ゴジラ〈1954年〉
【解説/みどころ】
田中友幸製作、本多猪四郎監督、円谷英二特技監督という東宝特撮映画の黄金トリオによる日本初の特撮怪獣映画で、内外の特撮映画に多大な影響を与えた記念碑的な名作である。相次ぐ水爆実験により太古の眠りから覚めた体長50メートルに及ぶ大怪獣ゴジラは、口から放射能線を吐き東京を焼土と化す。しかし芹沢教授が発明した水中酸素破壊剤(オキシジェン・デストロイヤー)の前にさしものゴジラも敗れる。当時、普通作品の直接製作費が1本・2千万円の頃に約6千万円をかけ、撮影日数も4ヵ月に及ぶ超大作で、空前の大ヒットを記録した。またこの作品は日本映画では初めて1956年ニューヨークの一流劇場でロードショー公開され、これまた大ヒットを記録するという快挙を演じた。以降東宝の特撮映画はほとんどアメリカで公開されている。なお、「ゴジラ」のアメリカ版はレイモンド・バー扮する新聞記者の部分が撮り足され細部を改編、「怪獣王ゴジラ」のタイトルで公開された。
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