『SUPER RICH』“優”赤楚衛二が、結婚を決めた理由を考える
幸せのカタチ=“スーパーリッチ”を追い求める社長・氷河衛(江口のりこ)のジェットコースターのような半生を描くテレビドラマ『SUPER RICH』(フジテレビ系/毎週木曜22時)。本作は、仕事一筋で生きてきた衛が、貧乏な専門学生・春野優(赤楚衛二)と出会うことで、新たな価値観を見出していく物語だ。11月25日(木)に放送された第7話は、衛と優の婚約が成立? 宮村空(町田啓太)と今吉零子(中村ゆり)の切ない恋心にもスポットが当たった。(文=菜本かな) ※本記事はネタバレを含みます。ご注意ください
【写真】第7話では裏切り者の正体も判明
■優が、結婚を決めた理由を考察
白無垢(むく)姿で、猛ダッシュする衛。『SUPER RICH』第7話は、1996年放送の大ヒットドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ系)を彷彿とさせるカットで幕を開けた。会社にたどり着いた衛は、「うそやろ。まさか、あなたが裏切るん?」と一言。そこから一気に時間が巻き戻るのが、本作の“お約束”である。
氷河衛(江口のりこ)&春野桜(美保純) (C)フジテレビ
優のプロポーズで、二人は晴れて婚約者となった。空への借金が完済できたら、結婚する。恋人を飛ばして結婚…かなりスピード感があるが、衛は心から幸せそうだ。もしかすると、彼女は優のような存在に出会うのを待っていたのかもしれない。幼い頃に両親を亡くし、祖母からは虐げられてきた衛。だからこそ、“無償の愛”を求めていたのだろう。
大人になるほど、ストレートに思いを伝えることは難しくなってしまう。でも優は、とことんまっすぐだ。そこまで言うの? と笑ってしまうほどに。そんな彼だからこそ、臆病な衛も一歩踏み出すことができたのだと思う。
優が結婚を決めた理由も、またいい。おそらく彼は、衛が祖母の葬儀を一人で執り行っていたところを見て、“支えたい”と感じたのではないだろうか。祖母を亡くしても、「大したことないよ」と気丈に振る舞う衛に、「大したことです。こういう時に、一人なのが大したことだって言ってるんです」と返した優。プロポーズの時に、「衛さんが、一人で大変な目に遭わないようにしたい」と言っていたのが、そのシーンに重なった。どんな時も、一番そばで支えられる存在になれるように。優は、“家族”になる道を選んだのかもしれない。
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