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木村威夫
出身地:東京都
生年月日:1918/4/1

木村威夫 出演映画作品

  • ツィゴイネルワイゼン〈4K デジタル完全修復版〉

    ツィゴイネルワイゼン〈4K デジタル完全修復版〉

    制作年:2023年11月11日(土)公開

    鈴木清順監督生誕100年を記念して、第31回ベルリン国際映画祭で審査員特別賞に輝いた『ツィゴイネルワイゼン』を4Kデジタル完全修復版として上映する。代表作『サラサーテの盤』をはじめとした内田百聞の短編を基に、4人の男女をめぐり、幻想と現実の狭間を彷徨う物語を描く。出演は原田芳雄、大谷直子、藤田敏八、大楠道代、麿赤兒ら。

  • 夢みるように眠りたい〈デジタルリマスター版〉

    夢みるように眠りたい〈デジタルリマスター版〉

    制作年:2020年12月19日(土)公開

    『私立探偵濱マイク』シリーズで知られる林海象監督が29歳の頃に手がけた初長編作。モノクロ&サイレントのスタイルにより、1986年に劇場公開されるや否や賞賛の声を集めた傑作がデジタルリマスター版としてよみがえる。当時は無名だった佐野史郎が主演を務め、存在感を発揮。大泉滉、深水藤子、あがた森魚、遠藤賢司ら個性派が脇を固める。

  • 樺太1945年夏 氷雪の門

    制作年:2010年7月17日(土)公開

    '74年に製作されながら、公開直前にソ連の圧力でお蔵入りしていた幻の名作。ソ連軍による占領が始まった第2次世界大戦末の樺太を舞台に、命を投げ出し、電話交換手の任務を全うした9名の若い日本人女性たちの姿を描く。リアルな戦闘シーンは陸上自衛隊の全面協力のもと撮影。当時で5億以上をかけて製作された樺太の史実を描く戦争超大作だ。

  • クローンは故郷をめざす

    制作年:2009年1月10日(土)公開

    名匠ヴィム・ヴェンダースがエグゼクティブ・プロデューサーを務めたSFドラマ。クローン技術が飛躍的に進歩した日本が舞台。美しい映像を通して、家族のきずな、生と死の意味を静かに見つめる。再生したことで、多くの犠牲を払いながらも生きていく主人公を映画初主演となる及川光博が好演。その母に石田えり、妻に永作博美が扮している。

  • 夢のまにまに

    制作年:2008年10月18日(土)公開

    日本映画界を代表する美術監督であり、意欲的な中・短編作品で観客を魅了してきた木村威夫監督が満を持して長編作品に挑んだ注目作。心の病を抱えて苦悩する青年と、要介護の妻を抱えて迷う老人の心の交流を描く。長門裕之、有馬稲子ら日本を代表するベテラン俳優陣と、井上芳雄、永瀬正敏ら若手実力派キャストが顔を揃えているのも楽しみだ。

  • 夢のまにまに

    制作年:2008年10月18日(土)公開

    日本映画界を代表する美術監督であり、意欲的な中・短編作品で観客を魅了してきた木村威夫監督が満を持して長編作品に挑んだ注目作。心の病を抱えて苦悩する青年と、要介護の妻を抱えて迷う老人の心の交流を描く。長門裕之、有馬稲子ら日本を代表するベテラン俳優陣と、井上芳雄、永瀬正敏ら若手実力派キャストが顔を揃えているのも楽しみだ。

  • 夢のまにまに

    制作年:2008年10月18日(土)公開

    日本映画界を代表する美術監督であり、意欲的な中・短編作品で観客を魅了してきた木村威夫監督が満を持して長編作品に挑んだ注目作。心の病を抱えて苦悩する青年と、要介護の妻を抱えて迷う老人の心の交流を描く。長門裕之、有馬稲子ら日本を代表するベテラン俳優陣と、井上芳雄、永瀬正敏ら若手実力派キャストが顔を揃えているのも楽しみだ。

  • 人のセックスを笑うな

    制作年:2008年1月19日(土)公開

    第41回文藝賞を受賞した山崎ナオコーラのベストセラー小説を、『犬猫』で多くの観客から高い評価を受けた井口奈巳監督が映画化。20歳上の女性講師に恋をした美術学生の、滑稽なのに、どこまでも切ない物語が永作博美、松山ケンイチ、蒼井優ら豪華キャストによって展開していく。元フィッシュマンズのHAKASE-SUNが手がける音楽にも注目したい。

  • 紙屋悦子の青春

    制作年:2006年8月12日(土)公開

    『父と暮せば』で戦争レクイエム3部作を完成させた黒木和雄監督の遺作となってしまった人間ドラマ。松田正隆の戯曲を基に、時代に翻弄された若い女性の切ない青春の1ページが描かれる。原田知世ら出演者5名の演技がすばらしい。

  • オペレッタ狸御殿

    制作年:2005年5月28日(土)公開

    '39年から20年にわたって日本中を魅了した時代劇ミュージカル『狸御殿』シリーズが復活! オダギリジョー、チャン・ツィイーという豪華キャストを迎え、ナンセンスな恋のオペレッタが展開。御歳81歳の奇才・鈴木清順監督のアバンギャルドなセンスに、開いた口がふさがらない大怪作。

  • 父と暮せば

    父と暮せば

    制作年:2004年7月31日(土)公開

    黒木和雄が『TOMORROW/明日』『美しい夏キリシマ』に続き、戦争レクイエム3部作の完結編として作り上げた意欲作。原爆投下から3年後の広島を舞台に、亡くなった父親と生き残った娘の心情を綴る。父娘を演じる原田芳雄、宮沢りえの熱演と、戦争の現実を伝えるセリフが胸に突き刺さる。

  • 蒸発旅日記

    制作年:2003年7月12日(土)公開

    人気漫画家、つげ義春のエッセイ『貧乏旅行記』の一編をもとにしたシナリオを、『アンモナイトのささやきを聞いた』の山田勇男監督が映画化。イマジネーション溢れる映像世界が鮮烈だ。

  • ピストルオペラ

    制作年:2001年10月27日(土)公開

    巨匠、鈴木清順監督が「夢二」以来10年ぶりに放つ新作。鮮烈な原色で彩られた斬新な映像を背景に殺し屋同士の雌雄を決する決闘が進行。主人公を江角マキコが凛とした佇まいで演じ切る。

