ROMA/ローマ 関連記事

  • 第91回アカデミー賞授賞式が開催

    <アカデミー賞総括>Netflixは作品賞受賞ならず オスカーの壁はまだ厚い?

    映画

     Netflixにとって、オスカーの壁は、やはり厚かった。ハリウッドのアワード予測エキスパートの大多数が『ROMA/ローマ』を予測する中、作品賞に輝いたのは『グリーンブック』だった。@@cutter このアワードシーズン、各批評家賞を総なめしてきた『ROMA/ローマ』だが、オスカーに投票するアカデミーは、実際に映画を作る業界関係者の団体だ。劇場公開と同時、あるいはたった数週間後にストリーミングで配信するNetflixがスタジオや配給会社のパートナーである興行主と摩擦を起こし、映画人の間でも「Netflixは映画ではなくてテレビではないのか」という声がまだ残る中、もし『ROMA/ローマ』がオスカー作品賞を受賞すれば、業界の大変化を意味することになった。アカデミーは、まだその用意ができていなかったということだろう。  だが、『ROMA/ローマ』に同情は不要だ。今作は、監督、外国語映画、撮影の3部門で受賞し、アルフォンソ・キュアロンは3度も受賞スピーチをしたのである。もっとも、これらの部門の獲得は、想定内だった。ほかに予想どおりだったのは、ラミ・マレック(『ボヘミアン・ラプソディ』)の主演男優、マハーシャラ・アリ(『グリーンブック』)の助演男優部門受賞だ。意外だったのは主演女優部門。この部門は、ここまでほとんどを制覇してきた上、これで7度目のノミネーションなのに一度も受賞をしていないグレン・クローズ(『天才作家の妻 40年目の真実』)でほぼ確定と思われていたのに、受賞したのはオリヴィア・コールマン(『女王陛下のお気に入り』)だったのだ。コールマン本人にとっても相当に驚きだったようで、嬉し涙とユーモアにあふれるそのスピーチは、今回、最もチャーミングで、思い出に残るものとなった。  授賞式そのものは、無難に終わった感じ。30年ぶりにホストなしとなった今回は、その分、ジョークや演出が少なく、賞をあげるイベントという本来の形に戻ったといえるが、それでも3時間以内に終わらせるという目標は達成できていない。来年に向けて、アカデミーがどんな思索をするのか、今から気になる。  第91回アカデミー賞の受賞結果は以下の通り(★が受賞) ■作品賞 『ブラックパンサー』 『ブラック・クランズマン』 『ボヘミアン・ラプソディ』 『女王陛下のお気に入り』 ★『グリーンブック』 『ROMA/ローマ』 『アリー/ スター誕生』 『バイス』 ■主演男優賞 クリスチャン・ベイル『バイス』 ブラッドリー・クーパー『アリー/スター誕生』 ウィレム・デフォー『永遠の門 ゴッホの見た未来』 ★ラミ・マレック『ボヘミアン・ラプソディ』 ヴィゴ・モーテンセン『グリーンブック』 ■主演女優賞 ヤリッツァ・アパリシオ『ROMA/ローマ』 グレン・クローズ『天才作家の妻 ‐40年目の真実‐』 ★オリヴィア・コールマン『女王陛下のお気に入り』 レディー・ガガ『アリー/スター誕生』 メリッサ・マッカーシー『ある女流作家の罪と罰』 ■助演男優賞 ★マハーシャラ・アリ『グリーンブック』 アダム・ドライバー『ブラック・クランズマン』 サム・エリオット『アリー/ スター誕生』 リチャード・E・グラント『ある女流作家の罪と罰』 サム・ロックウェル『バイス』 ■助演女優賞 エイミー・アダムス『バイス』 マリーナ・デ・タビラ『ROMA/ローマ』 ★レジーナ・キング『ビール・ストリートの恋人たち』 エマ・ストーン『女王陛下のお気に入り』 レイチェル・ワイズ『女王陛下のお気に入り』 ■監督賞 スパイク・リー『ブラック・クランズマン』 パヴェウ・パヴリコフスキ『COLD WAR あの歌、2つの心』 ヨルゴス・ランティモス『女王陛下のお気に入り』 ★アルフォンソ・キャアロン『ROMA/ローマ』 アダム・マッケイ『バイス』 ■長編アニメ映画賞 『インクレディブル・ファミリー』 『犬ヶ島』 『未来のミライ』 『シュガー・ラッシュ:オンライン』 ★『スパイダーマン:スパイダーバース』 ■短編アニメーション賞 『Animal Behaviour(原題)』 ★『Bao』 『Late Afternoon(原題)』 『One Small Step(原題)』 『Weekends(原題)』 ■脚本賞 ★ニック・ヴァレロンガ、ブライアン・カリー、ピーター・ファレリー 