『恋ぷに』“海音”石原さとみは何者だったのか ヒントは脚本家のツイートにあり!?
■二人の再会のシーンに響くback number
星ヶ浜の海に集まっていた一行 (C)日本テレビ
これまでの『恋はDeepに』の名場面を振り返りつつ、海音が去った後のそれぞれの人生が描かれた。光太郎(大谷亮平)は社長となり蓮田トラストを継ぎ、榮太郎(渡邊圭祐)は起業する。藍花は海音の後任を任され、エニシは蓮田トラストに就職するなど、皆が前を向いて生きていた。海音がいなくなってもそれぞれの交流は変わらず、海音の残した功績の大きさを物語る。加えて、星ヶ浜の海のゴミも年々減っていた。海音の働きかけは、今でもゆっくりと多くの人の心に届いているという。こうした時間の経過が丁寧に描かれ、改めて作品の余韻を感じるスペシャル版となった。
二人の再会のシーンでは、ひときわ波音が大きくなり、倫太郎のもとへとゆっくりと歩いてくる海音の白いドレスの足元がクローズアップされる。「倫太郎さん」と美しい声が聞こえた瞬間に耳慣れたback numberの「怪盗」が流れだし、胸が苦しくなるほどの感動の瞬間となった。SNSからは「曲が入った時に更に彩られる感じが!! グワってくる!!」、「絶妙なタイミングでかかる音楽がたまらなく好き」などの声が届く。
■海音は何者だったのか?
さらに注目されていた海音の正体の核心については、最後まで諸説飛び出していた。人魚であることが匂わせられていたものの、海音を人魚だと断定する描写はなかった本作。ラストでは地底人説、イルカ説、海女説などそれぞれの登場人物が感じていた“海音”について言及するシーンがあった。結局、何者だったのかは謎のままだが、登場するキャラクターの誰もが何者であるかに関わらず海音を大切にしてきたということに変わりはない。
これほどに人々を惹きつけた海音の存在こそが作品の魅力でもあり、美しい世界観を完璧なまでに守り通した石原と綾野の手腕には改めて感服させられる。ちなみに脚本家の徳尾浩司は自身のTwitterにて6月15日(火)に「鴨居さんが正解を言っている」と投稿しており、それをたどると海音の本当の姿は人魚だということになるだろう。劇中では最後まで明かされることのなかった正体にスッキリする粋な計らいとなった。
倫太郎 (C)日本テレビ
ついにこの日で『恋はDeepに』は真の最終回を迎えたが、前向きで美しいストーリーに心揺さぶられる作品は記憶に残ることだろう。