綱啓永、木村拓哉との共演が自信に 「作品のために厳しく」座長としての姿に憧れ
■さらなる高みを目指しコツコツと
映画『女神降臨 Before/After』では歌とギターにもチャレンジ。人気漫画を実写化した『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』では自身も大好きなキャラクターを演じるなど、話題作への出演を重ねた2025年は綱にとって大きく飛躍した1年となった。綱の芸能界入りのきっかけは、2017年に開催された第30回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞したこと。
「最初は自分から芸能界に入りたいと思っていたわけではなく、知り合いの方から『受けてみない?』と声をかけていただいて、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストに応募して。モデル、俳優、アーティスト、アイドルというジャンルがあることもよく分からなかったんです。事務所に入って『何をやりたい?』と聞かれた時に、パッと『モデルをやりたいです』と答えたんですが、なぜかそこで演技レッスンをやることになり、厳しく教えていただきつつも、難しいし、分からないし、あまり楽しいと感じることもできなくて」と、もがいた時期を回顧。
そんな彼に大きな変化をもたらしたのが、2019年放送の特撮ドラマ『騎士竜戦隊リュウソウジャー』(テレビ朝日系)への出演だ。「1年間を通して放送される戦隊モノで、初めてメインとして出演をさせていただいて。がっつり、みんなと一緒に1つの作品を作り上げるという経験をさせていただきました」。
「シアターGロッソでのヒーローショーでは、忘れられない思い出があります。ちょうどコロナ禍と重なって半分以上の公演が中止になってしまったんですが、そんな中で開催された初日に『みんな、パワーをちょうだい!』と呼びかけると、子どもたちが『リュウソウジャー!』と必死に応援してくれました。その姿を目の当たりにした時に、感動で泣きそうになってしまって。作品を届けた先にたくさんの人がいるこの仕事を軽々しく考えてはいけないし、『頑張ろう』と思えた瞬間でした」。
俳優としての武器は、「ずっと探しているんですが、突出した武器がないのが良いことなのかもと思うようになってきた」という。「器用貧乏なんです。五角形状のステータスを作ったとしたら、80点…いや、過大評価したな(笑)。すべて70点くらい取れたとしても、100点を取れるものがないというか。でも俳優のお仕事は、臨機応変にいろいろなことに挑戦する職業。器用貧乏が役に立つことがあるのかなと感じています。あと僕、考え方や価値観もものすごく普通なので。この感覚は、いつまでも大切にしたいです」と分析する。
周囲のスタッフからは、綱について「隠れた努力をしてくれる、とても真面目な役者」だという評価を耳にすることも多いが、「自分に自信がないので、『これだけ努力しています、これだけ実力があります』ということを表現できないんですよね。結果、隠れた努力をしているということなのかな。自分でも真面目な方だとは思います」と照れ笑いをのぞかせる。
伸び盛りの27歳。「友人との時間を大事にしながら、仕事とプライベートのバランスがうまく取れている状態。今の自分の生き方は、すごく幸せだなと思っています。とはいえ仕事面では、もっと頑張りたいです。主演を任せていただけたり、賞を取ることができたり、結果として残る事実を積み重ねていくことができたらいいな」とさらなる高みを目指しつつ、「どこまでやったら自分に自信がつくのかわからないので、今はコツコツと努力あるのみです」と晴れやかな笑顔で宣言していた。(取材・文:成田おり枝 写真:上野留加)
映画『教場 Reunion』はNetflixにて配信中。映画『教場 Requiem』は2月20日(金)より全国公開。


