  • ツィゴイネルワイゼン

    ツィゴイネルワイゼン

    制作年:2001年4月28日(土)公開

    内田百間原作の『サラサーテの盤』と多くの短編のアイデアをもとに、時間と空間、現実と幻想の間を映像がさまよう不思議な世界を生み出した異色作。主演の4人の誰もが個性的な魅力を見せ、原田芳雄の狂気、大谷直子の陰影、幽艶な大楠道代、そしてその間で戸惑いためらう藤田敏八と絶妙な対照を成している。なかでも強烈なのが、だんだんと死の世界に取り憑かれていく大楠道代で“腐りかけがおいしいの”と熟し過ぎた水蜜桃を舌でチロチロと舐めるシーンと、それに呼応するように原田芳雄の目の中に入ったゴミを舐め取るシーンには色気というよりは殺気をはらんだ妖気がある。この妖気が全編を覆い、2時間を超す長尺を感じさせない緊張した作品となっている。

  • 日本の黒い夏 冤罪

    制作年:2001年3月24日(土)公開

    まだ記憶に新しい“松本サリン事件“の惨劇と、そこから派生した冤罪の問題に熊井啓監督が切り込んだ1本。TVの報道マンとその部下たちや刑事らの人間模様が、回想形式で語られていく。

  • シベリア超特急2

    制作年:2001年1月13日(土)公開

    映画評論家、水野晴郎の手によるサスペンスの続編。監督が憧れていたという豪華女優陣の共演はもちろん、「アンタッチャブル」をはじめとするパロディ・シーンも見逃せない。

  • スリ〈2000年〉

    制作年:2000年11月4日(土)公開

    原田芳雄が都会の片隅で生きるスリを、圧倒的な存在感で演じる人間ドラマ。世代の異なる2組の男女の関係を軸に、孤独を抱えて生きる人々の感情をリアルにすくい取っていく。

  • 二十世紀少年読本

    制作年:

    サイレント映画をモチーフにした「夢みるように眠りたい」でデビューを飾った林海象が、今度は日本のサーカスをテーマにしたノスタルジックな世界を奏でるモノクロ映画。サーカス団に育った二人の兄弟が、別々の未来へと進んでいく様を描いていく。木村威夫と山崎秀満の美術が秀逸だ。

  • 冬の河童

    制作年:

    川のほとりの古い一軒家を舞台に、若い男女が恋に悩みながら成長していく姿を描く。引っ越しを1週間後に控えたある日、川のほとりにすむ一太郎、タケシ、ツグオの3人兄弟のもとに、従姉妹のサケ子が手伝いにやってくる。サケ子と初対面のツグオと、彼女が来ることを知らなかったタケシは戸惑う。幼い頃タケシに恋心を抱いていたサケ子は、彼に気持ちをぶつけるのだが……。1995年のロッテルダム国際映画祭新鋭監督賞を受賞。

  • 女中ッ子

    制作年:

    東北地方の寒村から上京してきて住み込みの女中として働く娘と、ヒネクレっ子の次男坊の心の交流を描いた佳編。1976年に、西河克己監督・森昌子主演で、「どんぐりっ子」という題名でリメイクされている。左幸子の初々しく発刺とした演技が印象に残る

  • CAT’S EYE

    制作年:

    1980年代に人気を博し、TVアニメ・シリーズ化もされた北条司のコミックを、“私立探偵 濱マイク“シリーズの林海象が映画化。昼は喫茶店を営み、夜は世間を騒がす絵画泥棒キャッツ・アイに変身する美人3姉妹、泪、瞳、愛が、幼い頃に失踪した父の消息を捜し求め、国際的贋作シンジケート、紅龍団と戦いを繰り広げていく。3姉妹に扮した内田有紀、稲森いずみ、藤原紀香がレザースーツを着こなし、セクシーな大泥棒を生き生きと演じている。

  • ドグラ・マグラ

    制作年:

    映画化不可能とまで言われてきた夢野久作の同名幻想怪奇小説を、実験映画の鬼才・松本俊夫監督が論理的に映画化。婚約者を殺しかけて精神病院に収容された青年と、彼を治療しようとする二人の医師との確執を縦糸に、人間の意識内の幻想と狂気が描かれる。理路整然と組み立てられた、ホラー風味の迷宮ワールド。

  • 忍ぶ川

    制作年:

    料亭“忍ぶ川”で出会った哲郎と志乃。哲郎は料亭の看板娘である志乃に惹かれ、何度も足を運ぶ。二人はそれぞれの過去を語り合い、やがてお互いの将来についても語り始める……。純愛映画の佳作。第44回芥川賞に輝く三浦哲郎の同名小説を、社会派の熊井啓が映画化。異才・木村威夫による美術も秀逸。

  • 紅の流れ星

    制作年:

    1958年に舛田利雄監督が石原裕次郎主演で撮った「赤い波止場」のリメイク。しかし、ラストはゴダールの「勝手にしやがれ」をモデルに大幅に改変してあり、前作の「赤い波止場」がデュヴィヴィエの「望郷」からモチーフを借りてきていることを加えると、3本の映画のモチーフで仕上がっていることになる。ただし、それはあくまでモチーフだけであり、作品としてはロマンチシズムと軽さがシャープな映像として結実していた。加島組の組長を高速道路で射殺した五郎は、神戸の関興業に身を寄せて1年が経とうとしていた。五郎は退屈さをもてあましながらも酒と女には何不自由なく過ごしていたが、殺し屋や刑事は五郎のことを狙っている。ある日、関と取引していた宝石商が行方不明になり、その婚約者だという啓子が訪ねてきた。五郎は啓子に惹かれるものを感じるが……。渡哲也はベルモンドばりに、ことあるごとにルリ子に寝たいと口説き、それまでの日活スターにない人物像を作り上げた。

  • 式部物語

    制作年:

    「千利休 本覺坊遺文」の熊井啓が、前作と同じスタッフで作り上げた愛の叙情詩。秋元松代の名作戯曲を題材に、愛を求めてさまよう男の姿を描いている。事故によって童心に返ってしまった男、豊市。彼を妻と母が献身的に支えていたが、豊市はある日出会った“和泉教会”の尼僧・智修尼に魅せられてしまう。和泉式部の68代目と名乗る智修尼によって、豊市は正気を取り戻していくが……。奥田瑛二が豊市に扮し、熱演。モントリオール映画祭で最優秀芸術貢献賞を受賞している。

  • カポネ大いに泣く

    制作年:

    「悲愁物語」の大失敗から8年後、鈴木清順が再び松竹でメガホンを執った作品。しかし、「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」と続いた前作、前々作が大正ロマンを見事に再現した美しいセットの中に絢爛たる美学を散りばめてみせたのに対し、なんとも安っぽいセットを使って撮られたこの作品は、再びあの玄妙な清順世界を期待した観客たちに肩すかしをくらわせた。昭和初期の浪花節語りがアメリカに出かける話だが、“海外ロケができたって別に変わりはしない”という清順はハリボテ、カキワリのアメリカを涼しい顔ででっち上げる。賛否両論分かれる作品だが、清順自身はあいかわらずマイペースであった。

  • カポネ大いに泣く

    制作年:

