思いましたね。友達とまではいかないけれど、お互いに気心を知れる人がいること、そんな人が集う場所には発見や癒しがあるんじゃないかと。それは、私の世代がこれから生きてく上で大事かもしれない。Bar灯台や喫茶店での人間模様はとにかく素敵で羨ましいです。Bar灯台の常連さんになった気分で、Fの行方と今後の展開を見守ることが楽しみです。

  • 『すべて忘れてしまうから』は、ディズニープラス「スター」にて独占配信中。

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取材・文:Nana Numoto、クランクイン!編集部/写真:高野広美

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