“巨匠”レオス・カラックス監督が来日 東京の印象は「エレガントと猥雑の同居」
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映画『汚れた血』『ホーリー・モーターズ』などを手掛けたレオス・カラックス監督が最新作『アネット』のプロモーションのために来日。1日に都内で行われた初日舞台あいさつに登壇し、メインキャストを務めたアダム・ドライバーの起用理由などを語った。イベントには古舘寛治もサプライズ登壇を果たした。
【写真】サプライズ登壇の古舘寛治と2ショットも
本作は、カラックス監督8年ぶりの新作。アダム・ドライバーとマリオン・コティヤールを主演に迎え、自身初となる全編英語によるダーク・ファンタジー・ロックオペラが展開される。第74回カンヌ国際映画祭ではオープニング上映され、監督賞を受賞している。
これまでもオムニバス映画『TOKYO!』で、東京の街を舞台に撮影を行っているカラックス監督。「これまでは秋に来ていたので、桜の季節に来日するのは始めて」と言うと「東京の街を歩いて思うのは、エレガントな部分と、猥雑な部分が同居しているのがとても面白い」と感想を述べる。
劇中では、狂気あふれるアダム・ドライバーの演技が堪能できるが、カラックス監督は「アダムを起用したきっかけは、『GIRLS』というテレビシリーズを観て『不思議な男性だな』と感じてカメラに撮りたいなと思ったんです」と語ると「私は男性で気に入るのは、猿に似ている人なんです。小さいころに猿を飼っていたぐらい猿が好きなんです」と明かしていた。
また舞台あいさつの後半には、本作に出演している古舘も飛び入り参加。脚本を読んだ際、歌う役だったため「採用されないだろうな」と思っていたという古舘だが、カラックス監督は「古舘さんを起用した最大の理由は、一番歌が下手だったからなんです」と本心ともジョークともとれる発言で客席を沸かせていた。
カラックス監督と現場を共にした古舘は「カラックス監督は気難しい人という評判を聞いていたのですが、実際はすごく穏やかで、撮影は楽しむべきものだということを思い出させてもらった現場でした」と撮影を振り返っていた。
映画『アネット』は4月1日より公開。