    「悲愁物語」の大失敗から8年後、鈴木清順が再び松竹でメガホンを執った作品。しかし、「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」と続いた前作、前々作が大正ロマンを見事に再現した美しいセットの中に絢爛たる美学を散りばめてみせたのに対し、なんとも安っぽいセットを使って撮られたこの作品は、再びあの玄妙な清順世界を期待した観客たちに肩すかしをくらわせた。昭和初期の浪花節語りがアメリカに出かける話だが、“海外ロケができたって別に変わりはしない”という清順はハリボテ、カキワリのアメリカを涼しい顔ででっち上げる。賛否両論分かれる作品だが、清順自身はあいかわらずマイペースであった。

  • 祭りの準備

    制作年:

    原作は、脚本も担当している中島丈博のきわめて自伝的色彩の濃い同名の小説。監督は前年「竜馬暗殺」で切れ味鋭い演出を見せた黒木和雄、撮影は黒木作品を数多く手掛けている鈴木達夫が担当している。高知県・中村市の信用金庫に勤める楯男はまだ20歳で、いつの日にか東京へ出てシナリオ・ライターになるのが夢である。楯男には片想いの幼なじみ・涼子がいるが、涼子にサークル仲間の恋人がいると知り、隣家の精神異常の娘と寝てしまう。時がたち恋人に捨てられた涼子は、楯男を安宿へ誘惑。涼子への夢に破れた楯男は東京へ行くことを決心する。俳優としてはデビュー作の江藤潤と、映画デビュー2作目の竹下景子の初々しさ、原田芳雄の人のいいチンピラぶりなどが素晴らしい黒木和雄の秀作。

  • 愛について、東京

    制作年:

    東京・荒川べり。劣悪な生活環境の中で、3Kアルバイト暮らしやイカサマパチンコに活路を開いていく中国人留学生と、日本で生まれ育った中国人少女の愛の道行きが描かれる。“国際化“が進む東京の片隅で、周囲の日本人の偏見をバネにして、仲間たちとしたたかに生き抜いていく若い彼らの姿に、カメラは熱いエールを込めてグイグイ肉迫する。中国人の留学生と少女の間で奇妙な三角関係をとり結ぶことになる不能の日本人ヤクザを藤岡弘が好演。都市や農村の荒廃に切り込んできた柳町監督の汎アジア的ラブ・ストーリー。

  • 自分の穴の中で

    制作年:

    主人公・多美子の一家の家庭崩壊劇。将来有望な青年医師に多美子を嫁がせようとする戦争未亡人の義母。医師は義母と関係を持とうとたくらむ。妻に逃げられた兄は株に失敗、肺病が悪化して死ぬ。多美子は義母を追い出し、一人ぼっちになってしまう。北原三枝の美しさといい、木村威夫の美術の出来といい、見ごたえ十分の作品。

  • 地獄の破門状

    制作年:

    日活スター勢ぞろいといった感のある任侠映画。大正末期の浅草を舞台に、4人の男がそれぞれの思惑を胸に秘めながら、協力して悪徳ボスを倒す。小林旭・浅丘ルリ子という、かつての名コンビが久々に本格的な共演をした作品で、二人の日活時代の共演はこれが最後。浅丘の芸者姿がひときわ美しい。

  • アンモナイトのささやきを聞いた

    制作年:

    北海道を拠点に数多くの短編を発表し、その独特の作風が高い評価を受けている山田勇男の長編第一作。宮沢賢治と妹トシの関係に着想を得、可逆的な時間の中に生きる愛の物語を夢幻的なイメージで描く。デレク・ジャーマンとのコンビで知られる英国の音楽家S・ターナーによる音楽も話題に。

  • けんかえれじい

    制作年:

    鈴木清順の作品には華麗なアクション・ドラマと破天荒な青春ドラマの系列があるが、これは後者の頂点をなす傑作。痛快なアクション、おおらかなユーモア、青春期特有のリリシズムと、そのすべてがうまく融け合い、見事な青春絵巻を展開している。昭和初期、岡山中学の南部麒六は“喧嘩キロク”とあだ名されるほどの喧嘩好き。配属将校にたてついて放校になり、会津へと転校する。そこでキロクは自らの腕っぷしで硬派の頭株にのし上がっていく。一方で下宿屋の娘・道子に想いを寄せるが、道子は修道院に入ると言いキロクに別れを告げる。キロクは敵対する会津中学に大決戦を挑み、勝利するが、“もっと大きな喧嘩をしたい”と東京へ向かう……。当時22歳の高橋英樹が硬派中学生を好演。ヒロイン役の浅野順子はこの作品ののち、すぐ大橋巨泉と結婚し引退したが、彼女の可憐さはこの作品の中で、永遠不滅の輝きを保ち続けている。

  • 雁〈1953年〉

    制作年:

    森鴎外の小説を豊田四郎が映画化した。舞台は明治時代の東京。貧しく育ったお玉は高利貸しの妾になり、無縁坂に家をもらって住んでいる。毎日坂を散歩しにやって来る大学生に憧れるようになったお玉は、ある日心を打ち明けようとするが、折しも大学生は海外留学に出発するところだった。彼は去り、また単調な生活が始まる……。人生の不遇に耐えながらもシンの強い女を高峰秀子が好演。戦中から戦後にかけて長いスランプにあった豊田監督は、この1作で久々に本領を発揮した。特に明治の情緒たっぷりの美術とカメラワークが素晴らしい。1966年、大映の池広一夫監督によるリメイク作品がある。

  • 東京流れ者

    制作年:

    解散した倉田組でその名を知られた男“不死鳥の哲”。今はカタギとなった組長とともにクラブ経営をしようとするが、その資金繰りに苦慮し、倉田組の財産ともいうべきビルを担保に入れる。このビルを、かつての対抗勢力・大塚組が狙っていたことから、哲はやっかいごとに巻き込まれて東京を追われる。そして新潟、北九州と流れ歩くが、安住の地を見いだすことができない。結局東京に戻ってきた哲は組長の倉田が敵方に寝返っているのを知って激怒する。そして最後の対決が……。川内康範のオリジナル・シナリオを異才・鈴木清順が監督した実に奇妙な味わいのある一編。ハードボイルド・タッチの東京編、任侠映画風の新潟編、コメディ・タッチの北九州編とまるでオムニバス映画のような構成が、主題歌『東京流れ者』にのせてミュージカルさながらのテンポで描かれていく。清順一流の現実から逃避した美学があふれる怪作。

  • 刺青一代

    制作年:

