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パオロ・ソレンティーノ監督最新作『パルテノペ　ナポリの宝石』公開決定　サンローランが手掛けるファッションも美しい予告解禁

映画

公開日：2025/7/3 12:00

【動画】南イタリア・ナポリの風景に目を奪われる『パルテノペナポリの宝石』予告

　第86回アカデミー賞（R）外国語映画賞を受賞した『グレート・ビューティー／追憶のローマ』（2013）をはじめ、『グランドフィナーレ』（2015）、『The Hand of God -神の手が触れた日-』（2021）など、圧倒的な映像美で＜21世紀の映像の魔術師＞と呼ばれ、人生の悲哀と幸福を表現し、映画ファンを虜にしてきたイタリアの巨匠パオロ・ソレンティーノ監督。

　そんな巨匠の最新作となる本作は、1950年、人魚伝説が根付く南イタリア・ナポリに生を受け、街を意味する“パルテノペ”と名付けられた美しいひとりの女性の生涯を描く物語。ソレンティーノ監督が初めて女性を主人公に据えた作品だ。第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され、その後公開を迎えたイタリア国内では、監督作品史上最大のヒットを記録。ソレンティーノ監督の新境地かつ真骨頂といえる作品が誕生した。

　製作は、ラグジュアリーブランド・サンローランのクリエイティブ・ディレクター、アンソニー・ヴァカレロの構想によって立ち上げられた映画製作会社「サンローランプロダクション」。本作ではヴァカレロ自らが衣装のアートディレクションを担当し、50年代から80年代までの時代の変遷とともに生きる人々を彩る、色彩豊かなファッションの数々を作り上げた。

　さらに北米配給権を、世界の映画ファンに愛される気鋭の配給会社A24が獲得。「パオロ・ソレンティーノ監督×サンローランプロダクション×A24」という新たなコラボレーションで、贅沢な映画体験を提供する。

　1950年、南イタリア・ナポリで生まれた赤ん坊は、人魚の名でナポリの街を意味する“パルテノペ”と名付けられた。美しく聡明で誰からも愛されるパルテノペは、兄・ライモンドと深い絆で結ばれている。年齢と出会いを重ねるにつれ、美しく変貌を遂げてゆくパルテノペ。だが彼女の輝きが増すほど、対照的に兄の孤独は暴かれていく。そしてあの夏、兄は自ら死を選んだ…。彼女に幸せをもたらしていた＜美＞が、愛する人々に悲劇を招く刃へと変わる。それでも人生を歩み続けるパルテノペが、果てなき愛と自由の探求の先に辿り着いたのは――。

　街の象徴である人魚の名を持つ主人公パルテノペを演じたのは、本作で鮮烈な銀幕デビューを飾った新星セレステ・ダッラ・ポルタ。その美しい輝きで多くの人々を魅了し、時には悲劇や争いをも引き起こす宝石のような、神秘的な魅力を放つ女性を全身全霊で演じきった。

　パルテノペの老年期を演じたのは、ベルナルド・ベルトルッチ監督作『暗殺の森』（1970）などで知られ、イタリアを代表する女優ステファニア・サンドレッリ。パルテノペと運命的な出会いを果たす孤独な作家ジョン・チーヴァーを、ソレンティーノ監督作への出演を熱望していたゲイリー・オールドマンが演じるなど、豪華俳優陣が脇を固める。

　ベルナルド・ベルトルッチ監督作『ドリーマーズ』（2003）や、ルカ・グァダニーノ監督作『チャレンジャーズ』（2024）を彷彿とさせる、パルテノペを中心に、兄・ライモンドと幼なじみサンドリーノの3人の男女が織りなす、青春真っただ中の葛藤が瑞々しく描かれる人間模様も見どころだ。

　予告は、「人魚たちは、船乗りを惑わし海に沈める。しかし、恋をしてしまった人魚“パルテノペ”は、悲しみのあまり身を投げた。その亡骸が、ナポリの街になった――」というギリシャ神話からスタート。まるで人魚のように海から現れた美しく聡明なパルテノペは、ナポリでの青春を謳歌する。しかし「あなたの美しさが招く呪いにお気づきかな？」というセリフを投げかけられると、彼女の世界は、兄の自死をきっかけに一変。それでも止まらない無情な人生をひたむきに歩み続け、愛と自由を追い求めるパルテノペ。彼女のまなざしの先に映るものとは。ソレンティーノ監督が映し出す南イタリアの悠久の美に心奪われると同時に、その先の展開が気になる予告となっている。

　ポスタービジュアルは、南イタリア・ナポリの海と山の自然に囲まれたパルテノペが、物憂げに遠くを望む様子が切り取られたもの。「息をのむほどに彼女から目が離せない―」というコピーが中央に浮かび、パルテノペの美しさに思わず吸い寄せられてしまうようなポスターに仕上がった。

　映画『パルテノペナポリの宝石』は、8月22日より新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下ほかにて全国順次公開。