『SUPER RICH』“優”赤楚衛二が、結婚を決めた理由を考える

カルチャー
2021年11月26日 19:00

■第7話にはさまざまなオマージュも

 2005年に公開された映画『ALWAYS 三丁目の夕日』に、こんなシーンがある。小説家志望の茶川竜之介(吉岡秀隆)は、居酒屋を経営する石崎ヒロミ(小雪)に恋をした。彼女にプロポーズしようとするが、指輪を買うお金がない。竜之介はそこで、指輪の箱だけをプレゼントするのだ。『SUPER RICH』のプロポーズシーンは、そのオマージュだった。

 指輪を買うお金がない優は、「衛さんの結婚相手として僕を予約させてください!」と指輪の箱を渡す。『ALWAYS 三丁目の夕日』のヒロミは、そこで「はめて」と言い、形ない指輪を嬉しそうに見つめるのだが、衛は違う。「男の人が、女の人に指輪買わなあかんなんてことはない。もし結婚したいと思ってくれてるんなら、一緒になろう。指輪がなくても、貯金がなくても」と返したのだ。また、新たな名シーンが生まれる瞬間を見た気がした。

 このほかにも、第7話にはメタ的要素がたくさん散りばめられていた。特に、赤楚が出演していた『彼女はキレイだった』(カンテレ・フジテレビ系)を彷彿とさせるシーンでは、「かのきれオマージュ!?」「樋口くん思い出した」と“かのきれ”ファンからの反響があった。

■空&今吉、それぞれの切ない思い

 衛と優が結ばれたことで、切ないのが空と今吉である。二人とも、衛に思いを寄せてきた。気持ちを伝えることができた空と、バレないように隠している今吉。それぞれ、失恋の乗り越え方も違うようだ。

宮村空(町田啓太)&碇健二(古田新太)&優 (C)フジテレビ
 空が一番大事にしているのは、衛のそばで働くこと。優といい感じになっているところを見るのは辛いけど、隣にいられなくなるよりは苦しくない。彼は、“仕事では負けない”という目標ができたからこそ、前に進むことができたのではないだろうか。その一方で、今吉は衛のもとから去ることを選んだ。

 好きな人のそばにいられるだけでいいと思う人もいれば、叶わないのに近くにいるのは辛いと感じる人もいる。どちらの思いが深いとか、正しいとかはない。ただ、人によって失恋の乗り越え方が違うだけだ。

スリースターブックスの社員たち (C)フジテレビ
 だが、これまで衛と一緒にスリースターブックスを支えてきた今吉がいなくなってしまうのは悲しい。それでも、彼女にとってその選択が幸せなら…。残る選択をした空も、そばにいることで辛い思いをすることがあるだろう。もしかすると、どちらを選んでも苦しいのかもしれない。ただ、どうにかして少しでも幸せになってほしい。SNS上でも、「2人に幸せが訪れますように」と空と今吉のハッピーエンドを願う声が多く上がっていた。

城戸密(結木滉星) (C)フジテレビ
 スリースターブックスの命運を左右する出来事も乗り越え、裏切り者・城戸密(結木滉星)も出ていった。これからは、順風満帆に行くはず!  と思ったが、そうもいかないようだ。今吉に続き、鮫島彩(菅野莉央)からも、「(会社を)辞めさせてください」と申し出が。一体どうなってしまうのだろうか…。疾走感あふれるストーリーに、しっかりと食らいついていきたいと思う。

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SUPER RICH

菜本かな(ライター)

江口のりこ

赤楚衛二

町田啓太

矢本悠馬

菅野莉央

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