    独特の様式美が爆発、ファンを熱狂させた鈴木清順監督の秀作。日活B級アクションとして作られたありきたりの任侠映画のようでありながら、ラストに至って突如、歌舞伎にも似た舞台的=作劇的な展開を見せる。その破天荒なイメージは清順美学の最も顕著な一例として特筆されるものである。昭和の初め、ヤクザの鉄太郎は渡世の掟に従い人を刺した。堅気の弟との別れ際、追手とのいざこざで弟も人を殺してしまう。兄弟はそろって満州へ逃げのびようと、とある港町へ。しかし金をだまし取られ足止めを食う。旅費を稼ぐため人夫としてまじめに働く二人だったが、追っ手に執拗に追われ、またその町のヤクザの争いにも巻き込まれて、兄をかばうように弟は切り殺されてしまう。守るものを失った鉄太郎は怒りを胸に一人、組の屋敷へ殴り込む。血に染まる空、轟く雷鳴、次々に開かれる襖の色・色・色……。背中一面に鮮やかな刺青を見せながら、激しい立ち回りの末、鉄太郎はついに復讐を遂げるのだった。

  • 肉体の門〈1964年〉

    制作年:

    田村泰次郎のベストセラー小説の、鈴木清順監督、野川由美子主演による2度目の映画化。敗戦直後の東京を舞台にたくましく生き残るボルネオ・マヤら5人の娼婦が、野性味あふれる復員兵の伊吹新太郎をめぐって欲望と嫉妬に狂う。鈴木清順が野川由美子主演で監督した3部作「春婦伝」「河内カルメン」の第1作。野川由美子は主人公の娼婦ボルネオ・マヤに扮して全裸のからみや、娼婦たちのすさまじいリンチ・シーンを文字通り体当たりで熱演した。清順と名コンビの木村威夫による様式的な美術も効果を上げた。

  • 河内カルメン

    制作年:

    女が美貌を武器に、したたかになっていく過程を描いた今東光の原作が、独特の清順ワールドの中に再構成された異色作。河内に生まれたセクシー娘は、町の男たちに強姦されたことと、病弱な父親を顧みず生臭坊主を家に連れ込む母親にいや気がさしたことが原因で、家を出て大阪に向かう。ここで彼女はホステスをしながら、様々な男たちと出会い別れ、成長していく……。日常シーンに突如として現れる火・水などの奇妙な清順的モチーフが、モノクロ映像と相まって、オカルト的なまでの夢幻的趣を出す。またひょろ長いアパートの明と暗を効果的に用いた演出を多くの評論家が称賛している。

  • 侠花列伝・襲名賭博

    制作年:

    昭和初期の上州湯治場・鹿沢を舞台に、芸者と博徒の叶わぬ恋を描く任侠純愛映画。追われの身のヤクザ・柿沢は芸者の志満に危ないところを助けられ、二人は恋に落ちる。しかし、志満は温泉を仕切る向田組の若棟梁の許婚であった。やがて若棟梁は柿沢の気骨に打たれ、身を引くのだが……。

  • 野獣を消せ

    制作年:

    渡哲也主演・長谷部安春監督によるニュー・アクション。米軍基地のある地方都市にプロハンター・浅井がやって来る。彼の妹は地元の不良グループによってレイプされ、自殺していた。浅井は、不良グループのメンバーを捜し出し、野獣を狩るように次々と殺していく。

  • 嵐の勇者たち

    制作年:

    暗黒街のボスのシンジケート結成を祝うパーティーの席上でともにボスに恨みを持つ二つのグループ(石原裕次郎率いる元刑事組と渡哲也率いるボスにつぶされた組織の生き残り組)が彼の愛妾を狙う。渡のグループが妾の誘拐に成功し、隠れ場所に油壷のボスの別荘を選ぶが、シンジケートは渡一派も石原一派もひとまとめにして消してしまおうと攻撃を開始。二派は連合して敵を迎え撃つことに。石原一派に二谷英明、浜田光夫ら、渡一派に郷英治、藤竜也ら、そしてボスの愛妾・浜美枝の助手たちには吉永小百合、山本陽子らを配した賑やかなオールスター日活アクション。舛田利雄が登場人物を手際よくさばく。

  • みな殺しの拳銃

    制作年:

    長谷部安春監督によるハードボイルド・アクションの佳作。ヤクザ組織の卑劣な手段に3兄弟が反撃に出る。組織の縄張り内の賭場や遊戯場を荒らし回り、ボスを殺すが次男も銃弾に倒れる。長男は、単身ライフル片手に幹部らとの最後の決戦に挑んでいく。

  • 関東無宿

    制作年:

    映像派・鈴木清順と美術・木村威夫が生んだ様式美あふれる任侠映画。平林たい子の原作『地底の歌』はすでに1956年に野口博志監督の手によって映画化されているので、これが2度目となった。今回の映画化では、小林旭に眉を太く描かせるなどして歌舞伎の様式を取り入れ、主人公の情念の象徴である赤を中心にした色彩設計がなされている。特に、クライマックスで主人公が敵方の賭場で相手を斬った瞬間、背後の襖がスローモーションで倒れていき、真っ赤なホリゾントが画面一面に映るシーンは、まさに清順=木村の真骨頂だ。伊豆組の幹部・鶴田は、吉田組に押されている組のことで親分と意見が対立。ある日、鶴田は賭場で出会った女が有名なイカサマ博奕打ちの女であることを知った。しかし、そうとは知りつつも鶴田はその女に惹かれていく。そして、その女の亭主であるイカサマ博奕打ちと勝負がしたいと思うのだった……。

  • 悪太郎〈1963年〉

    制作年:

    時は大正初期、悪太郎の異名をとり次々に転校を繰り返す青年、紺野東吾の青春を描いた鈴木清順の佳作。このあと、清純美学の立役者となる美術の木村威夫が、スタッフに初参加。小道具となる巻き紙の手紙を木村自らが書くなど、こだわりの美学の片鱗が見られる。

  • 神々の深き欲望

    制作年:

    神話が息づく南の島を舞台に、伝統と近代化との相克、日本民族の根源的な生と性、さらには日本の風俗のルーツまでをも描ききった今村昌平の最高傑作。今村作品としては初のカラー映画だが、南島の陽光と自然が最大限に効果をあげている。南方に現代文明からとり残された島があった。島民は原始的な農耕と土俗信仰に生きているが、そんな島にも東京から観光開発の調査のため、都会人が入り込んで来る。島の神事をつかさどる一家は、一方で近親相姦の一族として島民からさげすまれていた。そして兄妹相姦の果てに悲劇が待ち受けて……。原始的な性により、男を虜にする女の性の強烈さを沖山秀子が好演。

  • 春婦傳

    制作年:

