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日本一忙しい映画監督・三池崇史「戸惑い思い悩む」 映画製作の意外なスタンスを告白

映画

『喰女 -クイメ-』三池崇史監督インタビュー
『喰女 -クイメ-』三池崇史監督インタビュー クランクイン!

 クエンティン・タランティーノ監督ら各国の新鋭から熱視線を浴びる唯一の日本人監督、三池崇史。市川海老蔵企画・主演の新作映画『喰女 -クイメ-』では、「四谷怪談」を劇中劇にしながら、現代の男女の愛憎を情念と血に絡めて描き出した。

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 「四谷怪談」は様々な表現媒体で語り継がれる有名古典であり、映画でいえば中川信夫監督や深作欣二監督が、自らの持ち味を発揮した印象的な作品を残している。三池監督は「キャラクターたちの感情に焦点を当てて、エキスを抜き出してみると、古典でありながらも古さはない。今の時代と全く変わらない感情がそこにはある」と「四谷怪談」の持つ人間描写の普遍性を強調。第39回トロント国際映画祭でのプレミアム上映も決定しているが「伊右衛門の気持ちはどの国の男だって理解できる。日本独自の怪談を扱いながらも時代、文化、国、地域に関係なく共感してもらえるはず」と自信を覗かせる。

 三池監督は“日本一忙しい映画監督”と言われるほど多忙かつ多作。監督したVシネマ、テレビドラマ、劇場映画は80作を超える。映画監督は“作家性”で語られることがあり、邦画界では珍しい、挑発的かつブルータルな作風で知られる三池監督こそ、作家性という視点で語られることが多い。ところが三池監督自身は「映画が、監督の自分らしさに対する道具になるのは嫌。観客にとっても、それは一番必要のないもの。僕自身は純粋に映画製作そのものの流れに従って、作品の奴隷として働いているだけ。せっかく色々な人が動いている現場の中で、映画を自分の個性を反映させるための場所と考えるのは寂しすぎる。スタッフ、キャストに出会って、作品を撮る場所に立っている。それだけで僕は十分」と意外なスタンスを明かす。

 多作であるが「実は『俺はこれだけ撮ってきたぞ!』という気持ちはなくて、毎回デビュー作を撮った時のように戸惑い思い悩むし、新鮮な気持ちがある」と惰性で現場に挑むことはない。さらに「肯定派であり、ナマケモノなんでしょう。自分のもとに持ち込まれた企画を否定するためには、それなりの理論武装が必要。それが面倒。だから面白いと思ったら、すぐに話に乗ってしまう」という。

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