『私ときどきレッサーパンダ』たまごっち&ジブリ&漫画…日本文化へのリスペクトとオマージュが満載
ディズニープラスにて3月11日配信開始となるディズニー&ピクサー最新作のアニメ『私ときどきレッサーパンダ』。本作はスタジオジブリのアニメや日本漫画から影響を受けており、アニメの要素やたまごっちの登場など日本文化へのリスペクトとオマージュが満載であることを、ドミー・シー監督らが明かした。
【写真】『私ときどきレッサーパンダ』より主人公・メイ
本作を手掛けたドミー・シーは、監督デビュー作『BAO』で、ピクサーの女性監督で初めて短編アニメーションを手掛け、第91回アカデミー賞短編アニメーション賞受賞に輝いた期待の新鋭監督。そんなドミーは日本の漫画やアニメの大ファンだといい、自身のインスタグラムにも日本のコミックの絵をアップするほど。
ドミーは「この映画には日本のアニメ、特に90年代~2000年代前半の作品の影響が見られるわ。私は『美少女戦士セーラームーン』や『らんま1/2』を見て育ったし、宮崎駿からも影響を受けているの」と、日本の漫画やアニメへの愛を語りながら、それらが本作にも影響を与えたことを明かす。
ドミーが描く本作は、母親の前ではいつも“マジメでいい子”だが、友達の前での“本当の自分”を秘密にしている主人公メイが、ある出来事をきっかけに自分を見失い、レッサーパンダになってしまうというユニークな物語。その中でドミーたちが取り入れたのは、日本のアニメに見られる2D特有の表現だ。
アニメーターであるアーロン・ハートラインは「アニメの良いところは、目の中にハートが入ったりとキャラクターの感情を表現するために基本的になんでもありなところ。そういうアニメを見て育った人は、そのスタイルが好き。それで僕たちもこの映画で2Dの要素を取り入れたいと思ったんだ」と説明している。
実際に本作では、メイたちの目にキラキラやハートが入ったりと、3D作品の中に日本のアニメに見られる自由な表現が取り入れられ、より表情豊かで、日本人にとっても親近感を感じるような作品となっている。
また、メイは90年代に日本で生まれ社会現象を起こした“たまごっち”を肌身離さず持ち歩いているが、そのことについてドミーは「私はたまごっちが大好きだったのよ。90年代後半から2000年ごろにかけて、北米、カナダですごく人気があった。私も持っていたし、友達もみんな持っていてみんな夢中だった。だからこの映画でオマージュを捧げたかったの」と語っている。
ドミーが本作に込めたのは、<本当の自分らしさとは?>という人生で誰もが一度は悩むテーマ。レッサーパンダになってしまっても懸命に自分と向き合うメイを通して、誰もが“自分らしさ”について考えさせられ、自分を好きになれるような後押しとなるメッセージが込められた物語となっている。
アニメ『私ときどきレッサーパンダ』は、ディズニープラスにて3月11日より独占配信。