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「アニメに制約はない」40周年を迎えた日本アニメーションの新しい表現方法とは

アニメ

 現在まで制作したアニメは128作品。そして今年、創業40周年を記念し、長編アニメーション映画『シンドバッド 空とぶ姫と秘密の島』を制作。誰もが知る名作の主人公に、今の子供たちに伝えたい思いを込めた。プロデューサーの井上氏は「時代の流れだと、ハイエンドユーザー向けのアニメで勝負するのが正しいのかもしれませんが、うちの会社は児童文学や、世界の名作を通して、子供たちの心を養うという理念がはっきりしています」と企画意図を語る。

 そんな日本アニメーションの理念に、映画『STAND BY ME ドラえもん』など、VFXが得意な制作会社・白組が賛同した。「得意分野も違うし、お互いの良い部分が積み重なる相乗効果はあります。この映画も、企画当初よりずっと良くなりました。僕らがやりたい、伝えたいと思ったことが、新しい形で表現できていると思います」と井上氏。

 地上波ゴールデンタイムのアニメ枠は減り、作品の出しどころに悩むことも多いと言う。しかし「配信も伸びていますし、BSさんやCSさんも力をつけています。色々な形で我々が作りたい作品を出していける場所はあると思います」と浅野氏は前向きだ。

 40年の歴史の中では、大変なこともあったと思うが「アニメは鉛筆一本で何でも出来る。描ける人と企画があれば制約はないんです」と井上氏が語るように、アニメを愛する人たちが同社には数多くいる。それが老舗アニメ制作会社の最大の魅力なのかもしれない。(取材・文・写真:磯部正和)

 『シンドバッド 空とぶ姫と秘密の島』は7月4日ロードショー。

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