『ファイトソング』藤原さくらの演技が「神すぎ」と話題! 片思いの葛藤を見事に表現

カルチャー
2022年1月26日 19:00
『ファイトソング』藤原さくらの演技が「神すぎ」と話題! 片思いの葛藤を見事に表現
夏川慎吾(菊池風磨)&萩原凛(藤原さくら) 『ファイトソング』第3話より  (C)TBS

 不器用な若者たちが織りなすヒューマンラブコメディー『ファイトソング』(TBS系/毎週火曜22時)。本作は、空手の日本代表を目指していたスポ根ヒロイン、木皿花枝(清原果耶)が、“人生最初で最後の恋”を見つけていく物語。花枝が最後に選ぶのは、落ちぶれた一発屋ミュージシャンの芦田春樹(間宮祥太朗)か。それとも、一途な幼なじみ・夏川慎吾(菊池風磨)なのか。恋の三角関係が、火花を散らしていくことになりそうだ。1月25日(火)に放送された第3話では、花枝と芦田が急接近! 慎吾にとっては、苦しい展開となった。(文=菜本かな) ※本記事はネタバレを含みます。ご注意ください


■慎吾に重なるSexy Zoneの「名脇役」

 期間限定の“恋の取り組み”をスタートさせた花枝と芦田。早速2人は、初デートに行くことに。けれど、芦田が選んだのは敷居の高い高級和食店で…。思わず、「どうして、このお店なの!」とツッコミを入れたくなってしまう。花枝が一生懸命しゃべっていても、ししおどしの“コーン”という音が、話をさえぎるのだ。

 ただ、「知らなくて…。いい店とか、全然。ここくらいしか、君みたいな女性を連れてこられるところないかなって」と芦田から言われると、なんだかうれしくなる気持ちも分かる。女性として大切に扱ってくれていること。どこか不器用なピュアさまで、愛おしく感じてくる。花枝も、「そっか、女性か。女性扱いされたの、生まれてはじめてかも。新鮮…うれしい」と乙女な表情を見せていた。

木皿花枝(清原果耶)&芦田春樹(間宮祥太朗) (C)TBS
 幼い頃から、強い女の子として生きてきた花枝。もしかしたら、か弱い女の子でいられる場所をずっと探していたのかもしれない。となると、兄妹のような存在である慎吾は、若干不利になってしまうのだろうか。花枝は、“恋をしている自分”を感じさせてくれる相手を求めているような気がする。
 
 ただ、そう簡単には諦められないのが恋というもの。慎吾は、花枝と芦田の関係を知っても、思いを断ち切ることはしない。芦田とのエピソードを、楽しそうに語る姿を見るのは、かなりつらいはずだ。しかも、慎吾は花枝のことをずっと近くで見守ってきた。それなのに、自分が見たことがない花枝の表情を、芦田はどんどん引き出していく。

 それでも、慎吾はいつも笑っている。周囲を明るくして、和ませて。少なくとも、花枝の前ではつらい表情は見せない。そして、時折ジャブを打つのだ。花枝への思いを、ふざけたふりして会話に織り込んでいく。だが、花枝は慎吾の気持ちに気付いていない。「また、冗談を言ってる」くらいに思っているのだろう。むしろ、慎吾はそれを望んでいるのかもしれない。

 彼の一途な思いが、Sexy Zoneの片思いソング「名脇役」に重なって切なくなる。SNS上でも、「慎吾ちゃん見るたびに名脇役が流れる」「慎吾ちゃんの切ない表情に今すぐ名脇役かけたい」との声が上がっていた。とくに、2番の<なんにも知らないくせして/「なんで笑ってたの?」って言うな/他でもない君でこんな始末になってるんだよ/なんて言えるわけもない僕はいつもと/同じ顔で言う「え? 笑ってたかな?」>という部分が、いつも笑っている慎吾を彷彿(ほうふつ)とさせる。どうか、彼には幸せになってほしい…と願わずにはいられない。

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菜本かな(ライター)

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