映画『ツユクサ』松重豊&監督が主演・小林聡美の魅力を語る 「何気ない会話がワクワク」「永遠の少女」
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映画『ツユクサ』で主演を務める小林聡美の魅力について、共演の松重豊と平山秀幸監督が語った。
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本作は、過去を抱えながらも「今」を生きる主人公・五十嵐芙美にこれから訪れるだろう幸せや希望をさわやかに映し出した“大人のおとぎ話”。安倍照雄によるオリジナル脚本を、『愛を乞うひと』『閉鎖病棟―それぞれの朝―』など、さまざまな視点から人生を描いてきた平山監督が映画化した。
50歳を目前に小さな奇跡を体験する主人公・五十嵐芙美を演じた小林は、大林宣彦監督の伝説的な作品『転校生』(1982)に主演し映画デビュー。熱狂的な支持を集め、大ヒットした『転校生』での小林の印象は鮮烈だったようで、本作で小林と共演した松重は「聞いてみたかったことをお伺いしたり何気ない会話が、僕にとってはワクワクする。小林聡美さんは、どんなことに感動するんだろう、どんなものが好きなんだろう、そういう話をするなかで、(小林聡美のデビュー作)『転校生』を観たときの感覚も思い出したりして。ああ、僕は今、あの小林聡美さんと時間を過ごしているんだ、と思ったら、やっぱりワクワクしますよね、トキメキますよね」と、その魅力を語っている。
その後、小林は『かもめ食堂』(2006)、『めがね』(2007)、『プール』(2009)など、日常の騒がしさを離れた場所でゆったりと自然体で自分らしく生きる主人公を演じ、女性たちから絶大な支持を得てきた。それらの作品で人生の豊かさを表現してきた小林が、本作でも、海辺の小さな田舎町を舞台に、丁寧に生きることの大切さを、より大人の視点で優しく導いていく。
本作の構想にかかった10年間のうちに『かもめ食堂』『めがね』などに主演したことで、日々を丁寧に生きるイメージを持たれるようになった小林。平山監督は「僕の世代だと『転校生』のイメージが強いですが、今の人たちにはスローライフ的なイメージを抱かれるキャラクターなのかな。力まずに撮るというフォームとスローライフが重なったのかもしれない」と語る。
さらに監督は「小林さんは歳を重ねても永遠の少女なんですね(笑)。10年前も今も、僕が描いていた芙美像は全く変わりません。今、このタイミングだったことで、小林さんと芙美が重なったと思っています」と、小林の変わらぬキュートな魅力に加え、構想から10年を経たからこそ、現在の小林と芙美の役柄とがぴったり重なったことを明かした。
映画『ツユクサ』は、4月29日より全国公開。