    同じ原作を映画化した谷口千吉の「暁の脱走」と比較され、公開当時は失敗作の烙印を押された不運な作品だが、時を経て清順再評価の気運とともに、この映画も見直されてきた。撮影当時は中国と国交がなく、御殿場の広野に中国の山脈を合成したという清順映画の中で珍しく特撮を多用した作品。激戦下で傷ついた男と塹壕の中で横たわり、空を見上げる女の目に砲火が花火のように美しく映えるシーンに、清順独特の映像美が見られる。第二次大戦中の天津、気性の激しい売春婦の春美は、副官の当番兵をしている三上に惹かれる。副官に言いなりの三上を反抗させようと春美は三上をけしかけ、二人は肉体を交わし合う。だが、それを知った副官は三上を最前線へと送った。一時は八路軍に捕えられた三上は無事に帰隊するが、軍法会議にかけられ……。宣伝では膨大な製作費を使った大野心作とうたわれたが、その実「ビルマの堅琴」(1956)の小道具の残り物を使うなど苦労があった。“日活流れ者”の清順らしいエピソードだ。

  • サンダカン八番娼館 望郷

    サンダカン八番娼館 望郷

    制作年:

    第4回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した原作を、社会派の熊井啓が映画化した感動作。東南アジアから売春の出稼ぎに来た“ジャパゆきさん”の方が有名だが、その言葉のもととなった“からゆきさん”の悲しく衝撃的な話を力強く描いている。この作品の3年後に他界した大女優・田中絹代の名演は永遠に忘れられることはないだろう。女性史研究家の三谷圭子は、“からゆきさん”と呼ばれる海外売春婦のことを調べているうちに貧しく孤独に暮らす老婆と出会う。圭子は老婆の家で共同生活をしながら、老婆の語る過去を記録していく。カットバックで回想されるそれは、想像もできないほどの重い事実だった。

  • ひかりごけ

    ひかりごけ

    制作年:

    昭和18年の冬、北海道で4人を乗せた船が座礁し、船長一人が生還した。しかし船長には、残りの3人の死体の肉を食べて生き延びたのではないかと疑惑がかかる。果して極限状況下で4人に一体何があったのか。人間の生と存在に鋭く問いかけた力作。

  • あゝひめゆりの塔

    制作年:

    今井正の「ひめゆりの塔」と同じ太平洋戦争沖縄戦に臨時看護婦部隊として従軍し、全員が戦死した沖縄師範女子生徒と県立第一高等女学校で結成された、ひめゆり学徒隊を描いた作品。今井版はリアリズム描写で貫かれているが、この舛田利雄版では吉永小百合と浜田光夫という青春映画のコンビを配し叙情的に処理している。

  • 夢みるように眠りたい

    制作年:

    昭和初期の東京。私立探偵・魚塚に、月島桜という老女から娘を探してくれとの依頼がくる。調査を進めるうちに魚塚は依頼主はいにしえの名女優で、彼女がかつて主演した映画「永遠の謎」はラスト・シーンを残して未完に終わったことを知る。魚塚はさらに意外な事実を発見する……。林海象のデビュー作で、探偵ものの定番を破った怪作。

  • 上を向いて歩こう

    制作年:

    アメリカでもNo.1になった坂本九の大ヒット曲『上を向いて歩こう』に想を得た歌謡メロドラマ。主演は坂本自身、監督は日活アクションの数々の名作を生みだした舛田利雄で、少年鑑別所を脱走した若者が音楽を通じて更生の道を歩み出す過程を生き生きと描いている。

  • わが命の唄・艶歌

    制作年:

    五木寛之の『艶歌』を映画化した舛田利雄監督作品。ヒット競争に明け暮れるレコード界の内幕を暴きながら、艶歌に生涯を賭けた男たちの人間像を描き出し、艶歌と日本人の心情との関係を考えさせる。売り出し中の新人歌手に扮した水前寺清子が好演。

  • 霧笛が俺を呼んでいる

    制作年:

    赤木圭一郎が歌う主題歌がヒットしたムーディーな日活アクション映画。下敷きはイギリス映画「第三の男」であるが、舞台を霧に包まれた港町に設定することで、独特の雰囲気を醸し出している。冒頭からラストシーンに至るまで、この霧と霧笛のイメージは繰り返し画面に登場し、圭一郎とヒロイン・芦川いづみの淡い恋とミステリアスな事件の重要な道具立てとなっている。船のエンジン故障で陸に上がることになった航海士・杉は旧友の浜崎を訪ねて、彼が2週間前に突堤で溺死体で発見されたことを知る……。

  • 千利休 本覺坊遺文

    制作年:

    千利休はなぜ死ななければならなかったのか? 歴史の秘める謎にスポットをあてた井上靖の原作を、社会派の熊井啓が映画化。オール男優キャストにより、武士のような求道的生き方をした男、利休の精神面にスポットをあて、同時期に公開された勅使河原宏版の「利休」とは違った重厚な作りになっている。利休が死んで27年後、人里離れた隠宅に住む利休の愛弟子・本覚坊は、ある日、織田有楽斎のもとを訪れる。有楽斎は、今も、利休が秀吉に切腹させられた理由を知りたがっていた。本覚坊は有楽斎に問われるまま、死に至るまでの利休の行動を語り始めるのだが……。かつて同じ熊井啓の「お吟さま」で秀吉に扮した三船敏郎が、今度は自分の道と密約に殉じた男・利休を力強く演じている。ビデオタイトルは「本覺坊遺文 千利休」。

  • 俺たちの血が許さない

    制作年:

    日活時代の鈴木清順が最もノッていた頃の作品。ヤクザの兄と会社員の弟が、暴力団の抗争に巻き込まれる。恋人を殺され復讐を誓う兄が、それでも弟にだけはまじめな一生を送らせようとするが……。車に降る不思議な雨の効果が有名。

  • 嵐来たり去る

    制作年:

    石原裕次郎、浅丘ルリ子が共演した舛田利雄の人情アクション。時は明治37年、日露戦争たけなわの頃。出征していった親友との約束を守り、その弟と妹の相談役になった板前・富坂の英五郎。彼は、親友の弟、妹、そして将来を誓い合った芸者・小春を守るため、悪どい小松川一家に戦いを挑んでいく。

  • 深い河

    制作年:

    「海と毒薬」に続き、またしても遠藤周作の世界に熊井啓が挑んだ1本。成瀬美津子は、満たされぬ心を埋める“何か“を求めてインド・ツアーに参加した。美津子は自由奔放な学生時代に、クリスチャンである大津と出会い、誘惑して信仰を捨てさせたことがあった。“神に勝った“ものの心の空虚さは埋められず、結局、美津子は大津を捨てる。今回の聖地ベナレス行きは、傷心のまま美津子の前から姿を消した大津を探すための旅でもあった。ベナレスの町で、大津との再会を果たした美津子は、雄大なガンジスの流れの中で自分の人生の意味を理解していく……。

  • タンポポ

    制作年:

  • 香港パラダイス

    制作年:

    香港を旅行中のツアー・コンダクターが、秘宝の盗難騒ぎに巻き込まれていくコミカルなアクション映画。斉藤由貴がTV『スケバン刑事』以来久々の地に着いたアクションを披露し、そのドタバタぶりが魅力的な作品となった。ひとくせもふたくせもある俳優たちを要所要所に散りばめた金子修介演出も快調だ。

  • OLD SALMON/海をみつめて過ぎた時間

    制作年:

    【映像を聴き、歌を見る幻想的なビジュアル体験】 『深い河』などを手がけた映画美術の巨匠、木村威夫が87歳にして生み出したシュールな映像作品。セリフをいっさい排除し、歌とイメージ映像を重ね合わせてアーティスティックな世界を構築。五感で味わう幻想の世界を堪能してみよう。

  • ふざけろ!

