『silent』紬と想は“音でつながりすぎていた” 再会で生まれた“苦しさ”を二人は乗り越えられるのか
■“音”でつながりすぎていた紬と想
紬と想は“音”でつながりすぎていた。高校時代に、話すきっかけになったのも、好きな音楽を共有したから。そして、CDの貸し借りをすることで、どんどん距離が縮まっていった。
付き合ってからは、毎日のように電話をして、紬は想の声が大好きで、想は紬に「佐倉くん!」と呼ばれるのが何よりもうれしくて…。そんな二人だからこそ、“音”がなくなった世界線で、どう恋愛を動かしていけばいいのか分からない。第二章を始めることで、楽しかった“あの頃”の記憶を、上書きしてしまうのも怖いのだろう。
次週はいよいよ最終回となるが、まだまだ結ばれないどころか、離れるフラグまで立ってしまっている紬と想。ただ、思っていることを内に秘めて、我慢をしてしまうタイプの想が、紬に「声が聞きたい」と打ち明けたことは、かなりの前進だったように思う。
SNS上では、「最後がみんな笑顔で幸せな終わり方でありますように…」「お願いだから幸せになって…!」とハッピーエンドを期待する声が多く上がっているが、新鋭の脚本家・生方美久が描くラストは、どのようなものになっているのだろう。最後こそは、“あの頃”のように、無邪気に笑い合う二人の姿が見たい。