『SUPER RICH』最終回は美しいラストに! 過去のセリフがリンクする場面も
■『やまとなでしこ』を彷彿とさせる聡美の姿
MEDIA社のTOBを食い止める策が見つからないスリースターブックスは、情に訴える作戦を決行する。衛がCEOを辞める代わりに、友好的な買収に変えてほしいと頭を下げ、「私は自分の会社が大好きです。自分の居場所だと思って、大切に育ててきました」とスリースターブックスへの愛を語る。そして、社内の体制を整える期間として“1ヵ月”ほしいとお願いしたのだ。すると聡美は、「待ちましょう。私とあなたの関係ですものね」と情に流されてしまった。第1話で、「経営者ってね、情に流されて大きな決断を間違えてしまったら終わりよ」と言っていたにも関わらず…。
衛&春野優(赤楚衛二)&今吉零子(中村ゆり) (C)フジテレビ
その間にスリースターブックスは、衛を代表とした新しい会社・TSBを立ち上げ、スリースターブックスが所有していた作品と作家のライセンスを、作家個人に持ってもらうように契約書を書き換えた。そうすることで、スリースターブックスは宝石をなくした王冠“クラウンジュエル”になってしまったというわけだ。
TOBが失敗に終わったあと、衛と食事に行き、「あ〜してやられたわ〜完敗です」と負けを認めた聡美。その潔さに、「聡美さん最後までかっこよかったです」と称賛の声が上がった。また、衛のことを気にかけていた理由を聞かれ、「簡単なことよ。うちにとって金の卵になりえたから。それ以上ある?」とお茶目に言う姿は、「恋っていうのはね、人間ごときにするものじゃなくて、お金にするものなの」と言っていた『やまとなでしこ』(フジテレビ系)の神野桜子に重なって見えた。
そんな聡美も、“やりたいことをやりたい場所でやりたいだけやる”という幸せのカタチを見つけることができた。空も、別会社のCEOになり、違う場所から衛の会社に貢献している。そして優も、この人と一緒ならどこにいても幸せだと思える相手に巡り合うことができた。ここまで数多(あまた)の困難が降り掛かり、目を覆いたくなるような場面もあったが、それぞれが真の豊かさ“SUPER RICH”を手にすることができてホッとしている。