“映画ファン”みなみかわは『ファンタスティック4』に熱視線! MCU離れした人も初心者も「みんなで“最初の一歩”を映画館で目撃しよう」
提供:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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お笑い界屈指の映画好きとして知られる芸人・みなみかわ。幼少期から親の影響で伊丹十三作品に親しみ、映画館でのアルバイト経験も持つ彼が、今最も熱い視線を送るのがマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』だ。大盛り上がりを見せた『アベンジャーズ/エンドゲーム』で「一息ついてしまったファンもいるのでは…」と冷静な分析を見せたみなみかわが、MCUの「新たなステップになる可能性を秘めている」という『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』への熱い期待や、実は“つまみ食い”でも楽しめるというMCUへの独自の視点、そして「ぜひ子どもにも観て欲しい」と力説する思いなどを語った。
映画英才教育? すべての始まりは『金曜ロードショー』と父の背中
年間100本以上の映画を鑑賞するみなみかわ。その映画愛の原点は、幼少期の家庭環境にあった。
「両親が映画好きで、常に映画が身近な家庭でした。『金曜ロードショー』はもちろん、親が借りてきたレンタルビデオを子ども向けかどうかなんて関係なく一緒に観ていたので、小学生で伊丹十三監督の『タンポポ』を普通に観ていましたね」休日には父親に連れられ、大阪・難波の映画館へ。父親が観たい邦画を鑑賞するのが恒例だったという。
「僕が『ドラゴンボール』を観たくても、父は山崎努さん主演の『水の旅人 侍KIDS』を観る、みたいな(笑)。だから映画が本当に身近で、学校で『ビルマの竪琴』を観ても『あ、中井貴一だ』と言える少し変わった子どもでした。もちろん、小学校の友達には誰も分かってもらえませんでしたが」
そんな彼が数あるヒーロー映画の中でもMCUにのめり込んだきっかけは、やはり全ての始まりであるあの作品だ。
「間違いなく2008年の『アイアンマン』です。映画館で働いていた頃から『いつ映画化するんだろう』と待ち望んでいました。ロバート・ダウニー・Jr.の復帰作というのも話題でしたし、何より超人的なパワーではなく、金持ちで嫌な奴が科学的な頭脳でメカを作るという設定が、男心をくすぐりました。AIとの会話やガレージに並ぶ車など、現実的な描写にもワクワクしましたね」MCUはどの作品から旅を始めても面白い。後から地図を繋ぐ人だけの特権
『アイアンマン』を皮切りに世界を拡張していくMCU。個々のヒーローが集結する“お祭り感”に、みなみかわは子どもの頃の興奮を重ねる。
「鳥山明先生の『ドラゴンボール』の世界に『Dr.スランプ』のアラレちゃんが出てくる、あのワクワク感と一緒です。別作品の世界線が交わる単純な高揚感と、それでいてしっかりしたストーリー。これがMCUのすごさですよね」。
しかし、その壮大さゆえ「全作観ないと楽しめないのでは?」というハードルを感じる人も少なくない。だが、みなみかわは「それこそがもったいない」と首を横に振る。
「一見、全作鑑賞が必須に思えるかもしれませんが、全然そんなことはありません。例えば『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』から観始めても、単体でしっかり面白い。そこから『アントマンってどんな話だっけ?』と時系列をさかのぼることで、『あのシーンはここに繋がるのか!』とパズルを組み合わせるような発見がある。これは後から地図を繋ぐ人だけの特権で、今から観る人にも、とても贅沢な体験ができるんです」。MCUは、実はどの作品から物語の旅を始めても面白い。それこそが、世界中のファンを惹きつけるもう一つの理由だと力説する。
「作品ごとにジャンルが全く違うのも魅力です。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』はMCUを知らなくても、最高の音楽が流れるスペースオペラとして絶対に楽しめる。映画を語るのに少し疲れた時に観ると、『やっぱり映画は楽しい!』という原点に立ち返らせてくれます。だから『全部観なきゃ』と気負わず、好きなヒーローやポスターの格好良さといった直感で選ぶのが一番です」。『エンドゲーム』後の世界で、僕らが待っていた“始まりの物語”
