『ハンオシ』坂口健太郎演じる百瀬はなぜ魅力的? クールさの中にある“抜け”に注目

カルチャー
2021年11月17日 19:30

■パートナーと“向き合うことの大切さ”

 さらに今回は旭と美晴のすれ違いを通して向き合うことの大切さも描かれる。二人の関係にヒビが入った本当の原因は、「どっちでもいい」という言葉に対する捉え方の違いという些細な問題だった。旭にとって美晴は、笑っていてくれるだけでいいくらい大切な相手であり、他のことは「どちらでも」いいくらいに美晴の存在を受け入れていたのだ。

美晴 (C)TBS
 しかし美晴はその「どっちでもいい」という言葉に、もっと向き合ってほしいと不満を抱く。このボタンの掛け違いが二人を離婚の危機へと追いやった。幸い、旭がケガしたことをきっかけに美晴は自分の気持ちを吐露できるように。二人の関係は無事修復された。本音を語ることの大切さ、思いやりの受け取り方の違いが描かれることで、改めて言葉にして伝えることの重要さを知る。

見晴&明葉&百瀬 (C)TBS
 加えて百瀬と旭は美晴に対して「好きな人が笑っていれば、誰の隣にいてもいい」という、同じような想いを抱いていた。一見無責任にも思えるが、裏を返せば、二人にとっての美晴はそれほどに尊く大切な存在であるとも言える。ひょんなことから自分の立場に通ずる旭の気持ちを知ってしまった百瀬は、またもや「スイッチ」をオフにして遠くから美晴を見守ることを決意。

明葉&おもち (C)TBS
 一難さってまた一難と、なかなか恋が進展しない明葉だが、それでも百瀬との心の距離は着実に近づいている。ラストで美晴の残した「何事も白黒つけようとしちゃだめ」という言葉と不敵な笑みも相まって、ますます先が気になる展開となってきた。このセリフは偶然、清野の横浜流星とのダブル主演作『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』(読売テレビ・日本テレビ系)を想起させたこともあり、視聴者は清野の姿に懐かしいキャラクターを思い浮かべた様子。こうした楽しみもある中、『ハンオシ』はいよいよ折り返し地点となった。

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