2022年「ベスト韓国ドラマ」5選!  ヒット作から衝撃作まで韓国エンタメライターがピックアップ

特集・レポート
2022年12月30日 09:00

■冒頭から大きな衝撃

 『未成年裁判』(Netflix)は、韓国で初の試みとなった少年法を扱う未成年犯罪に踏み込んだ作品。主人公のシム・ウンソク判事(キム・ヘス)は未成年犯罪に嫌悪を抱き、笑うこともほほえみさえもしない冷徹さで正義と処罰に対する信念を貫く判事。冒頭から大きな衝撃を受けてそのまま全10話を一気する人も多かったのではないでしょうか。

『未成年裁判』 写真提供:AFLO
 第1話での事件には9歳の子を殺害して「14歳未満は人を殺しても刑務所には行かないでしょ?」と大人や世間をあざ笑う13歳の少年が登場し、これだけでも相当なインパクト。そこに1番高い位置にある壇上からスパッと処罰を下すのがシム判事。彼女を演じるキム・ヘスの思わず息をのんでしまう迫真の演技にはずっしりと重みが残ります。本当の正義とは? 本当の加害者とは? 受け止めるべきは誰なのかを投げられるラストまで向き合ってみてください。

■大ブームとなったヒット作

 2022年に大ブームを巻き起こしたヒット作といえば『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(Netflix)。本作は自閉スペクトラム症でIQ164の頭脳を持つ新人弁護士ウ・ヨンウ(パク・ウンビン)が壁にぶつかりながらも成長していく物語です。

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』 写真提供:AFLO
 ヨンウが大好きなクジラやイルカ、親友のトン・グラミ(チュ・ヒョンヨン)、ヨンウが働く大手弁護士事務所「ハンバダ」の温かくて愉快なキャラクターが登場するハートフルな作品ですが、社会の不条理に鋭く切り込み、自分への差別や偏見と向き合う姿もしっかりと描かれています。回転ドアに入れないヨンウに「ズンチャッチャッ」と焦らず自分に合ったリズムで進めばいいと教えてくれたイ・ジュノ(カン・テオ)との恋模様も癒しそのもの。多くの人に愛されたウ・ヨンウの世界に浸ってみてはいかがでしょうか。

■今の時代に向けたメッセージが心に刺さる

 自分中心で回っていた小さな世界があんなにも無敵でまぶしかったなんて…。かなえたい夢、仲間の絆、淡い恋、最高のライバル、何よりも重要だった漫画の発売日。青春がギュギュっと詰まった『二十五、二十一』(Netflix)。

『二十五、二十一』 写真提供:AFLO
 舞台となったのは1998年。IMF危機により、夢を諦めろと言われた高校2年生のナ・ヒド(キム・テリ)と父親の会社が倒産して大学を辞め生計を立てなければならなくなった22歳のペク・イジン(ナム・ジュヒョク)が出会い、友情と恋のはざまを行ったり来たりします。二人の感情や関係性を表す色やトンネルの演出も話題になり、物語が深まるポイント。「失ったことよりも得ることに目を向けて生きよう」など今の時代に向けたメッセージも心に刺さるドラマです。

 好きな作品が毎回アップデートされていく韓国ドラマに驚かされる日々。トレンドを自分たちで作る気概が、世界をけん引する韓国ドラマにつながったのかもしれません。来年も多くの韓国作品にたっぷりと魅了されどっぷりとハマっていくでしょう。皆さま、心の準備を…!

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