登場キャラクターの田万里歩、穂仁原鉱也を演じる声優に関しても、「どちらも最高の声優さんだと思います」と自信を覗かせる。田万里を蒼井翔太、穂仁原を平川大輔が演じている。「穂仁原は多面性のある難しいキャラクターであるにも関わらず、平川大輔さんがとても丁寧に演じて下さいました。蒼井翔太さんは田万里役と主題歌を担当して下さったのですが、青春の痛々しいところまで本当にイメージ通りに表現して下さいました」と絶賛。キャラクターの声にも、ぜひ注目してほしいとアピールする。

　『この男子、宇宙人と戦えます。』『この男子、人魚ひろいました。』『この男子、悪人と呼ばれます。』、本作と『この男』シリーズとして4本のBL作品を手掛ける山本監督。監督自身“BL”好きだと明かし、コミックスや書籍も何千冊と持っていると告白する。ゆえに“BL”作品は「キュンとすること、話がしっかりしていることが大事だと思っています」と語気を強める。ちなみに『この男。』シリーズは、“男子たちの痛々しいけどキラキラした青春”をテーマに制作しているそうだ。ただ、監督自身が好きとはいえ、BLの前には重い扉が存在することも事実。その扉を多くの人に叩いてもらうために「ソフトなBLを心がけています」とのこと。

　『この男。』シリーズは、次作も鋭意製作中だと明かした山本監督。どの作品からでも楽しめシリーズだが、続けて見ると作品同士がリンクしているのだとか。普段BLを読まない人でも楽しめる作品なので、ぜひ手にとってみてはいかがだろうか。（取材・文＝月乃雫）