『花とゆめ』50周年記念展がすごい! 『ガラスの仮面』『パタリロ!』など”貴重な原画”に込められたパワーに感動<取材レポ>

特集・レポート
2024年5月26日 11:50
『花とゆめ』50周年記念展がすごい! 『ガラスの仮面』『パタリロ!』など”貴重な原画”に込められたパワーに感動<取材レポ>
「創刊50周年記念 花とゆめ展」の様子  クランクイン!

 少女漫画誌『花とゆめ』(白泉社)の原画展「創刊50周年記念 花とゆめ展」が、6月30日(日)まで、東京シティビューで開催中だ。今回クランクイン!トレンドは、先だって開催された内覧会に参加。“パーティー”をテーマにした華やかな会場の様子をレポートする。


■原画の美しさに感動が止まらない

 開催中の「創刊50周年記念 花とゆめ展」は、“パーティー”をテーマに、総勢74名の作家による約200点の原画が展示されるほか、付録、体験コーナー、フォトスポットを通して『花とゆめ』の半世紀にも及ぶ歴史に触れられるイベント。

巨大なアニバーサリーケーキタワー
 まずエントランスに足を踏み入れると、歴代名作のバナーとともに、巨大なアニバーサリーケーキタワーが登場! ドレスアップしたキャラクターの等身大パネルも展示されており、まさにパーティーに招かれたような気分を味わえる。

『花とゆめ』の歴史に触れられる年表
 その先に進むと、1973年の創刊号から2024年5月号までの『花とゆめ』の歴史を辿る展示コーナーに到着。当時の表紙イラストが展示されているのだが、こやのかずこ先生の「食べなきゃソン!!」のイラストがチャーミングでとっても素敵。このほかにも現在に至るまでの歴史が年表形式で掲載されており、長年のファンはもちろんのこと、当時を知らない筆者からしても「帰ったら読んでみたいな」「こんな作品もあったんだ」と発見の連続でとても楽しめた。

日渡早紀『ぼくの地球を守って』
 そして本展最大の見どころである、原画の展示コーナーへ! 『ガラスの仮面』、『パタリロ!』、『フルーツバスケット』、『暁のヨナ』、『花ざかりの君たちへ』など、『花とゆめ』の歴史を彩った作家74人による約200点の原画が展示されている。

 『ガラスの仮面』といった初期の連載作品の貴重な原画を見られるのはなかなかにレア。線の細さ、美しい色使い、修正に感じる作家の思いなどをまじかに見ることができる。特にベタ(指定の範囲を黒く塗りつぶすこと)は自分の目で見ると、その黒さの深みに驚きを感じるはず。個人的に『ぼくの地球を守って』の宇宙の黒の深さは、そのまま作品の中に吸い込まれてしまいそうなほどすさまじいパワーを感じた。

全部ほしいと叫びたくなった『花とゆめ』付録&特典たち
 また、歴代の付録&特典も必見! トランプ、シール、メモセット、クリアしおりなど“乙女心”を刺激されるアイテムばかり。筆者も当時持っていた『学園アリス』の「ベアのステーショナリーセット」を見つけた時に、大人になって忘れてしまったワクワク感がふと胸に蘇ってきたような気がして、ちょっとうるりときてしまった。もしかしたら、あなたの思い出もここにあるかも。

『覆面系ノイズ』福山リョウコ先生のデジタルな環境の作業デスク
 このほかにも、『暁のヨナ』の草凪みずほ先生、『覆面系ノイズ』の福山リョウコ先生の作業デスクを再現したコーナーや、作家や作品の知られざるエピソードを編集部員がこっそり語る「編集部の小窓」など、漫画がどのようにして作られているのかを知ることができるコーナーも登場する。

黄金のパタリロ像
 そして、最後に待ち受けるのは黄金のパタリロ像。こちらでは、名言満載の「パタリロ!おみくじ」を無料で1枚引くことができる。おみくじの結果が良かろうが悪かろうが、「そうだよね!」とハッピーな気持ちにさせてくれること間違いなし。ちなみに本コーナーでは、「クックロビン音頭」がずっと流れており、会場を後にする頃には「だーれが殺した クックロビン(あっ そーれ)」が頭から離れなくなるころだろう。なんてハッピーな思い出なんだ。

「創刊50周年記念 花とゆめ展」は懐かしいだけでなく、新しい発見もある場所だった
 50年の歴史に触れられる『花とゆめ』展。王道少女漫画から歴史もの、医療もの、ファンタジーなど、さまざまなジャンルの作品が展示されており、一言で表すのが難しいほど、改めてさまざまな個性や価値観を学ばせてくれる(楽しませてくれる)雑誌なのだと感じた。加えて、そのどれもが普遍的なテーマを持っており、自分が生まれる前の作品であろうと、時代背景が異なろうと「私のことだ」と感じられる親しみが感じられはず。思い出の作品を振り返ってみたり、今まで知らなかった作品に触れてみたりして、『花とゆめ』の50年の歴史に触れてみてほしい。

【「創刊50周年記念 花とゆめ展」概要】
会期:5月24日(金)~6月30日(日)
開館時間:10時00分~22時00分(最終入館 21時00分)
会場:東京シティビュー(東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52 階)

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