    制作年:

    現在は活動休止中のコント・グループ“B-21スペシャル“の初主演作で、お人好しの銀行強盗と、その人質になった客や銀行員、そして彼らを包囲した警官隊との珍妙なやり取りをコミカルに描いたナンセンス・コメディ。コメディアン・玉川良一の愛弟子である玉川長太が初メガホンを執っている。

  • ノストラダムス戦慄の啓示

    制作年:

    1999年7月の地球壊滅を予言したと言われる、中世フランスの医学者ノストラダムス。本作は愛なき現代の地球がその予言通りに壊滅していく様と、宗教団体“幸福の科学“の教義に基づく“救済“の過程を神秘的に描いたSFスペクタクル巨編だ。ハリウッドにて“シネオン“技術を使ってデジタル合成されたリアルなCGをはじめ、全体の9割に及ぶ特撮シーンが見もの。

  • 黄金花-秘すれば花、死すれば蝶-

    制作年:

    【91歳、木村威夫監督による長編第2作】 日本映画史上最高齢での長編劇場映画デビューを果たし、ギネスブックにも登録された木村威夫監督の最新作。老人ホームで暮らす植物学者の夢と現実との狭間を行きかう時空を超えた魂のドラマが展開する。91歳とは思えない木村監督のみずみずしい発想力の光る映像表現がユニーク。原田芳雄や長門裕之、松坂慶子らベテラン俳優の競演も見どころだ。

  • 黄金花-秘すれば花、死すれば蝶-

    制作年:

    【91歳、木村威夫監督による長編第2作】 日本映画史上最高齢での長編劇場映画デビューを果たし、ギネスブックにも登録された木村威夫監督の最新作。老人ホームで暮らす植物学者の夢と現実との狭間を行きかう時空を超えた魂のドラマが展開する。91歳とは思えない木村監督のみずみずしい発想力の光る映像表現がユニーク。原田芳雄や長門裕之、松坂慶子らベテラン俳優の競演も見どころだ。

  • 親馬鹿大将

    制作年:

    柳家金語楼と三益愛子が絶妙なコンビネーションを見せる明朗喜劇。金に目のない大山夫婦は、金融業を営みインフレで苦しむ人を操っていた。ところが、100万円の偽札をつかまされたあげく、空巣に入られて無一文に。金に汚ない親を、うとましく思っていた二人の子供はこれを喜び、一家は一つになって大山家再建に乗り出していく。

  • 小森生活向上クラブ

    制作年:

    【冴えない中年課長は正義の味方か、それとも……】 家庭と職場でストレスにさらされている冴えない小森課長。しかし、ある事件を機に彼の中の怒りが爆発!社会に個人的な制裁を加えているうちに、いつしか周囲に支持者が集まり……。ブラックな笑いと、現代社会の底を見通す寓意が見事にマッチした新感覚コメディ。舞台や映画で数々の名演を見せてきた古田新太が本作で映画初主演を果たしている。

  • 馬頭琴夜想曲

    制作年:

    【目を奪われる麗しき幻想世界】 日本映画界を代表する美術監督、木村威夫の監督第3作。弦と弓を馬の尾の毛で作った弦楽器、馬頭琴と共に教会に捨てられた主人公、世羽の時空を超えた愛の物語が、まばゆいばかりの極彩色の映像と幻想的な音楽で表現される。『ツィゴイネルワイゼン』をはじめ、木村が繰り返しコンビを組んできた映画監督・鈴木清順が“俳優“として登場しているのも見どころのひとつ。

  • 筆子・その愛/天使のピアノ

    制作年:

    【日本の福祉のために尽力した女性の実話】 福祉という概念が根付いていない明治の時代に、知的障害児への教育をに取り組んだ夫を支え、日本の社会福祉の礎を築いた実在の女性、石井筆子の生涯を描く。 監督は、自らも知的障害を持つ娘の母として奮闘する山田火砂子。主人公の筆子を演じるのは、『地下鉄〈メトロ〉に乗って』の常盤貴子、その夫・亮一役には、歌舞伎界で女形として人気を集める市川笑也が扮する。

  • 無花果〈いちじく〉の顔

    制作年:

    【女優・桃井かおり渾身の監督デビュー作】 いまや国際派女優として活躍する、桃井かおり。その彼女が満を持して監督デビュー。自らが発表した小説を元に脚本も手がけた意欲作は、一見ありふれた日々を送っているかに見える家族のドラマチックな日常と、人と人とのつながりを描いたもの。ヒロインに扮するのは、本作が初の映画主演となるお笑いタレントの山田花子。桃井監督も絶賛の山田の女優姿にも注目だ。

  • ガッツ伝説/愛しのピット・ブル

    制作年:

    【心優しき人情男をガッツが熱演! 】 天然ボケの爆笑エピソードをまとめた自著が爆発的にヒットするなど国民的人気を得ているガッツ石松が主演した人情ドラマ。東京近郊の商店街を舞台に、心優しい男と人妻の織り成す淡い恋物語が綴られる。クライマックスで和太鼓を打ち鳴らす、ガッツの男気あふれるバチさばきが感動的だ!

  • 対決

    制作年:

    大正末期から昭和初期にかけて、渡世の義理を貫き通そうとするヤクザを描く任侠アクション映画。上州の芝寅一家は新興勢力の高安一家に殴り込みをかけ、お互いの親分の死で終わった。すべての罪をかぶり自首した芝寅一家の直次郎が6年後に出所したとき、町は両方の大貸に支配されていた。

  • シベリア超特急5

    制作年:

    【反戦を訴え、水野晴郎が5度叫ぶ】 映画評論家・水野晴郎の代名詞となった『シベリア超特急』シリーズの最新作は、義経伝説をモチーフにした若き冒険家の活躍を描く娯楽大作。シリーズ初となる本格アクション・シーンの数々や、CGで構築した万里の長城など見所満載。全作品に共通する戦争反対のテーマも相変わらず健在だ。

  • 夢幻彷徨

    制作年:

