『マトリックス』最新作を見る前に! 予習しておきたい“10のポイント”を振り返る

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2021年12月18日 10:00

(5)「白ウサギを追え」

 トーマスのPCに突然表示された文字。実は、ヒロインのトリニティー(キャリー=アン・モス)が打ち込んだもの。このメッセージをきっかけにトーマスはクラブへ出向き、そこでトリニティーと出会う。これは『不思議の国のアリス』のオマージュだと言われている。

(6)主人公たちは反乱軍

主人公たちは反乱軍 『マトリックス』より 写真提供:AFLO
 突然出会ったトリニティーに手を引かれるがままに、トーマスは彼女の所属するチームのリーダーであるモーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)を紹介される。モーフィアスたちは、現実世界とマトリックスを行き来しながらコンピューターと戦う反乱軍だった。

(7)赤い薬と青い薬

 モーフィアスはトーマスに「真実を知りたいか?」と問い、赤と青の薬を提示する。モーフィアスは「青い錠剤を飲んだら、この物語はおしまい。自分のベッドで目を覚まし、信じたいものを信じられるようになる。赤い錠剤を飲めば、”不思議の国”に残り、ウサギの穴がどんなに深いか、教えてやろう」と続け、トーマスは赤い薬を飲んだ。

赤い薬を飲んだトーマス 『マトリックス』より 写真提供:AFLO
 この時、トーマスは初めて現実世界で目を覚まし、バッテリーとしての人生を終える。以降は“ネオ”として反乱軍のメンバーとして戦いに身を投じる。

(8)反乱軍は任意でマトリックスに侵入

 反乱軍のメンバーたちは、マトリックスの世界に侵入しては支配者であるコンピューターに攻撃を仕掛けている。マトリックスと現実の世界は別世界ではあるものの、マトリックスで受けた傷などは現実に反映されるため、モーフィアスたちは命懸けで戦っていた。

さまざまな電話が出口に 『マトリックス』より 写真提供:AFLO
 一度侵入したマトリックスの世界から現実に戻るためには、マトリックスの世界で“電話をとる”必要がある。公衆電話、固定電話、携帯電話…さまざまな電話が出口になる。

(9)エージェント・スミスはラスボスではない

 ネオの宿敵エージェント・スミス(ヒューゴ・ウィーヴィング)は、超人的な戦闘力を持つもののマトリックスの秩序を維持するセキリティソフトの1つにすぎなかった。“エージェント”はスミス以外に、エージェント・ジョーンズ、エージェント・ブラウンなどがいる。

エージェント・スミス(ヒューゴ・ウィーヴィング) 『マトリックス』より 写真提供:AFLO
 彼らは反乱軍のほか、マトリックスの存在に気がついてしまった人間など、秩序を乱す因子を排除する。エージェントはアップデートによって機能強化が施されることもある。

 スミスが特殊なのは、ネオに倒された際に、ネオが持つ特殊能力のデータを自身に上書きした点。これによってスミスはマトリックス管轄のソフトウェアではなく、ウイルス的存在になってしまったからだった。マトリックスに支配されることなく自由に動けるようになったスミスは、ネオに対して執着を持つようになる。ネオを執拗に追い詰めるのは、マトリックスの治安維持のためではなく、私怨に近い。

(10)超人的な能力があるのはネオだけ

超人的な能力を使えるのは救世主ネオだけ 『マトリックス』より 写真提供:AFLO
 『マトリックス』というと、背中をのけぞらせながら銃弾をかわしたり、ビル群の中を飛び回るシーンが強く印象に残る。こういった超人的な能力は“救世主”であるネオだけに備わった力。

 物語の終盤までネオ自身は空を飛べなかった。というのも、ネオは当初“救世主になる可能性がある人物”であって“救世主”ではなかったためだ。ネオが“救世主”として覚醒していくまでの物語が、1999年に公開された第1作目の『マトリックス』となっている。

 第2作目以降は、ウイルス化したスミスに妨害されながら、ネオがコンピューターとの戦争を終結させるまでが描かれる。そして、12月17日(金)から公開された『マトリックス レザレクションズ』は、この戦争の後の物語だ。

参考:『マトリックス(完全シナリオ&ストーリーボード)』(角川書店)

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嘉島唯(ライター)

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