風間俊介が語る「ピクサーの世界展」日本上陸の衝撃 待ち受ける没入体験は「もはや観光」

インタビュー
2026年3月9日 10:00
風間俊介が語る「ピクサーの世界展」日本上陸の衝撃 待ち受ける没入体験は「もはや観光」
風間俊介

 世界7ヵ国9都市で累計350万人動員中の展覧会「ピクサーの世界展」がついに東京に初上陸し、3月20日(金・祝)から10月12日(月・祝)までの期間限定で、東京・豊洲にあるCREVIA BASE Tokyoで開催される。本展のスペシャルサポーターを務めるのは、芸能界屈指のディズニー愛好家であるタレントの風間俊介。2024年11月、ブラジル開催時から待ちわびていたという風間は、スペシャルサポーター就任はもちろんのこと「ピクサーの世界展」が日本に来ること自体に「狂喜乱舞した」という。“没入体験”というのは今や当たり前になりつつあるが、なぜ本展がこんなにもファンから待ち望まれるのか? その魅力を風間に聞いた。


■風間が語るピクサーの功績

 世界初の長編フルCGアニメーション『トイ・ストーリー』をはじめ、『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』『Mr.インクレディブル』『カーズ』『レミーのおいしいレストラン』『カールじいさんの空飛ぶ家』などと、枚挙にいとまがないほどの名作を世に送り出し、常にアニメーション界の先駆者として幾多の金字塔を打ち立ててきたピクサー・アニメーション・スタジオ。

 そんな同スタジオの作品の世界を、圧倒的なスケールとクオリティーで再現し、誰もが物語の主人公になりきれるというのが、今回日本にやってくる「ピクサーの世界展」というわけだ。

 スペシャルサポーターを務める風間は、かねてより本展の開催を切望しており、誰よりも日本上陸を待ちわびていた。2024年11月には「あまりに素晴らし過ぎて、これを見にブラジルに行きたくなる」とXに投稿していたが、「あの頃の自分に『大丈夫、落ち着きなさい、ちゃんと日本にも来ますよ』と伝えたいです」と当時の高揚ぶりを振り返り、照れくさそうに目を細める。

映画『バグズ・ライフ』場面写真 写真提供:AFLO
 風間が初めて触れたピクサー作品は『バグズ・ライフ』(1998)だったという。フルCGでの新鮮な映像表現に魅了されたそうで、「素晴らしかった」とかみ締める。加えて風間は、当時のアニメーションの歴史を踏まえて、ピクサーの功績をこう説明した。

 「公開当時はディズニー・アニメーションが、徐々にCGを導入し始めていった時期でした。『美女と野獣』(1991)のダンスホールのシーンで用いられたクレーンダウンのワンカットや、『ライオン・キング』(1994)のヌーの暴走のシーンなどで、手描きアニメーションの補助としてスポット的に取り入れていたんです」

映画『トイ・ストーリー』場面写真 写真提供:AFLO
 そんな中で、世界初の長編フルCGアニメーション映画として公開され、アニメーション史を塗り替える一石を投じたのが『トイ・ストーリー』(1995)だった。「当時すでにゲームなどで3DCGを用いた作品はありましたが、やはりどこか滑らかさに欠けていました。そんな時代に、あれだけ滑らかな映像表現ができる『トイ・ストーリー』は衝撃的だった。今では多くの作品で3DCGが使われていますが、ピクサーは長い間、立体表現にこだわってきたんです」と語る。

 しかし時代は進み、今や3Dアニメーションは当たり前となった。ディズニー・アニメーションも3D作品が主流となり、『くまのプーさん』(2011)以降、長編2Dアニメーションは制作されていない。そんな現代において、ディズニー・アニメーションとピクサー作品の違いとは一体なんだろうか? 「個人的見解がひたすら続いてしまうことになると思います」と前置きした上で、風間は「完全に分かれていないところが理想的な関係」と分析する。

 「ディズニー・アニメーションの根源は、ミュージカル作品であることだと思っています。昔は音楽とアニメーションが一緒に結びつくこと自体が、革新的だったんです。『蒸気船ウィリー』(1928)ではキャラクターたちが音楽を奏で、世界初の長編アニメーション『白雪姫』(1937)は、何曲も歌うことから『これはミュージカルである』と言われました。こうした経緯を踏まえると、すべてではないですが、ディズニー・アニメーションの根源はミュージカルではないかなと思います」


 一方で、ピクサー作品はミュージカルのようにキャラクターが歌い出すことは少ない。実際に『トイ・ストーリー』制作の際には、「ミュージカルやおとぎ話はやりたくなかった」「『リトル・マーメイド』や『美女と野獣』のような作品はディズニーに任せておけばいい」と差別化を図ろうとしていた。しかし、歌わなくとも音楽が作品を支えているという点では共通している。

 「歌い、踊らないという点で、2つのスタジオは差別化されてきましたが、『リメンバー・ミー』(2017)では、ミュージカル的要素を取り入れることもありました。ディズニー・アニメーションが3DCGを導入したように、完全に別物ではなく、お互いの長所を尊重し、ブランドを高め合っている。それが理想的な関係だと思っています」と話す。

 進化を続けるピクサー・アニメーション・スタジオは、今年で設立40周年を迎えた。3月13日には最新作『私がビーバーになる時』の公開を控えており、本作が長編アニメーション30作目となる。そんな数ある作品の中から、「ピクサーの世界展」にやってくるのは、24以上の等身大のキャラクターたち。風間に本展で楽しみにしている作品を尋ねたところ、「大前提すべての作品にはなるのですが…」と悩みながらも、『カールじいさんの空飛ぶ家』(2009)と『レミーのおいしいレストラン』(2007)をチョイス。

次ページ:「『ピクサーの世界展』を体験できるのはとても幸せなこと」

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