米ハリウッド、ストライキに動き スタジオからの「最後の最良のオファー」に不満を見せるも検討中
7月から始まった全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキ。先週から、全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)と交渉を再開していたが、AMPTPから最終オファーを突き付けられ、不満をみせつつも検討しているようだ。
【写真】一致団結! 大規模ストライキに集結したスターたち
Varietyによると、11月4日午後(現地時間)にSAG-AFTRAの交渉メンバーとスタジオのトップらが会談。ここで、スタジオ側からこれ以上の譲歩は行わないと、明確に示されたようだ。
SAG-AFTRAの交渉チームは、スタジオ側からのオファーに対し不満を表明。チームのうち少なくとも4人は、X(旧ツイッター)にて、A級セレブたちに対し、スタジオにプレッシャーをかけるよう呼びかけた。
SAG-AFTRAのストライキキャプテン、チェルシー・シュウォルツは、「CEOたちにプレッシャーをかける時が来ました」とツイート。「スタジオトップに電話をかけてください。ソーシャルメディアで訴えてください。私たちの提案をのむよう、説得してください。このストライキを終わらせ、我々の職業を守る助けになります。我々は団結すればもっと強い!」と訴えかけていた。
スタジオ側では、翌5日に回答があると見込んでいたものの、現時点ではまだ状況に変化はない様子となっている。SAG-AFTRAでは回答をする前に分析し、検討を重ねているようだ。
報道によれば、AMPTPは、AIに対する保護策と、賃金アップを提示。ストリーミングサイトでヒットした場合、ボーナスを支給することを提案しているという。対する組合は、AIを用いて「デジタルダブル」を生成することに反対し、強固な保護策を求めていた。特に、エキストラがAIに取って代わられる恐れがあり、保護策が急務となっているという。
AMPTPでは、これを「最良かつ最後のオファー」としており、これ以上交渉を行わないことを示唆しているが、組合では、ストライキを続ける可能性も残している。