『ヒロアカ』敵(ヴィラン)はなぜ支持される? 内山昂輝&下野紘が語る“連合”の矜持と信念

インタビュー
2024年5月3日 17:00

■頑張った分が必ず報われるのが『ヒロアカ』

――来たる第7期では死柄木・荼毘ともにさらなる内面の掘り下げがあり、衝撃展開が立て続きます。アフレコ中の現段階で、印象に残ったエピソードはありますか?

内山:死柄木に関していうと、演じるのがどんどん難しくなっています。キャラクターの変化を描いていくのもそうですが、ここ最近はオール・フォー・ワンに乗っ取られるというか、死柄木の人格とオール・フォー・ワンの人格が入り混じる感じですから。前のシーズンでは大塚明夫さんの声を聞いて、そこに声を重ねてユニゾンさせる演出もあり、そこがまず一つ難しかったところです。

下野:あれは本当に大変だったと思う。

オール・フォー・ワン (C)堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会
内山:声優業界にはさまざまな個性豊かな方がいますが、トレースしてみて改めて大塚さんの独特のパワーを通感しました。声自体の素材としての力強さもそうですが、「こんなやり方があるんだ!」と思うような演じ方だと、どう抑揚をコピーするのかとかがマジで難しかった…。

下野:あの頃、内山くんは「難しい…」とスタジオでずっとうなっていたよね。

内山:完成させると楽しいんですが、そこに至るまでが試練でした。今はまたやり方が変わって、内山単独で死柄木とオール・フォー・ワンが入り混じった状態を演じています。その時々で一人称が変わることもあるので、明夫さんのセリフを思い出しながら二つのキャラクターをミックスしたようなものを表現するという課題にチャレンジしています。これは誰にもできないと思います。僕にしかできません(笑)!

下野:おお! すごい! いや、でもそう言っていいと思う。あれは本当に難しいだろうから。聞いているだけでも卒倒するレベルだよ。

内山:やれるもんならやってみてほしいくらいです(笑)。それだけやりがいのある作品&キャラクターに挑戦させていただけていることをとても光栄に思っています。

下野紘
下野: 僕も「ダビダンス」まではあらゆる感情を情報として表に出さないというミッションがあったから、特に序盤は何が正解全く分からずに演じていました。でも「ダビダンス」でいろいろなものが解放されて、「こういう風に感情を持ってもいいんだ」「表情や声にこう変化を付けていいんだ」と思えるようになりました。ただその分、本格的な最終決戦で、あらゆるものを出し切らなければならなくなります。

原作を読まれている方はお分かりになるかと思いますが、この先の荼毘を演じるにあたっては自分の喉を壊す気でいかないと太刀打ちできないくらいの展開が待ち構えていまして…実を言うともう始まっています。普段なかなかこういうことは言わないのですが、マネージャーに「これから先の『ヒロアカ』に関しては喉を傷める可能性があるから、収録後や翌日のスケジュールを考えさせてほしい」と話しました。

内山:鉄人・下野紘さんがそんなことを!?

下野:リミッターを外さないとできないんだよ! 現にこの間も第一波が来て大変だったんだから。『ヒロアカ』の収録の翌日に「あ、喉ヤバいな」となって回復にそこそこ時間がかかってしまったんです。

内山:それくらい消耗していかないと、全力で戦っているキャラクターに呼応していかないんですよね。

下野:本当にそう。熱量が圧倒的にすごくて。荼毘に限らず敵(ヴィラン)側はみんな大変だから、対抗しないといけないヒーローも全員大変(笑)。

内山:戦いが切迫していけばいくほど、大変さが上がっていきますよね。

下野:第7期では内山くんは僕よりもっともっと大変になると思うよ?

内山:僕は鉄人ではないので細心の注意を払って臨みます(笑)。

下野:(笑)。もう本当に「頑張れ」としか言えない…。

内山:でも、映像チームの皆さんの仕事ぶりによって、頑張った分が必ず報われるのが『ヒロアカ』なんですよね。ものすごいクオリティーの映像で完成させてくれるので、消耗して努力しがいがあります。

下野:それが分かっているからこそ、こっちもそれくらいのエネルギーをぶつけなきゃという気になるもんね。やっぱりアニメーションってそうなんですよね。役者だけでも作画だけでもダメで、演出や音楽などが組み合わさって、かつそれぞれのパートが「頑張ろう! 盛り上げよう!」と全力を出し尽くして始めて良いものが出来上がると思います。『ヒロアカ』の現場で、改めてそう感じました。

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