『ギフテッド 新世代X‐MEN誕生』DVD発売記念スペシャルインタビュー アメコミ評論家・杉山すぴ豊が本作の魅力を語り尽くす!

海外ドラマ

ギフテッド-インタビュー

映画『X-MEN』シリーズの生みの親ブライアン・シンガー監督が新たに仕掛けた渾身の連続ドラマ『ギフテッド 新世代X-MEN誕生(以下ギフテッド)』(全13話)が、いよいよ8月3日よりDVDレンタル開始&発売される。本国アメリカでは高い評価を受け、早くもシーズン2の製作が決定。視聴者を引きつけてやまないその魅力とはいったい何なのか?アメコミ作品に精通する評論家の杉山すぴ豊氏が、豊富な知識と独自の着眼点を駆使して、本作を縦横無尽に分析する。(取材・文・写真:坂田正樹)

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<あらすじ>
反ミュータント政権下の時代、彼らの能力を“兵器”として利用することを企てる政府機関センチネル・サービスと、自分たちの秘密を知った姉弟のローレン&アンディ、そして地下組織を結成し臨戦体制を整える若きミュータントたちとが、それぞれの存亡を懸けて壮絶なサバイバルバトルを展開する。

新世代の若きX-MENたち

――まずは、本ドラマをご覧になった感想をお聞かせください。

杉山すぴ豊(以下、杉山):これは面白い!、というのが率直な感想ですね。『X-MEN』のスピンオフというよりも、その設定をうまく生かしながら、テレビドラマの必須要素を全て詰め込んだという感じです。もちろん、「X-MEN」や「ミュータント」という言葉が劇中に出てきますが、予備知識がなくても、一つのアクションドラマとして十分に楽しめます。特撮シーンも技術の進歩を感じましたね。テレビドラマで、複雑な超能力をここまで克明に描けるようになったなんて驚きですよ。

――『X-MEN』シリーズの魅力が連続ドラマによってさらに引き出されているような感じがしますね。

杉山:『X-MEN』は、もともとはデスカッションドラマ(討論劇)という側面があり、人間やミュータントの“家族”の物語でもあるので、本当はイベント的な映画よりも、長編ドラマでじっくり描く方が向いている素材だなと思いますね。ブライアン・シンガー自身もそう思っていたんじゃないでしょうか。例えば、自分の立ち位置によって“善”と“悪”が変わっていくので、それぞれ主張していることがそれぞれごもっともで、どれも間違いじゃない。もし僕がこの世界で人間だったら、やはり超能力を持ったミュータントは怖いと思うし、逆にミュータントだったら、きれいごとを言ってないで「早く人間をやっつけちまえ!」みたいな方向へ行くような気がしますし。一筋縄ではいかない、曖昧で何かモヤっとした感じにどんどんハマッていく、そういうドラマ性が本作の魅力だと思います。



――確かに『アベンジャーズ』のような無敵感はないですね。むしろ一芸だけに秀でたところから、いろいろなドラマが生まれている。

杉山:そこなんです。『アベンジャーズ』は“個の力”が凄いから、チームでなくとも一人一人が最強なんですが、本作に登場するミュータントの超能力って、例えば、金属を操るとか、レーザー光線を発するとか、念力で破壊するとか、ポータルを作って移動するとか、何か一つに突出しているだけなので、みんなで力を合わせないと戦えない。オールマイティーなキャラクターがいないんですよね。さらに言えば、今回、X-ジェット(X-MENの自家用ジェット)も、セレブロ(ミュータント探知機)も登場しないので、人間とミュータントが生身で競り合う緊迫感がより増しているような気がします。

――そういった意味では、ちょっと妙な言い方ですけど“ヒューマン”な戦いですよね。

杉山:そうそう、肝心なときに周りに金属がないとか、心がビビって技が使えないとか、隙がある分、ピンチも作りやすい。だからドラマが面白くなるんですよね。

ミュータントを追う政府機関(左)と新世代X‐MENたち(右)

――『X-MEN』といえば、映画シリーズが続き、テレビではスピンオフの『レギオン』が登場し、そして今回『ギフテッド』が高い評価を得ました。杉山さんのような“コア”なファンにとって本作の一番の見どころはどこでしょう?

