中村倫也のツンデレ演技にキュン! 甘いだけじゃない『この恋あたためますか』の魅力

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2020年10月21日 10:30

■垣間見えるスイーツ開発の苦悩

 ラブストーリーというと何だか軽そうに思われがちだが、さすがはTBS、制作陣も抜かりない。セブン−イレブン・ジャパンのマーチャンダイザーを務めていた株式会社トロア代表取締役の松澤圭子氏が商品開発監修を務めているほか、コンビニ記者の吉岡秀子氏が脚本監修、ホテルインターコンチネンタル東京ベイの徳永純司シェフがスイーツ監修を担うと、裏方にも本気の布陣が敷かれている。ちなみに徳永シェフは、同じくTBSドラマの『グランメゾン東京』のデザート監修もしてきた。

新谷誠(仲野太賀)&浅羽拓実(中村倫也) 『この恋あたためますか』第1話より (C)TBS
 丁寧なリサーチゆえ、本作からは、消費者からは感じ取りにくいスイーツ開発の苦悩が垣間見える。例えば第1話では、シュークリームの中に入れるクリームを決めるべく、テーブルの上にずらりとクリームの試作が並べられる。産地別で生クリームを分け、さらにカスタードの割合を変えたと説明があったが、その数は、ざっと見て約80種類ほど。それを全て食べ、そこから選びぬかれたクリームとシュー生地の相性を確かめ、さらに最終選考に残った2つを、割合を変えて再配合していく。とにかく、食べて食べて食べなければならないのだ。

 コミックエッセイ『ひみつのローソンスイーツ開発室』(KADOKAWA)には、ロールケーキのために200種類を超えるクリームを食べ比べるシーンがあり、そこでは試食作業が“生クリーム地獄”と例えられていた。これまでパクパクと惜しげもなく食べてきたスイーツの開発は、想像を絶するほど根気がいる。ドラマ内では、短く編集されていたが、現実ではそうはいかないことを思うと、心を踊らせながら抱えて帰るスイーツが、より愛おしくなることだろう。

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