『シャン・チー』シム・リウ、“地球上で最も危険を伴う職業”のひとつ飽和潜水士に 実在のヒーローを熱演

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“地球上で最も危険を伴う職業”のひとつと呼ばれる飽和潜水士たちが、2012年実際に遭遇した潜水事故の全貌を描く映画『ラスト・ブレス』。同作で飽和潜水士の1人を演じたのが、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』でマーベル史上初のアジア系ヒーロー“シャン・チー”を演じ、大ブレイクしたシム・リウ。海底に1人取り残されてしまった仲間を救うべく、深海に挑む勇敢なキャラクターを熱演している。
【写真】シム・リウが演じたデイヴ・ユアサ氏(本人)
本作は、究極の悪夢というべきシチュエーションにひとり取り残されたダイバーの運命と、彼を救うべく極限の救出劇に挑む人々を描くサバイバル・スリラー。2012年に起こった潜水事故の信じがたい実話を、『ゼロ・グラビティ』を彷彿とさせると圧倒的な没入感と壮大なスケールで描き出していく。監督は、これまでBBCやナショナルジオグラフィックで活躍してきたドキュメンタリー作家アレックス・パーキンソン。
主人公は、深海で命がけのミッションに挑む3人の男たち。若き飽和潜水士のクリス(フィン・コール)、ベテランのダンカン(ウディ・ハレルソン)、そして人当たりはぶっきらぼうだが、プロ意識が強いデイヴ(シム・リウ)。彼らは、潜水支援船のタロス号に乗船し、北海でガス・パイプラインの補修を行うため、スコットランドのアバディーン港から出航した。
ところが水深91メートルの海底で作業を行っている最中、命綱を繋ぐタロス号に非常事態が発生。制御不能となり荒波に流されたことで、命綱が切れたクリスは深海に投げ出されてしまう。クリスの潜水服に装備された緊急ボンベの酸素がもつのは、わずか10分。海底の潜水ベルにとどまったダンカンとデイヴ、タロス号の乗組員はあらゆる手を尽くしてクリスの救助を試みるが、それはあまりにも絶望的な時間との闘いだった…。
今回フォーカスするのは、一匹狼だが仲間のために命を顧みず深海へ挑む、勇敢な飽和潜水士デイヴを演じるシム・リウ。
シム・リウは、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021)でマーベル史上初のアジア系ヒーロー“シャン・チー”を演じ一気にスターダムを駆け上がり、『バービー』(2023)ではライアン・ゴズリングと共にバービーの恋人・ケン役をノリノリで演じ話題に。
さらには近未来を舞台にしたNetflix映画『アトラス』(2024)でジェニファー・ロペス演じる主人公に立ちはだかるAIの悪役を演じ、異なる一面を見せつけた。現在は待望のアベンジャーズ新作『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』(2026)を撮影中、今後も“シャン・チー”作品の続編も待機していると報じられており、活躍を続けている。
そんなシム・リウが最新作『ラスト・ブレス』で演じたデイヴのモデルとなったのは、デイヴ・ユアサ。本作の基になった最悪の潜水事故に命を懸けて立ち向かった飽和潜水士の1人であり、今もなお現役でダイバーとして活躍する実在のヒーローだ。
シムは「この物語で大きな比重を占めているのは、時間と共に育まれる仲間意識だと思う」と分析し、「危険な状況で事故が起こったとき、ダイバーたちは誰一人見捨てないという気持ちで、命をかけて危険に立ち向かう。本当にすごい話だと思うよ」とコメント。本作が深海のサバイバル・スリラーというだけでなく、ダイバー達の不屈の精神が織りなすレスキュー・ドラマとしても熱い興奮を誘う作品だと強調する。
MCUヒーローではなく、架空のキャラクターでもない。実在のヒーローを熱くリアルに演じた、シム・リウの新たな顔に期待が高まる。
映画『ラスト・ブレス』は、9月26日より全国公開。