松下洸平、『知ってるワイフ』で勢い止まらず その魅力は“美しき手”にもあり!?
■『リモラブ』で再び転機
2020年、ドラマ出演時のインタビュー写真 クランクイン! 写真=高野広美
ドラマにおいて再びの転機となったのが『#リモラブ ~普通の恋は邪道~』(日本テレビ系)で青林風一を演じたことだろう。『スカーレット』同様に水橋文美江が脚本を務め、松下の魅力をさらに大きく開花させることに。ここで松下は、ヒロインの大桜美々(波瑠)とのなかなか前に進まないじれったい恋模様で視聴者をやきもきさせたかと思えば、“あおちゃんごもちゃん”として同僚の五文字順太郎(間宮祥太朗)と仲睦まじく戯れ合うキュートな魅力で視聴者を悩殺し、まさに視聴者の心を掴んで離さない状態に。水橋脚本での松下は、誠実さや実直さを前面に表現し、朴訥(ぼくとつ)としながらも大きな愛で相手を包み込む温かさが魅力だ。しっかり受け止め、側にいてくれようとする温かみあふれる男性の姿は、孤独感の強くなる今の時代にもよりマッチしただろう。
■恋をリードする『知ってるワイフ』
そして現在放送中の『知ってるワイフ』では一転、津山から建石澪(広瀬アリス)に熱心にアプローチし、デートも積極的に誘うなどこれまでの役とは少し違った表情も。第9話での剣崎元春(大倉忠義)との衝突シーンでは、左利きの松下が左のこぶしを使って本気のパンチを繰り出し、声を荒げるなど感情むき出しの芝居も見せた。これまでどちらかというと受け身な男性を演じることが多かった松下が、本作で恋愛をリードする姿には新鮮な魅力を感じた視聴者も多かったのではないだろうか。
■語らずにはいられない“手”の魅力
2020年、ドラマ出演時のインタビュー写真 クランクイン! 写真=高野広美
しかし松下の魅力はそれだけではない。時に繊細な絵画を描き、優しげなピアノを奏で、切れ味の良いダンスを表現する手こそ彼の大きな武器のひとつだ。彼の魅力を語るときに、その“手”の美しさを語らずにはいられない。『スカーレット』では陶芸をする時の繊細な手の動き、『#リモラブ』ではSNSでのメッセージがキーとなるためスマホを握る手にも注目が集まった。そして今回『知ってるワイフ』では、車の助手席のシートベルトを握る手、澪のおでこにキスをするときに添えた手。それぞれが松下のパーツの美しさを物語るシーンとなった。長く細い指に、ほんの少し骨張った関節、華奢で繊細ながら色香をまとう存在感のある手は、これまで松下が多くの芸術作品を生み出してきた“手”でもある。丁寧で繊細な人柄を感じさせる松下の手は、今後の作品でもぜひ注目して見て欲しい。
まだまだこの先も、松下の活躍は止まるところを知らない。4月からは舞台『カメレオンズ・リップ』の公演が始まり、さらに10月には映画『燃えよ剣』の公開も控えている。新たな作品に出演するたびに新たな魅力で視聴者を虜にする松下の姿を、今後も見守っていきたい。