『グリーンブック』 デボラ・ディヴィス、トニー・マクナマラ 『女王陛下のお気に入り』 アダム・マッケイ 『バイス』 ポール・シュレイダー 『魂のゆくえ』 アルフォンソ・キュアロン 『ROMA/ローマ』 ■脚色賞 ブラッドリー・クーパー、エリック・ロス、ウィル・フェッターズ 『アリー/ スター誕生』 ニコール・ホロフセナー、ジェフ・ウィッティ 『ある女流作家の罪と罰』 バリー・ジェンキンス 『ビール・ストリートの恋人たち』 ★スパイク・リー、チャーリー・ワクテル、デイビッド・ラビノウィッツ、ケヴィン・ウィルモット 『ブラック・クランズマン』 ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン 『バスターのバラード』 ■撮影賞 ★アルフォンソ・キュアロン 『ROMA/ローマ』 マシュー・リバティーク 『アリー/ スター誕生』 ロビー・ライアン 『女王陛下のお気に入り』 ウカシュ・ジャル 『COLD WAR あの歌、2つの心』 キャレブ・デシャネル 『Never Look Away(原題)』 ■美術賞 『女王陛下のお気に入り』 ★『ブラックパンサー』 『ファースト・マン』 『メリー・ポピンズ リターンズ』 『ROMA/ローマ』 ■音響編集賞 『クワイエット・プレイス』 『ファースト・マン』 『ブラックパンサー』 ★『ボヘミアン・ラプソディ』 『ROMA/ローマ』 ■録音賞 『アリー/スター誕生』 『ブラックパンサー』 『ファースト・マン』 ★『ボヘミアン・ラプソディ』 『ROMA/ローマ』 ■編集賞 ★『ボヘミアン・ラプソディ』 『バイス』 『女王陛下のお気に入り』 『グリーンブック』 『ブラック・クランズマン』 ■視覚効果賞 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』 『プーと大人になった僕』 ★『ファースト・マン』 『レディ・プレイヤー1』 『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』 ■作曲賞 ★ルートヴィッヒ・ヨーランソン 『ブラックパンサー』 テレンス・ブランチャード 『ブラック・クランズマン』 ニコラス・ブリテル 『ビール・ストリートの恋人たち』 アレクサンドル・デスプラ 『犬ヶ島』 マーク・シェイマン 『メリー・ポピンズ リターンズ』 ■歌曲賞 「When A Cowboy Trades His Spurs For Wings(原題)」/『バスターのバラード」 「オール・ザ・スターズ」/『ブラックパンサー』 「幸せのありか」/『メリー・ポピンズ リターンズ』 「I’ll Fight(原題)」/『RBG 最強の85才』 ★「シャロウ ~『アリー/スター誕生』愛のうた」/『アリー/スター誕生』 ■衣装デザイン賞 ★ルース・E・カーター 『ブラックパンサー』 サンディ・パウエル 『メリー・ポピンズ リターンズ』 サンディ・パウエル 『女王陛下のお気に入り』 アレクサンドラ・バーン 『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』 メアリー・ゾフレス 『バスターのバラード』 ■メイクアップ&ヘアスタイリング賞 ★『バイス』 『Border(原題)』 『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』 ■外国語映画賞 『Capernaum(原題)』(レバノン) 『COLD WAR あの歌、2つの心』(ポーランド) 『Never Look Away(原題)』(ドイツ) ★『ROMA/ローマ』(メキシコ) 『万引き家族』(日本) ■短編実写映画賞 『Detainment(原題)』 『野獣』 『Marguerite(原題)』 『Mother(原題)』 ★『Skin(原題)』 ■長編ドキュメンタリー賞 ★『Free Solo(原題)』 『Hale County This Morning, This Evening(原題)』 『Minding the Gap(原題)』 『父から息子へ ~戦火の国より~』 『RBG 最強の85才』 ■短編ドキュメンタリー賞 『Black Sheep(原題)』 『エンド・ゲーム: 最期のあり方』 『Lifeboat(原題)』 『A Night at the Garden(原題)』 ★『ピリオド 羽ばたく女性たち』

