カンヌから拒絶された衝撃の問題作『独裁者たちのとき』、公開決定＆ポスタービジュアル解禁
映画
ロシアの鬼才アレクサンドル・ソクーロフ監督の最新作『独裁者たちのとき』が、4月22日から全国順次公開されることが決定。併せてポスタービジュアルが解禁された。
【写真】悪夢のような『独裁者たちのとき』場面写真
本作は、ダンテの『神曲』をほうふつとさせる冥界を舞台に、過去のアーカイブ映像から独特なデジタルテクノロジーで作り上げた、ヒトラー、スターリン、チャーチル、ムッソリーニという20世紀の独裁者たちの姿が、時には滑稽に、時には暴力的にそしてシュールに我々の生きる現代を貫き、未来を予言する作品となっている。独裁者たちのセリフはすべて過去の手記や実際の発言の引用によってつくられ、死んだはずの4人の独裁者を、まさにアーカイヴから画面上によみがえらせた。
深いかすみに覆われた色のない廃虚の中で男たちがうごめいている。ヒトラー、スターリン、チャーチル、ムッソリーニなど第二次世界大戦時に世界を牛耳っていた独裁者たちだった。煉獄（れんごく）の晩さんが始まると、お互いの悪行を嘲笑、やゆし、己の陶酔に浸っている。〈地獄〉のようなこの場所で〈天国〉へと続く扉が開くのを待っているのだったー。
くしくも、ロシアによるウクライナ侵攻の年に完成した本作は、物議を醸し、上映を予定していたカンヌ国際映画祭でのお披露目は中止になり、ロカルノ国際映画祭コンペ部門に出品され大きな話題となった。昨年の東京国際映画祭では『フェアリーテイル』というタイトルで上映された。
映画『独裁者たちのとき』は、4月22日より全国順次公開。
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