上田竜也「昔は大魔王みたいな性格だった」 KAT-TUNのために始めた挑戦が夢を広げる道標に

インタビュー
2025年6月22日 10:00

■「本当の仲間って何だろう」

 面白いほどに個性がバラバラなメンバーで構成されたzionが、「本当の意味で仲間を理解しているか?」と思考を深める場面がある。そのように立ち止まって考えてみた経験はあるかと尋ねてみると、上田は「ずっと考えています」と告白。「何を持って『仲間を理解している』と言えるのか。相手に気を遣ってケンカをするのは嫌だから、言いたいことを言わずにいるのか。言いたいことを言うのが、果たして正義なのか。言いたいことを言った結果、終わってしまう人間関係だってありますよね。本当の仲間って何だろうという自問自答は、きっと死ぬまで続くんじゃないかな」と思いを巡らせる。

上田竜也
 そんな上田が仲間と過ごす上で心掛けてきたのは、最低限の思いやりを持つこと。「親しき仲にも礼儀ありじゃないですが、言葉遣いにしろ、どんなに仲がいい相手であっても思いやりを持つことは大切だなと思っています。僕、昔は大魔王みたいな性格だったんです。30歳から40歳にかけて更生したんだと思います。長年、仲のいい友だちからも『たっちゃん、なんだか性格変わったよね』と言われます」と笑いながら「自分では『なんだかんだ自分って優しいし』と思っていたんですが、相手にはそれが全然伝わっていなかったり…」と照れる上田の姿は、勘違いされやすく、不器用で、相手にうまく自分の気持ちを伝えられない主人公の龍と似ている。
 
 「僕の周りには、『そういう言い方は気をつけた方がいいよ』と言ってくれる人もいて。いろいろな人と出会うことによって、『もし自分が逆の立場だったらどう思うだろう、こういうことをされたら嫌かもしれない』と相手の気持ちを考えられるようになったり。今でも気づくことがたくさんあって、日々成長したいなと思っています」。

 2025年3月31日をもって、KAT-TUNが結成から25年の歴史に幕を下ろした。解散が決まったのは、小説が完成する間近のことだったそう。上田は「小説を書き始めた時に『やりたい』と思っていたことが、過去形になってしまった」とふわりとほほ笑みつつ、「でも自分でできることをしようと前を向くように努めて、だからこそ、この小説から届けられることもあるかもしれないとプラスに考えようと思っていました」と吐露。

 「夢をかなえること」も大きなテーマとなる本書だが、上田の今の夢は「まずはこの小説が、たくさんの方の心に寄り添うものになること」だという。「もし成功することができたら、当初描いていた夢のように、アニメ化や実写化などいろいろなことが可能になるかもしれない」と、グループのために始めた挑戦は、これからの上田の夢と可能性を広げる道標の1つになっていく。そして歩んでいく上で欠かせないのは、やはりファンの存在。「ライブで対面できるととてもうれしいですし、この本のことも応援してくれたりと、いつでも『味方なんだな』と思えるような存在です。そういった方たちがいるからこそ、突き進んでいける」と感謝を込める。

 完成した小説の表紙には、個性豊かな登場人物のイラストが描かれた。「このイラストを見た時は、すごくうれしかったですね。『やっとコイツらに会えた』と思いました」と愛おしそうに目を細め、「本当に難産だったんです。でも諦めなければきっと何かに出会えるし、何かにつながる。コイツらが、そう思わせてくれました」と晴れやかな笑顔を見せる上田だった。

 小説『この声が届くまで』(KADOKAWA)は6月27日(金)発売。

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