【解説/みどころ】
松本清張原作・橋本忍脚色・野村芳太郎監督という名トリオによる社会派推理ドラマの代表作。東京で起きたピストル強盗殺人犯が会いに行くと見られる佐賀市に住む愛人は、年長の銀行員の後妻となって細々と暮らしている。東京から派遣された二人の刑事は、安宿の2階で張り込みを始める……。冒頭、横浜駅から九州行きの列車にあわただしく乗り込む二人の刑事の緊迫した描写から1週間にわたる張り込み、そして犯人逮捕まで橋本忍の脚本は一分の隙もない。野村芳太郎の演出はロケーション効果をいかしたセミドキュメンタリー・タッチを駆使し、人間描写にも確かな腕を見せ、この種の推理ドラマの一つの到達点を示した。出演者はいずれも好演だが、犯人の愛人に扮する高峰秀子の演技は特に味わい深いものがあった。松本・橋本・野村のトリオは、この後「ゼロの焦点」「影の車」「砂の器」と話題作、力作を発表、数々の秀作を残している。
- キャスト
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高峰秀子/
田村高廣/
大木実/
高千穂ひづる/
宮口精二/
内田良平/
- スタッフ
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監督:
野村芳太郎
脚本:
橋本忍
原作:
松本清張
- 上映時間・制作年
- 116分/1958年
- 制作国
- 日本
- 配給
- 松竹
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