クランクイン!

  • クラインイン!トレンド

神谷浩史、40歳を迎えて「僕がやるからこそ成立」する“価値”を意識

アニメ

 「自分の手の内をすべてさらした状態でのお付き合いをしているので、新房監督にキャスティングされるのはありがたい反面、恐怖でしかない。手の内を知られているとはいえ、期待に応えたいですから。付き合いが長くなればなるほど、妥協がなくなって、恩に報いたいという気持ちが強くなる。僕の中で勝手にハードルが上がって行っています」と真摯な眼差しを見せる。
 
 大切な出会いとともにキャリアを重ねてきた今、「今年40歳になって」と心境を吐露。「声優という仕事の特性上、“いくつになっても年齢を気にしない役作りが、声だけならば表現できる”というところが一番の強みだと思うので、本来だったら年齢は気にすべきところではないのでしょうけれど。やはり、若い人たちがどんどん出てきて、“若い感性で再現される若い役”というものに僕も魅力を感じるんです」と明かす。

 加えて、「そこと戦っていく中で、阿良々木暦という役を作っていかなければならないとなったとき、“僕がやるからこそ成立する何か”というのは、付加していかなければならないと思う。西尾先生がセリフを書いて、シャフトのスタッフさんが色をつけていく中で、声帯というパーツは僕のパーツが使われているという感覚なので、そのパーツを暦として機能するような努力を僕はしていかなければいけなんだと思っています」。

 クールにして熱血。穏やかな佇まいに、どこまでもストイックな役への姿勢、ものづくりへの情熱をみなぎらせる。ぜひ劇場で、酔いしれるような物語の世界と神谷浩史の魅力にたっぷりと浸ってほしい。(取材・文:成田おり枝)

2ページ(全2ページ中)

この記事の写真を見る

関連記事

トップへ戻る