『silent』想は“泣くみたいに笑う人” 演じる目黒蓮の“目の演技”にも注目
■奈々×春尾の過去も明らかに
また、第8話では、桃野奈々(夏帆)と春尾正輝(風間俊介)についても描かれた。奈々と春尾は過去に出会っていたのだ。大学時代、就活のためだけにノートテイクボランティア(※聴覚に障がいを持つ学生が授業を受ける時に、隣に座って要約文を記入する人)をしていた春尾。そこで、仲良くなったのが奈々だったようだ。
桃野奈々(夏帆) (C)フジテレビ
春尾は、奈々と出会って明らかに変わっていった。最初は、「結構ラクなんだよ。相手する子、耳聴こえないから、余計なコミュニケーション取らないでいいし」と小馬鹿にするように話していたのに、だんだんと奈々と“話したい”と思うようになった。だから、一生懸命に手話を覚えたし、彼女がもっと生きやすい世の中を作りたくて、周りの学生に手話を広めた。
でも、それは奈々を傷つけることにつながってしまう。奈々のためにやったことなのに、どうして彼女は怒ってしまったのか。きっと、春尾が手話を自分と“会話”するためではなく、“偽善活動”のように使っている気がして、つらかったのだろう。彼の行動が、また“ボランティア”に戻ってしまうような気がして、怖かったのだと思う。
奈々のことが忘れられないから、忘れてはいけないと思ったから、彼は今も手話に関する仕事をしているのかもしれない。もしかしたら、今後この二人が結ばれる…なんていうこともあるのだろうか。そしたら、奈々の人生にも春尾の人生にも、新たな光が宿りそうでうれしい。
奈々×春尾の回想&再会シーンは、SNS上でも「春尾先生と奈々ちゃんパートまじで泣いたんだが」「奈々ちゃんと春尾先生も上手くいってほしいなぁ」「ほんわかしててここから何かが始まると思うと微笑ましいし、ただただ幸せそうで泣いちゃう」などの声が上がっていた。
さて、いよいよ次週放送の第9話では、“ラスボス”的存在になっている想の母・律子(篠原涼子)や、想を取り巻く家族のエピソードが描かれる。物語も終盤に突入。今から、ロスが怖い…。