    【映画美術界の巨匠が描くみずみずしい映像詩】 鈴木清順、熊井啓、黒木和雄ら名匠たちの作品を手がけてきた映画美術の第一人者、木村威夫が85歳にして初めて監督を務めた中編。自らの戦争体験に基づき、戦火の中で出会った男女の恋の行方を描く。セリフを一切排し、幻想的な映像と音楽だけで構成された前衛的な作品。ヒロインを演じた元ストリッパーの藤野羽衣子による魅惑的なダンス・シーンも印象的だ。

  • シベリア超特急3

    制作年:

    【シリーズ最大のスケールで展開する殺人ミステリー】 MIKE MIZNOこと映画評論家、水野晴郎が放つミステリー・ロマンの第3弾。今回は約60年の時を隔てた壮大なスケールの物語が展開。もちろん水野監督お得意の大ドンデン返しも炸裂する。

  • 北の岬

    制作年:

    辻邦生の原作を熊井啓が妻・桂明子とともに脚色、自らメガホンを執った恋愛ドラマ。ヨーロッパから日本へ向かう船の中で出会った自動車エンジニアの光雄と修道女、テレーズの悲劇的な恋の行方を綴っている。テレーズを演じるのは、C・ジャドだが、彼女の声は、岩崎加根子が吹き替えている。

  • 海は見ていた

    制作年:

    【黒澤明が残した女性讃歌颯爽と綴られる希望のかたち】 黒澤明が着手しながら映画化を断念したシナリオに『日本の黒い夏・冤罪』の熊井啓が挑戦。客に惚れやすい娼婦が挫折の果てに希望を取り戻すまでを、ユーモラスかつ颯爽と描き切る。

  • いのちの海・Closed Ward

    制作年:

    【有明の海を舞台に描かれる少女と精神病患者の交流記】 心に深い傷を持つ少女が精神病患者たちの励ましにより自己を取り戻していく姿を、病人が起こした殺人事件の背後にあった真実と共に描く。主演に抜擢された上良早紀の瑞々しい演技が光る。

  • 『紅の拳銃』よ永遠に

    制作年:

    【日活のプロ&アマ映画人が情熱を注ぎ込んだ記念作品】 日活芸術学院の学生と撮影所のプロ・スタッフが手を組んで作り上げた、青春映画。和製ジェームス・ディーンこと赤木圭一郎に魅せられ、映画製作を決心した高校生の姿を描く。

  • 夜のバラを消せ

    制作年:

    舛田利雄監督と石原裕次郎のコンビによるムード・アクション。政界の黒幕から指令を受けた徳川新六は、政治粛正の名のもとに、腐敗した政治家どもを自らの肉体を武器にして次々に失脚させていく。しかし、彼はやがて、自分が操り人形でしかないことに気がつく……。日活初出演の由美かおるがキュートな魅力を見せる。

  • 昭和のいのち

    制作年:

    石原裕次郎をはじめ、当時の日活オールスター・キャストによる任侠ものの大作。昭和初期、主人公は右翼テロ組織の刺客だったが、首相暗殺に失敗。危ないところをテキ屋の親分に助けられ、その道に生きようとする。ラスト、大義名分のためではなく自分のために殴り込みに出かける主人公のクローズ・アップが印象的。

  • 前科 ドス嵐

    制作年:

    渡哲也主演“前科“もの第2作。出所した主人公は博徒の長老のもとへ身を寄せるが、長老は悪玉の組長によって殺される。主人公は、単身殴り込み組長を刺し殺す。小沢啓一の演出には“無頼“シリーズほどの情念が感じられなかった。

  • 女の警察・乱れ蝶

    制作年:

    “女の警察“篝正秋は、悪どいホステスの引き抜きに怒り心頭。妹を人質にとられていた敵方の部下とともに悪の巣に乗り込む。無頼シリーズの小沢啓一が監督。なお、製作会社のアロー・エンタープライズとは小林旭のプロダクションだが、それほど入れこんだ割には作品の質は低い。

  • 若い川の流れ

    制作年:

    興行的にも批評的にも大成功した前作「陽のあたる坂道」に続いて、田坂が再び石坂洋次郎原作に取り組んだ作品。脚色も前作に引き続き池田一朗が担当している。石原裕次郎演じる豪快な青年社員をめぐって展開される二人の女性の恋のさやあて合戦が明るいタッチで描かれていく。田坂にとっては日活最後の作品となった。

  • 無頼より 大幹部

    制作年:

    藤田五郎の自伝的小説『無頼』を舛田利雄監督・渡哲也主演で映画化。3年間のムショ暮らしから戻った一匹狼のヤクザ・藤田五郎は、上野組の悪らつなやり口に怒り、単身殴り込みをかける。

  • 関東破門状

    制作年:

    伯父を殺して破門の身となった寺田二郎が頼った、古き良き美徳をもったヤクザ一家。そこにふりかかる大組織の暴力。二郎の怒りはついに爆発する……。

  • 親鸞・白い道

    制作年:

    過激な言動ゆえに流罪となって都を追われた親鸞が、釈放後に新天地を求めて旅立っていく姿を壮大なスケールで描いた作品。三國自身が構想に15年かかったという書き下ろし小説を映画化、親鸞役はオーディションで選ばれた新人・森山潤久を起用した。

  • やくざの横顔

    制作年:

    4年前、兄の仇を討って父に勘当されていた本堂哲平は、数人の男に襲われたところを銀造に救われた。やりきれない気分の哲平は、ふと知り合ったりつ子を心のよりどころにしている。しかし、りつ子は銀造の情婦で、銀造は哲平を狙う殺し屋であった。内田良平が愛する女の幸せのために、自らの命を犠牲にする殺し屋をムードたっぷりに演じている。脇役にも焦点を当てたヤクザ・アクション。

  • 続・警察日記

    制作年:

    田舎の警察署に勤務する好人物たちが、右往左往するさまをスケッチ風に描いたもの。ヒット作の続編だが、ストーリーは独立している。森繁、東野、杉村などの人気者が抜けた穴を、前作では脇だった伊藤の格上げをはじめ、大坂、安部、林、北林ら通好みのキャスティングで埋めているあたりが憎い。風速50メートルの台風が近づき、磐梯山のふもとの牛方町は大騒ぎ。結婚を明日に控えた娘の鉄道自殺未遂に始まって、ストリッパー上がりの女の無責任な予言騒動、バス会社の女車掌身体検査をめぐる悶着、公金横領犯の出没、もぐり産婆の逆襲など、気の良い警察官たちを悩ます数々の難事件(?)が展開する。

  • 硫黄島

    制作年:

    名優として知られる宇野重吉の監督作品。1956年に「あやに愛しき」で監督デビューした宇野としては5作目に当たる作品で、日米戦争の激戦地・硫黄島から生きて帰った男が、戦友を死なせたことで苦悩し、その罪悪感ゆえに再び硫黄島に渡って自らの命を絶つという、ミステリー仕立ての厳しい人間ドラマである。

