選手に突然キスしたスペインサッカー連盟会長、FIFAから暫定資格停止処分
2023 FIFA女子ワールドカップでスペインが初優勝した際、選手に強引にキスをし、批判を受けたスペインサッカー連盟会長ルイス・ルビアレス。国際サッカー連盟(FIFA)が暫定資格停止の処分を下し、またスペイン当局は性的嫌がらせをした疑いで捜査を始めた。
【写真】優勝を祝うジェニファー・エルモソ選手
ルビアレスは、スペイン女子チームが歴史的優勝を果たした際、セレモニーでMFジェニファー・エルモソ選手の顔を両手で掴み、口に強引にキスをしたほか、試合が終了した際に、興奮して股間を鷲掴みにするポーズを取った事でも国内外から批判を受けている。
Peopleによると、この問題を受け、FIFAは現地時間8月26日に会合を開き、ルビアレスに対し90日間の暫定資格停止の処分を下した。FIFAの声明によると、この決定で彼は国内外におけるサッカーに関連する全ての活動を禁じられる。加えて、エルモソ選手や彼女の関係者と連絡を取ること、または連絡を取ろうと試みることも禁止されたそうだ。これは、ルビアレスに対する懲戒処分を検討する間の暫定的な措置だとしている。
エルモソ選手は、ルビアレスの行為に対しロッカールームで不快感を示したと伝えられているほか、25日に声明を発表。「一言でいうと、私に対しリスペクトがなかったということです」と綴り、「自分が無防備だと感じました。衝動的で性差別的な行為の被害を受けたのです。場違いな行為であり、私からの同意は一切ありませんでした」としている。
さらに、ルビアレスから彼の行為を正当化するために共同声明を出すようプレッシャーをかけられたとし、たとえ世界チャンピオンであっても女性をコントロールしようとするカルチャーに直面していると非難した。
なおルビアレスは、合意の上での行為だったと会長辞任を拒否。自分は社会的暗殺と、誤ったフェミニズムの被害者であると反論しているそうだ。またEFEによると、ルビアレスの母親アンヘレス・ベハルは今回の処遇を不当だとし、スペインのモトリルにある教会でハンガーストライキを行って猛抗議しているという。教会関係者によると彼女はエルモソ選手が「真実を話す」まで食事をしないそうだ。