  • 『ROMA/ローマ』のアルフォンソ・キュアロンがアカデミー賞監督賞

    <アカデミー賞>『ROMA/ローマ』のアルフォンソ・キュアロンが監督賞

    映画

     日本時間25日、第91回アカデミー賞授賞式がアメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターにて開催され、最多10ノミネートを獲得したNetflixオリジナル映画『ROMA/ローマ』のアルフォンソ・キュアロン監督が、2度目の監督賞に輝いた。@@cutter 劇場未公開のネット配信長編映画の監督が同賞を受賞するのは、史上初めてとなる。メキシコ出身のキュアロン監督は2014年の女優サンドラ・ブロック主演SF『ゼロ・グラビティ』で、初の監督賞候補に挙がり初受賞を果たしている。それ以前は2001年作『天国の口、終わりの楽園。』で脚本賞、2006年作『トゥモロー・ワールド』で脚色賞と編集賞にノミネートされた。  全編モノクロ映像の『ROMA/ローマ』は、1970年代初期のメキシコが舞台。中流家庭の家族に訪れる激動の1年を、その一家に仕える若い住み込みの家政婦クレオの視点で描く。 <第91回アカデミー賞監督賞:候補一覧(★が受賞者)> ■監督賞 スパイク・リー『ブラック・クランズマン』 パヴェウ・パヴリコフスキ『COLD WAR あの歌、2つの心』 ヨルゴス・ランティモス『女王陛下のお気に入り』 ★アルフォンソ・キュアロン『ROMA/ローマ』 アダム・マッケイ『バイス』

  • 第91回アカデミー賞 外国語映画賞は『ROMA/ローマ』

    <アカデミー賞>外国語映画賞は『ROMA/ローマ』 『万引き家族』は受賞ならず

    映画

     日本時間25日、第91回アカデミー賞授賞式がアメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターにて開催され、アルフォンソ・キュアロン監督の『ROMA/ローマ』が外国語映画賞を受賞した。是枝裕和監督の『万引き家族』は惜しくも受賞を逃した。@@cutter 是枝監督は2004年の『誰も知らない』で海外からの注目を集め、『万引き家族』でついにノミネートの常連だったカンヌ国際映画祭のパルムドールに輝いた。アカデミー賞で外国語映画賞にノミネートされたのは、今回が初めてだった。  受賞した『ROMA/ローマ』は、全編モノクロ映像で最多10ノミネートを獲得。1970年代初期のメキシコを舞台に、中流家庭の家族に訪れる激動の1年を、その一家に仕える若い住み込みの家政婦クレオの視点で描く。 <第91回アカデミー賞外国語映画賞:候補一覧(★が受賞作)> ■外国語映画賞 『Capernaum(原題)』(レバノン) 『COLD WAR あの歌、2つの心』(ポーランド) 『Never Look Away(英題)』(ドイツ) ★『ROMA/ローマ』(メキシコ) 『万引き家族』(日本)

  • オスカー像は誰の手に?

