“器の小さい男”の嫉妬心が爆発! 『逆転のトライアングル』本編映像解禁
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本年度の第95回アカデミー賞にて作品賞ほか主要3部門にノミネートされている、現在公開中の映画『逆転のトライアングル』より、主人公のカール(ハリス・ディキンソン)が嫉妬心を爆発させ、自身の器の小ささを露呈する場面を収めた本編映像が解禁された。
【動画】ホットガイなクルーに嫉妬するヒモ彼氏 『逆転のトライアングル』本編映像
本作は、2023年の第76回カンヌ国際映画祭の審査員長に任命されたスウェーデンの鬼才リューベン・オストルンド監督最新作。驚くべき人間観察眼とセンス抜群のブラックユーモアで観客を翻弄する彼が選んだ今回の標的は、豪華客船に乗る超絶セレブリティ。無人島に豪華客船が漂着したら…という物語を通し、“ファッション業界とルッキズム、そして現代階級社会”をテーマに、観る者の価値観をひっくり返す、世紀の大逆転エンタメだ。
カンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールを受賞し、本年度アカデミー賞では作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞の主要3部門にノミネート。カンヌとアカデミー賞の2冠達成なるかと一層の注目を集めている。
主演は『キングスマン:ファースト・エージェント』のハリス・ディキンソンと、2022年8月に急逝し本作が遺作となってしまったモデル出身のチャールビ・ディーン。そのほか、フィリピンのベテラン女優ドリー・デ・レオンや名優ウディ・ハレルソンらも参加し、弱肉強食のサバイバル劇を繰り広げる。
2月23日より公開されると、SNSや映画レビューサイトでは「最高に面白い!」「久々に映画館で声出して笑った」など好意的な声が寄せられる一方、「露悪的で悪趣味」「これがパルムドールでいいの?」といった低評価の声も見受けられるなど、評価が真っ二つに分かれている本作。
このたび解禁されたのは、落ち目のファッションモデルで自分に自信が持てないのに、メンツとプライドだけは異様に高い主人公カール(ハリス・ディキンソン)が、セクシーな清掃係に嫉妬し、自身の器の小ささを露呈するシーン。
豪華客船で過ごす優雅なひと時をSNSにアップするため、カールの恋人でインフルエンサーのヤヤ(チャールビ・ディーン)は、カールに写真を撮らせる。ヤヤが満足したところで、自分も日光浴を楽しもうとするカールだったが、外国語で私語をする船の清掃係たちにリラックスタイムを妨げられる。
そこへリーダー格のホットな清掃員男性が登場。たばこを加えながら作業着を脱ぐ姿に目が釘付けになるカールとヤヤ。上半身を脱いだ彼はヤヤと軽い挨拶を交わすが、そんなヤヤの態度にカールは途端に不機嫌になる。モデルの自分よりもワイルドで魅力的な清掃係の登場に焦り、「俺が隣にいるのにやめてくれよ」とメンツを守るべくヤヤを責めるが、徐々にヒートアップしていく口論の中で、彼をセクシーだと認めてしまう情けない姿を見せる…。
チャールビの小麦色の肌とビキニ姿がまぶしく、一見人々の理想が描かれたような同シーン。しかしよく見ると、終始ハエが飛び交っていたり、カールの愛読書を「ユリシーズ」という妻に浮気をされた男を描いた物語にしたりと、オストルンド監督ならではのちょっと意地悪な演出が冴え渡る場面となっている。
オストルンド監督は、このハエの演出は撮影後に思いついたと明かし、「編集した映像を見たときに、このシーンのフラストレーションが100%表現し切れていないと感じたんだ。だからCGでハエを追加してみたんだけど、ハエの音をずっと聞くハメになって気が狂いそうだった!ちょっとだけ後悔したよ(笑)」とユーモラスに振り返る。
そんなオストルンド監督の撮影スタイルについて、チャ―ルビ・ディーンは「脚本はもらったけど、撮影が終わりに差し掛かってても常に内容は変わり、洗練され続けていったの。もちろんリューベンが指揮を執っているんだけど、彼は信じられないくらいに柔軟で、こうしたほうがもっと面白くなると思えばすぐにそのアイディアを取り入れた。どんな結末を迎えるのか撮影中はまったく想像できなかったの」と語っている。
なお本作は、現在感想投稿キャンペーンを開催中。 「#逆転のトライアングル見た」をつけてツィッターで感想を投稿すると、「無人島旅行券」「火起こし体験付きBBQ」「ボトックス無料券」「酔い止めバンド」など、映画の世界を追体験できる豪華賞品が抽選で当たる。キャンペーンは4月10日23時59分まで実施。詳細は公式サイト参照。
映画『逆転のトライアングル』は公開中。