『カラーラッシュ』苦しむヨヌに胸が痛くなる第3話&第4話 ユハンの謎も深まるばかり
■ヨヌの中でユハンの存在が大きく…
唯一色の世界を教えてくれるユハンの存在は、ヨヌの中で、いつの間にか大きくなっていた。しかし、モノがプローブに執着してしまう恐怖から、一歩が踏み出せない。
そんな時に叔母から、一家無理心中のニュースを見ないよう連絡がくる。モノである男性が、家族を殺害し自殺するという内容だった。ヨヌはモノが関する事件が起きると、自分も同じような人間だと思い込んでしまう。同じ性質は持っていても違う人間なのに、毎回苦しんでいるヨヌの姿をみると胸が痛む。
このまま灰色の世界という暗闇の中で、生涯孤独に生きていくのだろうか。落ち込むヨヌは、優しく微笑むユハンを思い出し、心が穏やかになっていくようだった。そこにユハンから電話が入り、他のものを見せてあげると、またもや心を揺さぶる誘いが来る。ユハンが、何度も拒むヨヌを押し切り、ヨヌに近づく理由は何なのだろうか。ヨヌの気持ちだけでなく、ユハンの心情とその意図が知りたくなる展開となった。
■考えさせられる“寂しい夜景”の意味
ユハンが見せてくれるものというのは、“夜景”だった。ときめく表情を見せたヨヌは、ユハンが待つ場所へ向かう。しかし、ヨヌはこれを本当に最後にしようと心に決めていた。
夜景の見える場所に着くと、ユハンはヨヌを抱き寄せ、夜景を見せるか迷ったが、美しくない世界も見た方がいいと、マスクを外した。気絶から目覚めるシーンは、ヨヌがどのように色を感じるのか、その言葉が待ち遠しい瞬間である。
ヨヌの感想を聞く前に、ユハンは「ここで見る夜景が一番寂しい」と言うと、ヨヌも同じように、確かに寂しい夜景だと返した。色が映る世界でも、色を知ろうとしないヨヌの気持ちが、寂しく悲しい色の世界にさせてしまうのだろうか。ユハンとヨヌが言った“寂しい夜景”の意味を考えさせられる。そして、ここで最後にすると決めたヨヌだが、この寂しい夜景に背中を押されたのか、色を学びたいと申し出た。
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