    第91回アカデミー賞は“初”づくし! 前哨戦はバラバラの結果に

    映画

     米アカデミー賞が目前に迫った。これほど作品部門が予測しづらい年も珍しいが、それ以外にも今年の授賞式を新鮮にしている要素がある。今年は何かと“初”が多いのだ。@@cutter たとえば、10部門の最多ノミネーションを受けた『ROMA/ローマ』はNetflix作品。近年、オリジナル映画作りに意欲的に取り組んできたNetflixだが、作品部門にノミネートされるのは、初めてのことだ。また、やはり9部門10ノミネートされた『女王陛下のお気に入り』は、事実上3人の女性が主役で、LGBTのニュアンスも絡む。このような映画が作品部門で有力視されることも、初めてである。さらに『ブラックパンサー』は、スーパーヒーロー映画として初めてこの部門にノミネートされた。一方、『ブラック・クランズマン』は、意外にも、大ベテランのスパイク・リーにとって、初めての作品部門候補入りである。彼は過去に名誉賞を受賞しているが、監督部門に入るのも、今回が初だ。  『アリー/ スター誕生』はブラッドリー・クーパーの監督デビュー作で、彼にとって初の作品部門候補入り。この映画で主演女優部門に入ったレディー・ガガも、同様だ。初のオスカー体験をする人たちには、ほかに『ボヘミアン・ラプソディ』のラミ・マレック、『女王陛下のお気に入り』のオリヴィア・コールマン、『アリー/スター誕生』のサム・エリオット、『ある女流作家の罪と罰』(日本劇場未公開)のリチャード・E・グラント、『ROMA/ローマ』のヤリッツァ・アパリシオとマリーナ・デ・タビラ、『ブラック・クランズマン』のアダム・ドライバー、『ビール・ストリートの恋人たち』のレジーナ・キングなどがいる。日本から外国語映画部門と長編アニメ賞にそれぞれノミネートされた是枝裕和(『万引き家族』)、と細田守(『未来のミライ』)も、同様。最初から最後まで、これらの人たちの純粋な興奮がひしひしと伝わってくる授賞式になりそうだ。  そして実際、今年の場合、その人たちみんなに、希望の余地がたっぷりあるのである。たいていの年は、ここまでに発表された賞でほとんどオスカーの結果も見えているのだが、今年はここまでの結果が相当にバラバラなのだ。@@separator たとえば今週発表された脚本家組合賞(WGA)では、オスカー候補入りした3作品(『ROMA/ローマ』『グリーンブック』『バイス』)を制して、インディーズ作品『Eighth Grade(原題)』が脚本賞を、そして『ブラック・クランズマン』『アリー/スター誕生』『ビール・ストリートの恋人たち』らを制して『ある女流作家の罪と罰』が脚色賞を取るという、誰も予測しなかったことが起こった。映画俳優組合賞(SAG)のスタントアンサンブル賞は『ブラックパンサー』、プロデューサー組合賞(PGA)は『グリーンブック』、英国アカデミー賞は『ROMA/ローマ』である。  つまりは、予測しなかった人の名前が呼ばれ、そういう時ならではの感動のスピーチやユーモラスな瞬間が生まれる可能性が、たっぷりにあるというわけだ。それこそ、そもそもはそれが授賞式のあるべき姿である。オスカーに限らず、授賞式番組の視聴率が年々下がり続ける昨今だが、今年はまたその部分でも嬉しい形で予測を裏切ってくれるのではないだろうか。(文:猿渡由紀)  第91回アカデミー賞授賞式は、日本時間2月25日に米ロサンゼルスのドルビー・シアターにて開催。

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