杉山:本作に登場するミュータントのキャラクター、“サンダーバード”と“ブリンク”は、映画『X-MEN:フューチャー&パスト』で活躍した二人ですが、あの映画は「マルチバース(多宇宙)が成立する」という極めて重要な作品で、本作もあの世界観を意識した物語になっていると思います。もっとマニアックなことを言えば、劇中の着信音がアニメ版『X-MEN』のテーマソングだったりするのですが、実はアニメシリーズは『X-MEN』のフランチャイズの中でもかなり重要な作品で、あれをベースにしている話がたくさん散りばめられているので、「あ、この作品もちゃんとリスペクトしているんだな」と思いましたね。

映画版にも登場したキャラクター“サンダーバード”(左)と“ブリンク”(右)

――なるほど、着信音にも『X-MEN』へのこだわりというか、配慮があるんですね。

杉山:あと、これは狙っているのかどうかはわかりませんが、若い姉ローレンと弟アンディがミュータントであることが発覚した“ストラッカー”一家が登場しますが、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』や『キャプテンアメリカ』に出てくるバロン・フォン・ストラッカーの子供(双子の姉弟)をイメージしたパラレルワールドなのかなと。わざわざ物語の中心にあのストラッカーを持ってくるあたり、“マーベル・シネマティック・ユニバース”にちょっぴり近づけようとしているのか…そういうところを詮索するのも面白いですよね。

物語の中心となる“ストラッカー家”とその姉弟

 

――逆に『X-MEN』の知識が全くない方に対しては、本作のどんなところを一番オススメしますか?

杉山:これは悪い意味ではないんですが、『X-MEN』の映画シリーズというのは、基本的には最初の3部作がウルヴァリン、新3部作になるとなぜかミスティークが軸となって物語が回っていくので、他のミュータントになかなかスポットライトが当たらないのですが、本作は一人一人が背負ってきたさまざま人生をとても丁寧に描いている。ミュータントの宿敵となるヘルファイア・クラブやセンチネル・サービスについても描かれていますからね。その部分は、知識がなくてもドラマとして十分に楽しめる要素の一つ。わかりやすく言えば、超能力を持った『THIS IS US 36歳、これから』みたいな感じですかね(笑)

――なるほど、それは海外ドラマファンにはわかりやすい比喩ですね(笑)

杉山:それこそ、派手なコスチュームやタイツを履いた超人なんて出てきませんからね。物語にハマっていくドラマなので、アメコミに関心のない方でも大丈夫。これはあくまでもアメリカの話ですが、子供たちは、まず『スパイダーマン』『スーパーマン』から入ってヒーローものが好きになり、次に『バットマン』に行って、最後は『X-MEN』に行き着くと言われているんです。登場人物それぞれにドラマがあり、勧善懲悪がはっきり描かれているわけではないので、思春期を過ぎないとこの良さがわからないんですよね。

――「いろいろあるんだよ、人生は」というところが『X-MEN』なんですね。

杉山:もう一つ付け加えると、そもそもブライアン・シンガーは、人種差別のメタファーとして『X-MEN』を作ったと言っていますが、時代とともに単なる人種差別ではなく、LGBTも含めたダイバーシティ的な話になってきて、さらにそれすらも超えて、「それぞれの人間が人間らしく生きられるのか」という身近なものに変わってきている。だから、日本人にも受け入れやすくなっていますよね。

――イチオシのキャラクターは誰ですか?

敵か味方か?エマ・フロスト風の3つ子(左)とポラリス(右)


杉山:エマ・フロスト風の3つ子も好きですが、やはり、マグニートーの娘ポラリスですね。筋が通っていて一番好きです。彼女の凄いところは、普通、母親なら殺人を躊躇するものですが、子供のためなら戦うこと、殺すことも厭わない。さすがはマグニートーの娘だなと思いますね。あと、光子を自在に操るエクリプス。彼はウルヴァリン的な役割だと思うんですよね。ウルヴァリンって、『X-MEN』でいうと、割と良心的なキャラクターですが、特殊部隊にいて散々人を殺しているから、その痛みを分かっている。エクリプスも、マフィアにいて散々悪さをしていたから、逆にポラリスの殺し合いを率先して止めますよね。まぁ、エクリプスがウルヴァリンなら、きれいごとばかりを言っているサンダーバードがサイクロップスってところでしょうか(笑)。割と『X-MEN』をうまく踏襲していると思います。

ウルヴァリン的存在のエクリプス(左)とサイクロップス的存在のサンダーバード(右)

――お話を聞いているうちに、もう一度『ギフテッド』が観たくなりました

杉山:『X-MEN』をちょっと知っていると、面白さが少し広がりますよね。ただ、シンプルに捉えれば、“超能力者VS.強権国家”という鉄板の戦いをベースに、何かの希望に向かって突き進む物語なので、海外ドラマファンの方ならどなたでも安心して楽しめます。また、数多くのキャラクターが出てきますが、必ず自分が共感できるキャラクターがみつかるので、その立場で観ていくと色んなことが分かってきます。さらに、光を吸収しレーザーを発する、金属を操る、記憶を操作する、瞬間移動する…など様々な技が出てくるので“超能力のオンパレード”を見ることもできるんです。それと、キャストが全員美男美女というところも、ぜひ注目していただきたいですね(笑)。


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ギフテッド-インタビュー

『ギフテッド 新世代X-MEN誕生』
8月3日(金)DVDコレクターズBOX発売&DVDレンタル開始、デジタル配信中

(C)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
発売元:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン

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