『ギヴン』の“名曲”をプレイバック! センチミリメンタルが語る楽曲制作秘話
■『ストレイト』
真冬の幼馴染である柊と⽞純のバンド、syhの楽曲『ストレイト』。映画2部作前編となる『映画 ギヴン 柊 mix』で披露された楽曲だ。ボーカルを務める柊の明るいキャラクター性が存分に活かされたアップテンポな曲調が特徴の本楽曲は、「『ギヴン』の⾳楽が緻密で技巧的、そして感傷的な部分を多く含んでいるので、syhはオーディションで打ち勝ったバンドであるということを念頭においていました。“圧倒的なライブ感”、“感情が外向きに爆発するパワー”、そして“わかりやすいかっこよさ”を⼤切にしました」と、ギヴンとsyhの2バンドの特徴を捉えた対照的なスタンスでの制作であったと振り返る。
『ストレイト』(『映画 ギヴン 柊 mix』)
そして作詞にあたっても、「柊が『(歌詞は)ぶっちゃけ響き』と⾔っていましたが、彼の中にある負けん気や鋭さ、そして優しさを出せるように意識しました。“LIVEというものの魅⼒”だったり、“現代社会への憂い”など、しっかり読み込んで⾒れば意外と気づきあるメッセージも込められているように作っています」と歌詞に込められたメッセージ性についてもこだわりを明かした。そののこだわりから⽣まれた「ギヴン」とは異なる魅⼒を持ち合わせたsyhの楽曲も、アニメ『ギヴン』シリーズの魅⼒の1つである。
■『パレイド』
syhのメジャーデビュー曲として披露された『パレイド』。サビ部分を中⼼にsyhの世界観に誘われるような歌詞が魅⼒的な本楽曲だが、「今後は、syhがさらに⼀歩先のメジャーの舞台で戦っていくことになるので、彼らのありのままの魅⼒は保ちつつ、よりキャッチーなアプローチが必要でした。もし僕が彼らのプロデューサーだったらどのように楽曲を取りまとめて、デビューさせるだろうという意識で制作しました」と、作品の中の視点に合わせて作り上げたことを明かす。
『パレイド』(『映画 ギヴン 柊 mix』)
また歌詞の語感の良さや、サウンドのインパクトを特徴に挙げ、「相⼿に投げかける⾳楽というよりは、こちら側まで⾶び込んできて、その場にいる全員の⼿を引いて新たな世界へと連れていくようなリーダーシップ感を⼤切にしています」と、聴いた⼈々を⾃分たちの世界に誘うような感覚を⼤切にしていたと⾔う。
そして実際に歌唱を担った柊役・今井⽂也との制作については、「今井くんはとにかく陽のオーラが強い⼈間で、そこが柊そのものでした。なので、細かい擦り合わせというよりかは、ざっくりと曲に合うディレクションをメインにレコーディングをし、⼀緒に柊の歌唱像を探しました。思ったより早くその回答に辿り着けた感じがあったので、全体的に⾮常にスムーズでしたし、そういったところもまさに柊っぽいなと思います」と今井と柊のイメージの近さが曲作りに⼤きな影響を与えたと語る。
センチミリメンタルによる、⼼に響く楽曲の数々。そのこだわりが詰まったライブシーンにも注目しながら⼤スクリーンで楽しんでみてはいかがだろうか。『映画 ギヴン 海へ』は絶賛上映中。