ウィル・スミス、オスカー平手打ち事件をテレビ番組のインタビューで語り涙
今年3月に開催された第94回アカデミー賞授賞式にて、脱毛症に悩む妻のヘアスタイルをジョークにされ、プレゼンターのクリス・ロックを平手打ちしたウィル・スミス。事件後は表舞台から離れていたが、この度初めてテレビ番組で事件について語った。
【動画】ウィル・スミス、初めてテレビで平手打ち事件を語る
現地時間11月28日、アントワン・フークア監督の新作『自由への道』のプロモーションのため、トレバー・ノアがホストを務める政治風刺ニュース番組『The Daily Show(原題)』にウィルが出演。トレバーからアカデミー賞での事件に触れられると、「想像の通り、ゾッとするような夜だった。色んなニュアンスや複雑な事情があった。だけどあの日の終わりに、俺はただ、自分を見失ってしまった」とコメントした。
「あの夜は色んなことがあった。自分の行為を正当化するつもりは全くない…でも色んなものを抱えていた。自分の父親が母親を殴るのを見る少年、そんなことが頭に浮かんだよ。あれは自分がそうありたい姿ではなかった」と続ける。
また、「俺は一線を越えてしまった。長く閉じ込めていた怒りだった」「9歳の甥っ子がいて、いい子なんだけど、俺と会うために遅くまで起きて待っていてくれるんだ。キッチンで俺の膝に座っているとき、オスカーを抱えて、ウィルおじさん、なんであの人を殴ったの?と聞いてくるんだよ」と明かし、涙を浮かべた。
この件で何を学んだかという問いには、「お互い感じよくすべきだ」と答え、「とてもつらい。俺にとって一番つらいのは自分を苦しめ、人を苦しめてしまった事だと思う。人が度々口にする、傷つけられた人は人を傷つけるものだという言葉を地でいってしまった」と明かした。
アントワン・フークア監督の新作『自由への道』は、南北戦争中のアメリカの実話をもとに、家族と自由を求めて闘った南部の奴隷のピーターの旅路を描く作品。アカデミー賞候補と目されているが、ウィルの事件を受け、公開を延期していた。12月9日にApple TV+にて配信スタート予定。