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イランを揺るがせた売春婦連続殺人事件を描く『HOLY SPIDER』、2023年4月日本公開へ

映画

映画『Holy Spider』(原題)メインカット
映画『Holy Spider』(原題)メインカット(C)Profile Pictures/One Two Films

 今年のカンヌ国際映画祭にて主演のザーラ・アミール・エブラヒミが女優賞を受賞した映画『Holy Spider』(原題)が、2023年4月に新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて順次公開されることが決まった。

【写真】第75回カンヌ国際映画祭、きらびやかに開幕!

 イランの聖地アシャドで2000年から2001年にかけて16人もの犠牲者を出した“スパイダー・キラー”と呼ばれたサイード・ハナイによる売春婦連続殺人事件に基づき描かれた本作。今年の第75回カンヌ国際映画祭女優賞受賞のほか、セビリア・ヨーロピアン映画祭主演女優賞、ストックホルム映画祭主演男優賞、作品賞を受賞するなど、世界中の映画祭を席巻した。本年度アカデミー賞のデンマーク代表に選出されている。

 監督を務めたのは、第71回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でグランプリを受賞した『ボーダー 二つの世界』(2018)(同年アカデミー賞スウェーデン代表)でスリリングなファンタジーの世界を描き、映画界の注目を一気に集めた、イラン出身でデンマーク、スウェーデンで活躍するアリ・アッバシ。

 主人公の女性ジャーナリストを演じたザーラ・アミール・エブラヒミは、イランで女優として活躍していたが、2008年フランスへ亡命、その後はフランスの映像業界で活躍し、2017年フランス国籍を取得後、意欲的に映画に出演。そのたぐいまれなる演技力を認められた本作では、主演のみなならず、キャスティング・ディレクター、アシスタント・プロデューサーも兼任している。

 2001年、イラン。女性ジャーナリストのラヒミは、聖地マシュハドを震え上がらせている売春婦連続殺人事件を追うため現地に赴く。犠牲者が増え続ける中、なぜか警察は捜査に消極的だった。性差別がまかり通る社会で、ラヒミは不条理な圧力と身の危険を感じながら、真相の追求にのめり込んでいく。そしてついに犯人にたどり着くが、意外にもその男は敬虔(けいけん)で家庭的な男だった。「社会の浄化」と信じて犯行を重ねていたその男・サイードは、熱狂的な一部の市民から英雄視されていく…。

 映画『Holy Spider』(原題)は、2023年4月、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて順次公開。

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