『ホーム・アローン』泥棒役ジョー・ペシ、撮影中マコーレー・カルキンを無視! その理由とは
ファミリー向けクリスマス映画の決定版『ホーム・アローン』の第2弾『ホーム・アローン2』(原題『HOME ALONE 2:LOST IN NEW YORK』/1992)が、今夜の金曜ロードショーに登場する。本シリーズで、泥棒コンビの兄貴分、ハリーを演じたジョー・ペシ。本作以外もコワモテの役どころで知られる彼だが、『ホーム・アローン2』の撮影中、ケビン役のマコーレー・カルキンを無視していたそうだ。
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公開から30年以上経つ今でもなお、色褪せることなく人々に愛され続ける名作『ホーム・アローン』(1990)。主人公は家族旅行で1人置いてけぼりを食らった大家族の末っ子ケビン。家族が戻る間、ひとりでお留守番するケビンを、泥棒コンビが狙う。ケビンによる容赦ない泥棒退治が人気となり、1992年には続編となる『ホーム・アローン2』が公開された。第2弾は、1年後のクリスマス休暇が舞台。9歳になったケビンは、今度こそ家に残されずに済むものの、間違って別の飛行機に乗り、1人ニューヨークに降り立ってしまう。そこにあの泥棒コンビがいたからこれまた大変! 大都会ニューヨークを舞台に、泥棒との攻防戦が繰り広げられる。ケビンを演じたマコーレー・カルキンは本シリーズで一躍時の人となり、学校にも行けないほどの売れっ子になった。
シリーズ2作でデコボコな泥棒コンビの兄貴分ハリーを演じたのは、『レイジング・ブル』(1980)や『カジノ』(1995)などに出演し、『グッドフェローズ』(1990)でアカデミー賞助演男優賞を受賞した名優ジョー・ペシ。コワモテ役でおなじみの彼だが、『ホーム・アローン』 の撮影中は、当時10歳だったマコーレーを無視していたそうだ。
これには理由があり、子役との共演に不慣れだった彼は、マコーレーの敵役を演じるにあたり、自分のことを怖いと思わせるために一計を案じ、無視を決めこむことにしたそうだ。ジョーは自分が意地悪だとマコーレーに思わせたかったワケだが、これは見事成功。第2弾をニューヨークで撮影中のある日、なぜ笑ってくれないのかと、マコーレーが聞いてきたという。
ジョーはこの質問に対し、「黙れ」とマコーレーを一蹴。後のインタビューで、「彼はたくさんの人から甘やかされていた。だけど俺は違う。マコーレーもそれが気に入ったようだったよ」と明かしている。また、『ホーム・アローン2』30周年を記念して行われたPeopleのインタビューでは、「マコーレーは本当に優しい子だった。あの年齢でとてもプロフェッショナルだったことを覚えている。彼が演じるケビンと、私が演じるハリーとの間にある緊張感を維持するために、マコーレーとの交流をわざと制限したんだ。スクリーン上で自分たちが仲良くやっていると思われたくなかったからね。敵対的な関係を維持したかったんだ」と語っている。
なおジョー演じるハリーは、ケビンによって散々痛めつけられるが、第2弾ではケビンの仕掛けた罠にハマり、頭に被ったニット帽に火がついてしまうシーンがある。頭上で燃え盛る火を消そうと便器の水に頭を突っ込むが、これがまさかの爆発。ハリーは真っ黒焦げになってしまう。
もちろん、危険なスタントにはスタントダブルが用意されていたものの、この撮影で、ジョーは頭部に酷いやけどを負ってしまったそうだ。前述のPeopleのインタビューで明かし、「本当に大変なスタントには、プロのスタントマンがいてくれて本当に助かったよ」と振り返っている。(文・寺井多恵)
映画『ホーム・アローン2』は、今夜12月23日21時より日本テレビ系「金曜ロードショー」にて放送(放送枠5分拡大)。