社会現象にもなった2019年の『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、MCUの一つの頂点だった。長年のファンには最高の作品だったが、その熱狂ゆえの“燃え尽き”が生まれたのでは…とみなみかわは分析する。
「『エンドゲーム』で一つの区切りがつき、僕も含めて多くのファンが燃え尽き症候群のようになっていました。その空気が、これから観ようとする人には少し入りにくい壁を作ってしまった面もあると思います。なにしろタイトルが『エンドゲーム』ですから。『終わり』だと言われれば、そうなりますよね(笑)」。
そんな“エンドゲーム・ロス”が漂う中で制作が発表されたのが、MCU版『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』だった。
「この発表を聞いた時、『これだ!』と思いました。まさに原点回帰。複雑化した世界を一旦リセットし、ここからまた始めるという宣言。あの『アイアンマン』を初めて観た時のような、『また始まるんだ!』という純粋なドキドキと嬉しさがありました」。ファンタスティック4、マーベル・コミックスの歴史を作った最初のヒーローチーム。その“始まりの物語”に大きな期待を寄せる。
スー・ストーム/インビジブル・ウーマン
「マーベルの危機を救ったとも言われる特別な作品で、宇宙人ではなく人間が特殊能力を得てチームになる物語。だからこそ『ベタであってほしい』んです。予告編で見たクラシカルな青いコスチュームや軽妙なジョーク。ここから物語を積み上げる“土台”として、誰もが楽しめる王道の作品を期待しています。『映画は知識勝負じゃなく、楽しければいい』という思いを体現してくれそうですよね」。
父親として、息子に観てほしい“家族のヒーロー”
新たに始動するファンタスティック4は、欠点を抱えた人間臭いキャラクターによる「家族」の物語でもある。その点に、みなみかわはヒーロー映画としての新たな可能性を感じている。
ベン・グリム/ザ・シング
「4人とも完璧じゃないのがいい。特に期待しているのはベン(ザ・シング)です。予告編では、ファンが求めるお約束のセリフを『それはアニメだろ』とメタ視点で返すユーモアもあって面白い。もし僕が4人の誰かになれるなら、絶対にベン。あの風貌ならCMのオファーが殺到して、一生食っていけますよ(笑)」。
またみなみかわは、IMAXカメラで撮影された本作は、やはり大スクリーンで観るべきだと語る。
ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ
「『ドクター・ストレンジ』でありえない映像を観せられたように、MCUは劇場で観るべき映画。もちろん、多様化する時代で自分自身も作品によっては配信で観たりするものもありますが、この青のコスチュームがスクリーンでどう映えるのか、楽しみで仕方ないですね。絶対、劇場派です」。そして、みなみかわは父親として、この作品を届けたい相手を語ってくれた。
「もちろん大人にも観てほしいですが、僕は自分の子どもにも観てほしい。今、小学生の息子たちに、僕の親がそうしてくれたように、この映画を“ファースト・ステップ”として見せたいんです。ここから『アイアンマン』を観るなど、MCUの世界にハマっていけるはず。単なるアクションだけでなく、ヒーローとしての葛藤や人間関係といった部分を、子どもにも感じてほしいですね」。最後に、これからMCUに触れる人、そしてファンに向けてメッセージをもらった。
「『エンドゲーム』で一区切りついた人も、まだ観たことがない人も、この映画が最高の起点になります。『ファースト・ステップ』というタイトルが全てを物語っていますよね。『一度原点に戻りましょう』と公式が言ってくれているようで、すごく嬉しい。ここからMCUの物語は螺旋のように面白くなっていくはずです。ファンも、初めての人も、みんなでこの“最初の一歩”を映画館で目撃しましょう。絶対に面白くなる。だって、マーベルなんですから」。リード・リチャーズ/ミスター・ファンタスティック
取材中、みなみかわの言葉からは、一人の映画ファンとしての純粋な愛情と興奮があふれ出ていた。彼の熱弁は、MCUがなぜこれほど人々を魅了するのか、その答えを示しているようだった。新たなる伝説の幕開けとなる『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は、私たち全員にとって、忘れられない“始まりの体験”となるだろう。
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取材:磯部正和 写真:上野留加
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