中村倫也のツンデレ演技にキュン! 甘いだけじゃない『この恋あたためますか』の魅力

特集・レポート
2020年10月21日 10:30

■中村倫也の甘いツンデレも

 また、スイーツ好きにはたまらない演出もさることながら、中村演じる浅羽の甘いツンデレも本作の魅力だ。浅羽は、クールと言えば聞こえはいいが、小さい女の子が手を伸ばして取ろうとしていたスイーツを横取りしたり、初対面の樹木に対してライブ配信をやめるように、いきなりスマートフォンを取り上げたりと、かなり嫌なやつだ。

樹木らコンビニ店員たちと浅羽 『この恋あたためますか』第1話より (C)TBS
 しかし、こんなムカつく奴が、思わずキュンとくる優しさを見せるのは、ラブストーリーのお約束。1回目の普遍的なシュークリームの試作を食べもせずに却下した浅羽は、苦労の末、出来上がった、見た目も美しいチョコレートのシュークリームの感想を伝えようと、樹木のもとを訪れる。

 実はこの直前に樹木は大失恋。彼氏の家までシュークリームを届けると、玄関には女の靴。「アイドルと付き合うと自慢できると思った」、「お前はもういらない」と告げられ、ありえない程に思いっきり振られていた。

 樹木の心情を代弁するかのように、外は大雨。そんなところに、浅羽がやってくる。すでにチョコレートのシュークリームを試食済みなのに、味を「忘れた」とすっとぼけ、樹木が彼氏にあげるはずだったシュークリームを、その場で頬張る。浅羽は、生地、食感、クリームをべた褒めし、「うまい」とそっと呟いた。

 本シーンの中村の「うまい」は、「愛している」よりも重く温かく感じるほど、かなり心に刺さる演技だった。自分の手で作ったものを、相手が体内に吸収し、さらに幸せを感じてくれる。一見、食は当たり前のようだが、「うまい」を感じる間柄には、愛が存在するのではないかと考えさせられる。もうすでに、樹木と浅羽の恋は、温まり始めているように見えた。

石橋静河演じる北川里保 『この恋あたためますか』第1話より (C)TBS
 さて、この二人の恋に期待がかかる中、第1話から、いきなり浅羽が辞表を出すなど、気になる要素が満載。また、公式サイトのあらすじによると、次回は、石橋静河演じる北川里保が、有力な新作スイーツのアイデアを出すようだ。スイーツ作り&ラブストーリーとはいえ、甘くはいかなさそうな、この先。しょっぱい展開も予想されるが、きっと塩味も、本作のアクセントとなってくれることだろう。

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