フランス版『キャメラを止めるな!』竹原芳子も登場の予告完成 来月カンヌでプレミア上映
上田慎一郎監督による映画『カメラを止めるな!』(2018)を、アカデミー賞受賞監督ミシェル・アザナヴィシウスがリメイクしたフランス映画『Final Cut(原題)』が、『キャメラを止めるな!』の邦題で7月15日より公開されることが決定。オリジナル版に出演した竹原芳子が登場する予告編、ポスター、場面写真が解禁された。
【動画】フランス版『キャメラを止めるな!』予告編
上田監督の劇場長編デビュー作として、2018年に東京都内2館公開から始まった『カメラを止めるな!』。その斬新で衝撃的な内容が映画ファンから高い評価を得て、公開劇場が続々拡大し、その人気は社会現象に。最終的には、公開館数350館以上、動員数220万人超え、興行収入は31億円を突破する異例の大ヒットを遂げた。
フランス版のリメイク作で監督を務めるのは、監督・脚本・編集を手掛けた白黒のサイレント作品『アーティスト』で2012年の第84回アカデミー賞作品賞、監督賞をはじめとする5部門を獲得したミシェル・アザナヴィシウス。主人公の映画監督役を『真夜中のピアニスト』のロマン・デュリス、彼の妻役を『アーティスト』のベレニス・ベジョが務める。音楽を『シェイプ・オブ・ウォーター』などを手掛けた名匠アレクサンドル・デスプラが担当。5月に開催される第75回カンヌ映画祭でオープニング作品としてプレミア上映されることが決定している。
「山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影が進められる中、俳優たちの下手な演技にキレた監督が、本物のゾンビを召喚。クルーを襲わせ、超リアルな映像をモノにする」という筋立ての日本で大ヒットした映画のリメイクを、“カメラ1台によるワンカット撮影、30分間生放送”という条件で作り上げるよう日本人プロデューサーから依頼された、フランス人監督。撮影現場は、監督志望だが純粋すぎて空気の読めない彼の娘と、熱くなると現実とフィクションの区別がつかない妻も加わり大混乱になってしまう。果たして問題ばかりの製作チームは、全く話のかみ合わない日本人プロデューサーとのバトルを乗り越え、ラストシーンまで完走できるのか。
予告編は、オリジナル版でも描かれていた、ゾンビ映画パートのクライマックスで監督が女優を罵倒するシーンから始まる。その後もオリジナル版を彷彿とさせるシーンが続いていき、中盤ではまさかのサプライズが。オリジナル版で、現場を混乱に陥れるプロデューサー役を務めて強烈なインパクトを残した竹原芳子の姿が映し出されるのだ。このリメイク版でも竹原は、主人公のフランス人監督に映画製作を依頼する日本人プロデューサーとして登場。小柄でおかっぱ頭、コテコテの大阪弁で名優ロマン・デュリスとコミカルなやりとりを繰り広げる姿を披露している。
映像の最後は、いち早く本編を鑑賞した上田慎一郎監督からの「そうきたか! 新たなキャラ、新たなトラブル、新たな展開…。アツアツのリメイクに、本物の涙が溢れ出ました」と本作に寄せた称賛コメントで締めくくられている。
ポスターは、カメラを持ったアロハシャツ姿の監督(ロマン)と、その周囲に斧をもった女優やソンビ姿の俳優らが血まみれ姿で集結している姿を描いたもの。オリジナル版を踏襲したテイストで、ゾンビ映画らしいおどろおどろしさもありながら、ポップで軽やかな明るいイメージのビジュアルに仕上がっている。
映画『キャメラを止めるな!』は、7月15日より全国公開。