  • 夢の女

    制作年:

    お浪は借金のために娘を里子に出して洲崎遊廓に身を売った女。花魁として売れてきた頃、お浪は娘が里子先でひどい仕打ちを受けていると耳にして、子供を引き取ろうと決心する。お金を稼ぐため、身を粉にして働き始めたお浪にひいきの客は愛想をつかしてしまう……。玉三郎が描くきらびやかな女の情念の世界。女性の美を追求した映像に加え、お浪の世話をやく女郎屋の下働き・お松に扮した樹木希林の好演が光る。

  • 霧の中の男

    制作年:

    石原慎太郎の原作・脚本を蔵原惟繕が監督した日活アクションの一編。捕虜収容所での生活から賭博場荒らし、殺し屋という道を歩んだ男の数奇な運命を、回想形式で綴る。葉山良二がギャング役に初挑戦。情婦に扮する左幸子が日陰の女の哀しさを好演している。影を巧みに使った画面構成が秀逸。

  • 花と怒涛

    制作年:

    「関東無宿」に続く小林旭と鈴木清順のコンビによる任侠アクション。ストーリー以上に、大正中期の浅草のセットが印象的である。幅広のオペラ・ハットに黒マントという、“ペラゴロ・スタイル“の殺し屋に扮する川地民夫が強烈なインパクトを残し、主役の旭をすっかり食ってしまった。

  • 花と怒涛

    制作年:

    「関東無宿」に続く小林旭と鈴木清順のコンビによる任侠アクション。ストーリー以上に、大正中期の浅草のセットが印象的である。幅広のオペラ・ハットに黒マントという、“ペラゴロ・スタイル“の殺し屋に扮する川地民夫が強烈なインパクトを残し、主役の旭をすっかり食ってしまった。

  • 嵐の中を突っ走れ

    制作年:

    当初、アウトサイダーとしてデビューした裕次郎は、年輪を重ねるにつれて、体制内のヒーローに変貌していった。これはその先駆けの一本。女子高に赴任した熱血教師は、女子高生や芸者に大モテ。そんな男が水産研究所の悪事を暴き、自分のせいで職を失った恋人の父を復職させて街を去るまでを描く。

  • 兄貴

    制作年:

    区割整理の裏情報をつかんだヤクザたちが、あるバーの立ち退きを強行。しかし哀れなマダムが世をはかなんで自殺したことから、幹部の一人だった石井は足を洗う決心を固める……。“ダンプ・ガイ“こと二谷英明主演のギャング映画。彼を“兄貴“と慕う少年の視点から描かれた、日活アクションの佳編。

  • 悪太郎伝 悪い星の下でも

    制作年:

    昭和初期の河内、父は飲んだくれだが自らは秀才という青年・鈴木重吉が、二人の少女の間で揺れるさまを、叙情的に描いた鈴木清順の佳作。「悪太郎」に始まり、「けんかえれじい」で結晶する清順流青春映画の中間を成す作品。美術は名コンビ、木村威夫。

  • 大幹部・殴り込み

    制作年:

    西尾組の準幹部・風間哲と石岡、野寺の3人は組のために懲役刑に服する。刑期を終えて出所した哲は、平田組がわが者顔にのさばり、兄弟分までがこれにならうのを見るに見かねて、殴り込みをかける。

  • ZIPANG ジパング

    制作年:

    伝説の黄金国ジパングを巡り、盗賊に賞金稼ぎ、加えて徳川幕府にジパング王国などが入り乱れて展開されるエンターテインメント時代劇。林海象監督の突拍子もないアイデアがノンストップで繰り広げられる前半は楽しめるが、ジパングに乗り込んでからの後半が失速気味だ。成田三樹夫の遺作となった。

  • MUSASHI

    制作年:

    若き日の宮本武蔵の実体に迫るアクション・ドラマ。二十歳の時、武蔵は父の仇である無二斎と果たし合いをし、仇を取ることができる。その後、壱岐の島に渡った武蔵は、島で松浦党という和冦が略奪の限りを尽くすのを目にする。武蔵は、松浦党に立ち向かう決意をするのだったが……。

  • 曼荼羅〈MANDARA〉 若き日の弘法大師・空海

    制作年:

    これまで謎とされていた、弘法大師・空海が唐に渡る前後7年の青年時代を描く、日中国交正常化20周年を記念した日中合作映画。山岳修行中に大日教の存在を聞き、大和に赴いた真魚は、大日教を得度し、名を空海と改めて遣唐留学生として唐に渡る。長安へ向かった彼は、そこで密教の奥義を会得する。

  • 激走トラッカー伝説

    制作年:

    全国を股にかける“アート・トラッカー“を主人公に、5日間で日本を一周するという伝説に挑戦する男たちの姿を痛快に描く。従来の東映の“トラック野郎“シリーズを思わせる人情劇だが、トラッカーたちの日常はよりリアルに描写。男気あふれる主人公の自衛隊崩れのトラッカーを渡辺裕之が好演。

  • 今日のいのち

    制作年:

    病院の再建に奔走する理子と、彼女をいちずに慕う年下の男・岳二との恋愛を描いたメロドラマ。前年の「太陽の季節」でデビューした石原裕次郎が岳二の恋のライバルとして出演している。原作は「女中っ子」に続いて由起しげ子の作品が選ばれた。

  • 三匹の野良犬

    制作年:

    小林旭扮する主人公は、保税倉庫からダイヤを強奪して警備員を殺した犯人の濡れ衣を着せられ、投獄される。彼は、復讐に燃えて脱獄するが……。旭に協力する金庫破りの名人、金持ちのプレイボーイと日活のスター3人をそろえたアクション作品。

  • 海を渡る波止場の風

    制作年:

    宍戸錠が前作の悪役からライバル役へと昇格した。大金を積んだセスナとともに消えた弟を探して、鹿児島に現れた浩次。彼は弟の婚約者と一緒に背後にいる敵の正体を暴くが……。“渡り鳥“シリーズに比べると話は暗いが、錠のコミカルな金庫破りは旭との掛け合いとともに一見の価値あり。

  • 少年時代

    少年時代

    制作年:

    戦局が悪化の一途をたどる昭和19年。東京から富山に縁故疎開することになった小学5年生・進二の田舎体験記。力で相手をねじ伏せるガキ大将、強きになびき弱きをいじめるデブッチョ、策略家の副委員長――少年たちの小社会が軍国・日本の気運を反映して、権力抗争の場になっていくさまを、カメラは厳しく見つめる。そんな時代の流れに逆らう軍国少年の矜持、純情、悲哀がにじみ出てくる演出が見事だ。柏原兵三の小説『長い道』を藤子不二雄Aが『少年時代』として漫画化。これを山田太一がシナリオ化する、という過程を経ている。井上陽水の主題歌もヒットした。

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